
動画編集に磨きをかけるうえで欠かせないのが冒頭部分の演出です。
チラ見して中身がわかり、興味がそそられるタイトルは動画の注目度をワンランクアップします。
そんな夢をかなえてくれるのが After Effectsです。ちょっと難しいソフトですが学ぶべきポイントを押さえることで先に進むことができます。
この記事では、After Effecrsを簡単に理解する「プロジェクト」と「コンポジション」を考えてみます。
目次
[プロジェクト]と[コンポジション]
After Effectsは操作が難しく使いこなせるようになるには時間がかかります。
初めて After Effectsを使ったときとまどったのが[プロジェクト]と[コンポジション]の違いでした。
ワープロやグラフィックソフトの場合、保存する形式は一つだけですが、動画編集ソフトの場合は二つあり、その違いが初心者には分かりにくい壁になっています。
プロジェクト
プロジェクトとはいったい何か。わかりやすいのは作業机です。作業机の上には材料となる素材や、加工するための道具、そして制作中のコンテンツが載せられています。このひと固まりを意味するのがプロジェクトです。
After Effects を起動すると [プロジェクト] を選択するメッセージが現れますが、それは「作業机を指定しなさい」という意味だと受け取りました。
コンポジション
対して、 [コンポジション] とは 解像度やフレームレートなどの基本的な情報が記録された「枠」を意味します。
動画を編集する前に画面のサイズや一秒間に表示するフレーム数など基本的な仕組みを決めておかないと編集作業ができません。
作業環境に例えられるプロジェクト、動画作品の仕様を決めるコンポジション。この二つを理解すると作業がはかどります。
After Effects ではコンポジションを直接操作することで編集を行います。
ワークスペース
編集をやりやすくするため After Effects の画面は操作パネルで埋め尽くされています。この画面をワークスペースと呼びます。
その中でひときわ大きい真ん中の枠は [コンポジションパネル]と呼び、編集中のコンポジションを確認することができるウィンドウです。
コンポジションを作成する
枠内の「新規コンポジション」をクリックすると「コンポジション設定」が開きます。メニューバーの「コンポジション」から新規コンポジションを選択してもも同じです。
ここで解像度の設定やフレームレートなど詳しい設定ができます。



1.コンポジション名を決める ※適当でいい
2.プリセットを決める ※デフォルトでOK
3.フレームレートを決める ※デフォルトでOK
4.デュレーション(尺)を決める タイトルCGなら5秒程度で十分
YouTubeなど動画投稿の世界ではサイズがほぼ1920×1080の一択となりました。フレームレートも29.97です。(30フレーム推奨という説明は見当たらなくなりました)
コンポジション設定を完了するとプロジェクトパネルにコンポジションが生成されます。
プロジェクトパネルにファイルを読み込む
After Effects では動画や静止画のファイル、音声を読み込むことができます。 [ファイル]→[読み込み]→[ファイル] で必要な素材をプロジェクトの中に取り込みます。作業机の上に紙やペン、定規やはさみを載せるようなものです。
読み込まれたファイルはプロジェクトファイルのリストに並びます。 After Effectsでは読み込んだファイルのことを「フッテージ」と呼びます。
フッテージという用語は編集ソフトによっては別の名前になっている場合があります。
動画編集の世界はメーカーが離合集散を繰り返してきた歴史があります。そのため一部用語や基準の統一がまちまちなところがあり、初心者を泣かせます。
パネルの役割を理解する
ワークスペース内の各パネルの仕組みを理解すると作業スピードが上がります。
タイムラインパネル
タイムラインパネルは、右と左に機能が分かれます。読み込んだフッテージは縦に積みかさねて並べ、それぞれを調整することで自在な動きを生み出します。構造はPhotoshopに似ています。
Photoshopではレイヤーという概念で画像を管理しますが、 After Effects ではレイヤーに時間という概念を追加しているというイメージです。
Premiere や DaVinch Resolveなどの編集ソフトはカットを水平方向に積みかさねるのに対し、 After Effects では縦に積みかさねていくと考えるとわかりやすいと思います
プレビューパネル
プレビューパネルは右袖の一覧の中にあります。
よく使うのは再生や巻き戻しなどのプレビューです。よく使う「再生」などの操作法はなるべく早く覚えましょう。
※再生はテンキー「0」もしくは「スペースキー」に割り振られています。
エフェクトパネル
プレビューパネルも右袖の一覧の中にあります。
フッテージに適用できるエフェクトが一覧表示されており、適用したいエフェクトを選択してコンポジションパネルにドラッグ&ドロップすることでエフェクトを適用することができます。
まとめ
After Effects のむつかしさを象徴するのはタイムラインパネルです。
その仕組みと、個々のフッテージの扱い方を会得するのは相当な経験値が必要ですが、簡単なアニメーションであれば、基本の操作法をいくつか組み合わせることで面白い効果を得ることができます。
ワークスペース内の各パネルを理解してから取り組めば初心者でも十分楽しめると思います。