
無料で使えるDaVinci Resolveはプロが使う編集ソフトです。
初心者が使っても大丈夫。操作パネルむき出しで威圧感はハンバないけど機能は十分です。
慣れてくればわかりますが、実に多彩な能力が隠されています。簡単なアニメーションであればAfter Effectsを使わなくても作れます。
使いこなすためには、DaVinci Resolveの特徴ともいえる「ノード」という機能を理解しなくてはなりません。
目次
ノードを使ってできること
プロの編集者が使いこなすのは、色補正やグレーディング。つまり色を盛る作業などに使います。ネットで検索するとだいたい色に関する解説に行き当たるのはプロが使っているからです。
初心者が学びたいのはむしろベーシックな技術です。
直線や円を描いてアニメーション効果をつける場合などにも使える機能であることは意外に知られていません。
線や円が自由に書きこなせるようになると、様々なアニメーション効果を付けることができるので、ノードの仕組みを身につけることは重要です。
線や円をノードを使って作る基本技を開設した動画。
実際に作ってみると抽象的な言葉が具体的な形となって身に付きます。
「ノード=レイヤー」と覚えたい

DaVinci Resolveの中で、エフェクトを担うのが「フュージョン」ページです。ページを開くと、四角の枠が枝状に並ぶ画面が目に飛び込みます。
枝状の構造をノードといいます。
Photoshopやillustratorを触ったことがある人ならわかると思いますが、これは一種のレイヤーです。

数枚の絵を重ねて一枚の絵をつくる仕組みです。
DaVinci Resolveでは、このレイヤー構造が縦横二つあって、組み合わせることでできあかった動画に様々な効果をかけているのです。
ノードの追加は、ノードメニューもしくはキーボードからSキーかPキーを押すことで実行できます。Sはシリアルノード追加で、Pはパラレルを意味します。
シリアルノードは「ノード」が横に並び、左から右の順で効果がかかります。パラレルノードは縦に並んだノードをつなぐことで効果をかけます。
シリアルノード
シリアルノードは、順を追って色調整を加えるときなどに使います。
シリアルノードは、例えていうと工場のベルトコンベアです。ベルトコンベアの脇にはそれぞれの工程を専門に行う人や装置が置かれ、決められた手順で作業を行います。
道路を走る車の動画があるとします。その車だけにモザイクをかけたい場合、動画の中から①車を認識させ、②追尾し、③モザイクをかけるという工程になります。
この順番を変えてしまうと作業は進まなくなります。
シリアルノードの使い方
ノードとノードはマウスでクリックして出てきた線を別のノードに繋ぐことで有効になります。
基本的なノードはインプットとアウトプットのノードです。この間に様々なノードを加えて行くことで効果をかけることができます。
ノードを無効にするためには、ノードの下にある数字の部分をクリックします。
パラレルノード
シリアルノードがベルトコンベアの工程ならば、パラレルノードはそれぞれの工程で働く人や装置の仕組みにあたります。
線を引いたり、色を付けたり、一部分だけ切り抜いてマスクをつけるという工程を作り出すためには部品を作る必要があります。その部品作りを行うイメージです。
理解するために、パラレルノードのトリックを紹介しましょう。
[DaVinci Resolve短期集中講座]Vol.04 ノード、トラッキング、ダイナミクス – PRONEWS
現在何も調整を加えていない素の状態の3つのパラレルノードがあります。
1番目のノードのSaturationパラメータを0まで絞りきってみます。
次に2番目でSaturationを100まで目一杯上げます。
そして3番目で20まで下げます。これにより多少色の濃さが薄くなった結果が得られます。
このようにパラレルノードの調整では、並列に配置されたノードのパラメータをすべて経過してから、次のノードへ渡されます。
パラレルという言葉は「並列の」という意味です。手分けをして一瞬のうちに作業を終わらせることだと、とりあえず理解しましょう。
LUTとは何か
LUTとはLook Up Tableの略です。映像のプリセットのようなものです。
LUTをノードに適用することで、様々なグレーディングを簡単に適用することが出来るようになります。
適用したいノードで右クリックして表示される「3D LUT」からお好みのものを選びます。
まとめ
Photoshop でレイヤーを使いこなすことがポイントのように、DaVinci Resolveでは、このノードを使いこなすことが頭に浮かんだ発送を具現化させたり、作業効率化をしたりするうえでカギを握ります。