【Ae】初心者向け:After Effectsで特定部分だけ見せる「 マスク 」の基本と使い方

マスクのかけ方
フルタニ

こんにちは、フルタニです。放送局で番組作りをしてました。 マスク の基本と使い方を書きます。

After Effectsでマスクがイマイチわからなくて避けてきた人はいませんか。必需品のマスクのイメージから「隠すもの」と思いこんでしまいますが、それは違います。

After Effects初心者がよく迷う「マスク」。マスクは動画編集に欠かせないテクニックで、特定の範囲を切り抜き、見せたい部分だけを表示するためのものです。

本記事では、マスクの基本から具体的な使い方まで、初心者にもわかりやすく解説します。

マスク とは?

After Effectsにおける「マスク」は、動画や画像の特定部分だけを見せたり、逆に隠したりするための機能です。目的は、

  • 見せたい部分を強調する
  • 不要な部分を隠す
  • 特定エリアにエフェクトを適用する

初心者のほとんどが戸惑うのがマスクのかけ方です。しかし、編集画面上どこを探しても「マスクツール」というものは見当たりません。実は、マスク専用のツールというものはありません。

マスクは、編集画面上の[図形ツール]と[ペンツール]を使うことで作ります。

マスクの作り方

1. 素材の選択

プロジェクト内でマスクをかけたいレイヤーをクリックし、選択します。

注意したいのは、描画に使うツールを間違えないこと。例えば四角形ツールを使うとマスクの代わりに四角形(シェイプ)が描かれてしまいます。「新規シェイプ」ではなく「マスク」を作成するには、必ずレイヤーを選択しておくことが重要です。

2. 図形ツールまたはペンツールを選択

図形ツール(長方形や楕円形)を使うと、簡単に形状を指定できます。

ペンツールは自由な形状のマスクを作成できます。

3. プレビュー画面でドラッグしてマスクを作成

次に[長方形ツールほか]もしくは[ペンツール]を使ってプレビュー上の画像に図形を描くと、マスクの外側は透明となり、描いた部分だけ切り取りたい素材が表示されます。

マスク外側の部分は透明(アルファ値ゼロ)になり、内側の部分だけが表示されます。

テキストもマスクできる

写真などの代わりにテキストを書き、そのテキストにマスクをかけることもできます。

マスクの枠線を拡大縮小するにはレイヤーをしっかりクリックして、白く表示されてから枠線をマウスで動かします。

すると作画範囲の拡大縮小ができるようになります。

複雑なアニメーションをつくる「トラックマット

AfterEffectsでより複雑なテキストアニメーションやシェイプアニメーションを作る時使うのがトラックマットです。

トラックマットとは、特定のレイヤーを「マスク元」に指定し、その形状に従って表示範囲を切り抜くことができる機能です。

トラックマットを使うことで静止画やビデオ、シェイプやテキストレイヤーを組み合わせて、位置やスケール調整を加えることで様々なアニメーションを作成できます。

トラックマットにはアルファマットとルミナンスマットの2種類があります。

アルファマット

アルファマットは、特定のレイヤーのアルファ(透明度)情報を元に、素材を形状に切り出す機能です。

一部を見せたいレイヤーの上に、見せたい形に加工したレイヤーを重ねます。見せたくない部分にアルファマットを設定することで、背景レイヤーが見せたい形に透けて表示されるようになります。

ルミナンスマット

ルミナンスマットは、特定のレイヤーの[明るさ]を基準として、別のレイヤーを表示させる機能です。

例えば、見せたい部分を白、見せたくない部分を黒としたシェイプレイヤーを素材の上に配置します。

ここにルミナンスマットを設定すると、映像や画像の明るい部分と暗い部分を巧みに活用したビジュアルエフェクトを作り出すことが可能です。

違いの覚え方:

• アルファマット → マスクとして直接使う透明度情報

• トラックマット → 他のレイヤーを利用した柔軟なマスク

マスクの操作ポイント

① マスクの形を変える方法

頂点の編集

作成済みのマスクを選択し、「頂点」をドラッグして形を調整します。

ツールバーでの切り替え

図形ツールの長方形や楕円形を切り替えることで簡単に形状を変更可能。

② マスクの不透明度と境界線のボケを調整する方法

不透明度

マスクのプロパティで「不透明度」を変更し、マスクの見え方を調整します(数値は0~100%)。

境界線のボケ

「マスクのぼかし」を調整することで、境界を柔らかくしたり、シャープにしたりできます。

アニメーションの追加

マスクの位置や形状にアニメーションをつけることで、動的なマスク効果を実現できます。

手順

1. トランスフォームの設定

マスクのプロパティで「位置」「スケール」「回転」などを調整。

2. キーフレームを追加

時間経過に応じてマスクが移動・変形するアニメーションを作成。

まとめ

マスクは一見複雑に感じられるかもしれませんが、基本操作を押さえれば非常に強力なツールです。

図形ツールやペンツールで形状を作成

不透明度やぼかしで見た目を調整

アルファマットとトラックマットの違いを理解

これらの基本をマスターすれば、After Effectsの編集スキルが格段に向上します。ぜひ試してみてください!