動画制作 案件探し 仕事の避け方・見つけ方

動画案件
フルタニ

こんにちは、フルタニです。放送局で番組作りをしてました。 高単価の案件 を書きます。

疲弊してませんか?

「いま収入が全部なくなっても「動画編集」で食べていけると思う」

そう思って飛び込んだものの仕事が見つからず、悩んでいる人いませんか。

  • 案件が取れない
  • 単価が安い
  • ブラックな案件ばかりで疲弊する

動画編集で収入を得ようとしても、こんな壁にぶつかる人がほとんどです。

私もいくつかの求人・案件情報サイトやクラウドソーシングを利用しました。

しかし、見つけたのは微妙な案件ばかりでした。

ネット上には動画制作の案件が数多くありますが、初心者が安易に飛びつくと地雷を踏んでしまうような搾取案件も増えています。

地雷を踏まない。たとえ踏んでもサクッと抜け出すことが肝心です。

では代わりの方法は何があるのでしょう。

私が選んだのは、企業に狙いを定めて自分を売り込むこと。

BtoB・直接営業を選ぶことです。

クラウドソーシングで案件が取れない理由

直接営業といってもやみくもに突っ走ればいいというものではありません。

何事にも準備が必要です。

まずはこれまでの自分を振り返ってみましょう。

動画編集をはじめたばかりの人が、まず最初に利用するクラウドソーシングです。

登録すれば仕事を見つけることができる上、決済サービスも利用できます。

なので、初心者にとっては楽なサービスです。

日本最大級のクラウドソーシング「クラウドワークス」

私もいくつか登録しました。

ところが、クラウドソーシングを使った案件受注は難しいの一言に尽きました。

なぜそう感じたのかと言うと、まず良い案件が少ないこと。それに、内容が微妙なものが目立ったからです。

良い案件とは仕事の中身が良くて単価が高いものを言います。

広告のような創造的な要素がカギになる動画などがあたります。

動画編集の外注相場は幅広く、5,000円〜100万円といわれます。

高単価の案件はおもにプロダクションなどの企業が請け負うことが多いですが、個人で請け負う人もいます。個人の相場は一本5,000円〜30,000円といわれます。

20年近く映像編集を続けてきた編集マンの話では、コマーシャル編集の平均予算は20万円なのだそうです。

いい案件のほとんどは「実績がありかつ信用のある」人に攫われてしまうのが実情です。

クラウドソーシングで初心者の目に入る案件のほとんどは役務提供に近い案件とか低単価案件になってしまいます。

一言で括ると、報酬がスキルや労働時間に見合わない仕事ばかり。

法的・倫理的にグレーな動画や、「コンプライアンス的にどうなの」という発注者の案件などです。

クラウドソーシングの仕組み

クラウドソーシングの仕組みは簡単です。

仕事の依頼者から見えるのは、応募者のプロフィールと実績だけ。

逆に言うと、仕事ができても自己紹介が下手だったり、これまでに手がけた仕事が相手に伝わらないと評価されません。

よほどの知名度や受賞歴があれば別かもしれませんが、

自分を売り込むには実績を重ねるしかない仕組みになっているのです。

依頼者から見れば当然ですよね。

プロフィールが立派でも成約した仕事が見えないと、「この人に任せても大丈夫なの」と不安になります。

なので、クラウドソーシングで案件を取るのは「信用と実績」という経験値の積み上げが必須です。

実績のない初心者は低単価の案件であっても実績作りのために我慢して受けざるを得ない仕組みになっているのです。

できれば避けたい”低単価案件”とその見分け方

クラウドソーシングは一度利用するとわかりますが、かなりの案件があります。

しかし、仕事の中身をよく見ると玉石混交です。

玉にあたる優良物件は希少です。

募集が出てもすぐに成約してしまうので注意が必要です。

残された案件には次のような微妙な案件が含まれていることがあるので要注意です。

  • 単価が安い
  • 修正回数が多い
  • 人件費以外の経費が含まれている
  • 納期が異常に早い
  • 仕事の中身がグレーもしくはブラック
  • コンプラ意識が薄い。あるいはない。

手を出さないことが最大の防御策です。

それでも手を出すのであれば、リスクがあることを踏まえた上で交渉しましょう。

単価が安い

まず注意したいのは単価です。

案件のほとんどは信じられないほど低単価です。

委託費用を見ると5〜10分尺で数千円。

なかには一本500円という低単価案件が普通にあったりします。

比較にはなりませんが、テレビの編集は日当で計算されます。

ドキュメンタリーの場合、編集者の人件費は尺の長短にかかわらず、一日2〜5万円の幅が相場です。

10時間近くの作業量なので、時給換算すると2,000円から5,000円です。

プロは鬼のように仕事をするので期待値は高いのですが、時間単価で比較すると一本500円は奴隷のような報酬といわざるを得ません。

仕事の中身が短時間で片付くものなら数千円の案件でもOKです。

仕事の中身がポートフォリオに掲載できるクオリティで、かつ掲載のOKがもらえるものでもOKですが、搾取案件だと思ったら関わらない方がいいです。

また、初心者だからといって自分の値段をダンピングするのもやめましょう。

自分の価値をダンピングしない

受注したいがために単価が低い案件を受けてしまうと、その条件があなたを縛ります。

継続案件に繋がったとしても「あのときはこの料金でやってくれた」と受け取られます。

あの人は安く使える人だと思われることで、同じ条件の仕事しかまわって来なくなります。

もし低単価の案件を受けるのであれば、自分が提供できるサービスを計算し、フルスペックのサービスから数割程度落として相手と交渉しましょう。

余力を残しておくことで、余裕を持って次の仕事の価格交渉ができます。

相手によっては、「今回は低単価だけど、次回は単価をアップするかも」といった条件を提示するケースがあります。

ほとんどの場合、単価アップの約束は口約束で終わります。

単価アップの甘い言葉には用心しましょう。

テロップ作業に要注意

作業的に注意したいのが「テロップ入れ」とそのコスパです。

テロップ入れは簡単そうに見えますが、時間を消費する単純労働です。

かつて、日本の製造業が安い労働力を期待して開発途上国に進出したように、「テロップ入れ」は時間の搾取だと思いましょう。

なぜ時間を消費する単純労働かというと、「テロップ入れ」は大きく三工程に分かれます。

  • 音声をテキストに起こす作業
  • テロップを一枚一枚作成する作業
  • テロップを指定の場所に貼り付ける作業

の三つです。

動画を見ながら作業するので時短は難しく、長時間の単純作業になります。

テレビ局でも「テロップ入れ」を積極的にやりたがる人はいません。

単純作業はいくら経験を積んだところでスキルアップにも繋がらないということもであることも留意して交渉しましょう。

修正が多い

単価が高いように見えても、発注者によっては執拗に修正を求めるケースがあります。

修正ごとに実働時間は増えます。

方針がきっちり決まっていて部分修正の範囲内であるなら数回の修正で作品のクオリティは高まりますが、方針が見えない修正は沼です。

土台や構造がしっかりしていない欠陥住宅が地震で倒壊するように、コンセプトがあやふやな修正はやるだけ無駄です。

発注者によっては思いつきで修正指示を出すようなケースもあります。

動画の修正は動画尺に比例して時間がかかります。

なので結果的に時間単価が低くなり、バイトの時給にも満たない案件になることもあるので注意が必要です。

過度な修正を避けるには、交渉時に「修正は一度のみ」などの条件を提示しましょう。

人件費以外の経費が含まれている

動画編集を受託する場合、編集素材は依頼者が用意するのが原則です。

なので、「映像や音声素材を探してほしい」とか「作表やアニメーション」を作ってほしいといった単純編集以外の作業は別料金を検討しましょう。

特に注意したいのは映像や音楽素材の費用です。

編集した作品の権利は委託元のものになるので映像や音声素材の使用料、つまりライセンス経費は負担すべきではありません。

ここを誤って自腹を切ってしまう人がいますが、それをすると赤字になる案件もあります。

納期が異常に早い

納期が異常に早い案件も要注意です。

納期を守ることは信頼を得るために欠かせない条件です。

信頼がないことには次の仕事につながりません。

なので、納期までに自分が対応できる作業量を見極めて受注するのが鉄則です。

内容がグレー

最も注意したいのがブラックな案件です。

内容的に問題がなくても、作業時間に見合わない報酬の案件は、時間のかかる編集作業を安く人に押し付ける搾取案件といってもいいものです。

内容が反社会的意図を含む動画、著作権やコンプラ意識が低い動画など、内容的に微妙と感じたら手を出さない方が得策です。

自分の意に反した内容の仕事は作り手の精神を疲弊させます。そればかりか、何か問題が起きた時責任を取らされることにも繋がりかねません。

低単価案件から抜け出して、良い案件を受注するため経験値上げが必要な点はまるでRPGゲームです。

スキルがあるなら直接営業しよう

クラウドソーシングは使えないとはいいませんが、下積みを覚悟しなくてはなりません。

初心者ならそれも人生経験ですが、スキルのある人には回り道です。

動画制作をなりわいとしたいのであれば、受注先を自分で開拓することが正解です。

つまり営業活動です。

営業といえば、相手先に電話をかけまくったり、直接訪問したりという体育会系のイメージがありますが、考え方を変えればいいのです。

動画制作の悩みは様々

世の中には動画制作に手を出したくても、スキルや人材が見つからないで困っている人や企業がいます。

  • 時間の節約ができる・納期が守れる
  • 安心感を提供できる
  • 質の高い動画が編集できる
  • 企画や提案ができる
  • 機材費用を抑えることができる

やるべきことは、闇雲に営業するのではなく、困っている人をピンポイントで見つけること。

得られるメリットを提示することです。

悩みを持つ人たちに、自分が持つ編集スキルを提供することで不安解消のお手伝いをすることができます。

営業ツールは自分という商品の見える化

自分が持つ編集スキルを知ってもらうにはどうしたらいいのでしょうか。

私は別紙のような一枚ペラをつくり、カバンに数枚入れて持ち歩いています。

この方法は、コワーキングスペースに常駐している中小企業診断士の先生から教わりました。

自分の経歴やできること。困っている相手が考えそうなことをわかりやすくまとめたものです。

いわば「自分カタログ」です。

このような目に見える形で自分の経歴やスキル、手がけた作品がわかる営業用のチラシがあると名刺がわりに使えます武器になります。

さらに、これまで手がけた動画が公開できるなら、YouTubeをポートフォリオがわりに使いましょう。

動画ならYouTubeのチャンネルを別途作り、自信作を数本吟味して掲載しましょう。

宣伝ツールとして使えるチラシ・紙媒体、商品としての動画が見られるYouTubeチャンネル。

これだけあれば、自信を持って営業活動ができるはずです。

営業のルートを開拓する

「方針は固まった。困っている人に知ってもらうチラシやチャンネルも用意した。でも、肝心なお客さんに会うのは大変だ」

営業というと、足で歩いて戸別訪問するイメージが強いですが、それはそれでメンタルが弱い人にはストレスフルな作業です。

私がお勧めするのは人のつながりをつくることです。

この方法は四つあります。

  • SNSを使って営業する
  • サークルの会員になる
  • スクールのアフターサービスを利用する
  • 経営者層に直接営業をする

自分という商品を売り出す方法を考えましょう。

様々なルートやツールが見つかるはずです。

その一つ一つを試してみましょう。

SNSを使って営業する方法として思いつくのはTwitterやインスタグラムです。

よく見ると同じようなことを考えている自分と同じ同業者が見つかるはずです。

その方法を丸コピーしましょう。

ネットを使って自分の宣伝ができるようになったら、リアルな出会いの場を探しましょう。

スクールのアフターサービスを利用する

おすすめなのが動画スクールなどが卒業生用に作ったOB向けサークルです。

動画スクールが後ろ盾なので信頼度はMAXです。

OB通しの情報交換もできる上、OBの取り組む案件から仕事が回ってくることも期待できます。

私が学んだデジタルハリウッドには、在校生や卒業生だけが利用できる求人案件サービスがあります。

xWORKS

こうしたサービスには基本ブラックな搾取案件はないので安心して職探しができます。

スクール説明会お申込みフォーム|デジタルハリウッド

(動画をスクールで学ぶなら、STUDIO新宿がおすすめの5つの理由!|STUDIO新宿|デジタルハリウッドの専門スクール(学校))

基本的に待ちの姿勢の営業活動なので速攻で仕事にありつきたい人には向きませんが、自分に合った仕事に絞れる点がメリットです。

ある程度営業活動に自信がついたら、一歩進んで自分を売り込みましょう。

経営者層に直接営業する

そう聞いてビビってしまう人がいるかもしれませんが、企業に個別訪問するわけではありません。

私が取った方法は経営者が出入りするサークルに参加すること。

具体的に言うと地元の商工会議所の会員になることです。

公式 |東京商工会議所

ビジネスサポートデスク | 経営相談 |東京商工会議所

私が加入したのは東京商工会議所の品川支部でしたが、商工会議所は日本各地にあるので地方在住の個人事業主でも加入できます。

メリットは会員が随時行う創業支援サービスや交流会に参加できること。

商工会議所には地元のさまざまな中小企業が参加しています。

ここに参加することで自分のスキルをアピールすることができます。

さらに、フリーランスを含めた個人事業主を支援する自治体のサービスもあります。

商工会議所に入会したら地元自治体の産業支援への取り組みも調べてみましょう。

例えば、私が作業現場として利用している品川区には地域振興部商業・ものづくの課という部署があります。ここでは地域の経営課題を抱える中小企業に対して助言をするサービスがあります。

商業・ものづくり課 リリース/品川区中小企業支援サイト

このルートを利用して、動画制作のお悩みを持つ経営者に自分のスキルを宣伝することもできます。

営業活動はせんみつ。つまり成功率0.3パーセントの世界です。

しかし、数多くの打席に立つことでヒットを打つ確率を高めることができます。

動画制作をなりわいとしたいのであればそれ以外のルートを自分で開拓することがベスト。

なので私はBtoBの案件に絞って営業活動を続けています。

まとめ

動画編集で稼ぎたいなら、クラウドソーシングからスタートは間違ってません。

ですが、クラウドソーシングには仕事を見つけやすいというメリットがある代わりに、低単価案件で疲弊しやすいというデメリットもあります。

なので、甘く見たり、逆に自分を過小評価しすぎると搾取案件につかまり、抜け出せなくなります。

やりがいがある高単価案件に出会いたいのであれば、クラウドソーシングという揺籠から脱出するのがベストです。

そのためには

あらゆる機会を使って動画制作ニーズを掘り起こし、自分を知ってもらう努力をすることです。

先輩たちの動画も参考になります。

映像編集者(エディター)が単価を上げるための方法
ポートフォリオ作成方法〜重要なポイント7選

すると質の高い案件に出会う確率が高くなり、ブラック案件に出会う確率が下がります。

自分にはまだ自立できるようなスキルがなくても大丈夫。

できる範囲で自分を伝え続けることで、相応の仕事の依頼を得ることができます。

世の中にはハイスキルの仕事依頼ばかりがあふれているわけではありません。

またスキルは実績を積むことで高くなるので、誠実に続けていくことで実績が評価され、そのことが広告効果となり仕事に繋がるのです。

営業力の身に着け方