動画でオープニングタイトルを作るとき欠かせないトランジション。
トランジションに自分なりのアレンジができようになると世界が広がります。
挑戦してみてはいかがでしょうか。
ということで作ったのが上の動画。
初心者の方は①範囲の外側にマスクをかける方法、②「シェイプレイヤー素材にアニメーションするマスク」のかけ方が理解できるのでおススメです。
背景がトンネルのように現れるマスクの作り方
After Effectsの中でも初心者が躓きやすいのがマスクです。
マスクは何に、どの順番でかけたらいいのか素材によって操作も変わるうえ、手順も複雑でなかなか先に進めません。
私もしばらく悩まされたのがAfter Effectsのシェイプレイヤーにマスクでアニメーションをつくること。
透明な円が徐々に広がり、背景のクリップが見えてくる仕掛けを作ろうとしたのですが、なかなか解決策にたどり着けませんでした。
After Effectsを起動して、[新規プロジェクト]をつくります。
このままでは透明なので、下地をつくります。[長方形ツール]を選択します。
プレビュー画面を覆うように長方形を広げ、着色します。
この上にタイトルアニメーションを作ります。
タイトルはテキストで入力し、[位置]の部分にキーフレームを打つことでアニメーションにできます。
仮に、タイトル「ぶいろぐ」の文字が横にスライドするアニメーションができました。このアニメーションは1に置きます。タイトルが上、下地となるシェイプレイヤーが下になっていることがわかります。
作業を続けるうえでテキストの部分は邪魔なので非表示にします。[ソロスイッチ]を押すとテキストレイヤーが表示されなくなります。
次に、重ねた別画面がトンネルのように拡大するアニメーションを作ります。
シェイプの上に楕円形ツールで円を描き、円の部分を拡大することで何もないところから円が拡大して次の画面に切り替わるアニメーションです。
マスクを使ってシェイプを切り抜く
意外に難しいのが、シェイプにマスクをかけるやり方です。シェイプを選択してマスクツールで円を描けば、円の外だけが透明になる。これは簡単にできるのですが、その逆。円の中を透明にする方法はひと手間かかります。
マスクの効果は全部で七つあります。
- なし なしはマスクの効果を無効にします。テキストをマスクに沿って動かしたい場合など
- 加算 マスクの形だけレイヤーを表示します。マスクの外側は透明になります。
- 減算 マスクの形でレイヤーに穴を開けます。内側が透けて見えます。
- 交差 二つのマスクが重なった部分だけレイヤーを表示します。
- 明るく 二つのマスクを重ねた時使います。加算とおなじで外側が透明になります。重なる部分はマスクの不透明度の明るい方を使用します。
- 暗く 二つのマスクを重ねた時、重なった部分の不透明度が暗い方が優先されます。
- 差 二つのマスクを重ねたとき、マスクが重なり合った部分を非表示にします。
円の外側を透明にするには、マスクを[加算]から[減算]に切り替えるだけです。
シェイプレイヤーの上に円のマスクがかかりました。この円を拡大縮小できれば、トンネルのように下に置かれた映像が現れるマスクができます。
しかし、シェイプレイヤーと円のマスクは一体化しているため拡大縮小も同時に行われてしまいます。
円の部分だけ独立して拡大縮小させなくてはなりません。
マスクの拡張
マスクには輪郭線をぼやけさせたり、重なったレイヤーの透明度を変えたりする機能があります。その中に[マスクの拡張]という機能があります。
マスクの拡張とは読んで字のごとし。輪郭線の範囲を広げたり狭めたりする機能です。
この場合、プラスに増やしていくと、輪郭線の外側に透明な領域が広がります。反対にマイナスにすると内側にどんどん狭まってしまいます。
拡張機能はキーフレームが使えるので、開始点と終了点を決めれば輪郭線の範囲字体をアニメーションすることができます。
お判りでしょうか。トンネルのように円が現れて背景の映像に切り替えるには、マスク範囲をゼロから無限にすればよかったのです。
輪郭線だけがキーフレーム操作でアニメーションされるので、レイヤーのサイズもマスクのサイズも変化がないことがわかります。
シェイプレイヤーの設定が完了しました。Premiere Proなどの素材として使うのであればこのまま連携します。単独で使うなら、最下層に次のカットで見えてくるクリップを配置すれば完成です。
まとめ
おさらいです。
- マスクの配置を入れ替えるには[減算]を使う
- レイヤーを固定したままマスクだけアニメーションするには[マスクの拡張]を使う
初心者が躓きやすい点の一つです。何回か練習することで覚えてしまいましょう。
こんにちは、フルタニです。放送局で番組作りをしてました。 マスク を書きます。