過剰な広告と頻繁なバージョンアップ、無駄に機能が多く凝った編集が手軽にできるFilmora。これから導入したいけど、本当に大丈夫か考え中の人いませんか。
Filmoraは初心者にも扱いやすい設計で、シンプルなインターフェースと基本的な編集機能を備えた動画編集ソフトです。しかし、導入に際して知っておきたい注意点もあります。
今回はFilmoraを検討している初心者向けにデメリット面からFilmoraの特徴を解説します。
初心者向け動画編集ソフトFilmoraのデメリットを徹底解説
Filmoraのデメリット
最新版のバージョン14が登場
クライアントワーク(動画編集ビジネス)向きではない
Filmoraは一般ユーザー向けに設計されているため、クライアントワークに求められる高度な編集機能や細かい調整機能が限られています。
例えば、プロフェッショナル向けのカラーグレーディング機能や、細かなトランジションの設定には不向きです。
複雑なエフェクトなどはカスタマイズされているため編集は自由度がほとんどありません。
すでに出来ている素材を取り込むのは出来ても、アニメーションの一部の動作時間を変えたり、
細かく変更はできません。
クライアントの中には納品に際しては「Adobe Premiere Proのプロジェクトファイルで」と指定してくる人もいたりします。(余談ですが、プロジェクトファイルまで渡してしまうと自由に改編されてしまうのであとあとトラブルの種になります。)
クライアントワークを考えるなら、DaVinci ResolveやAdobe Premiere Proなどの本格的な編集ソフトの方が適しています。
魅力的なエフェクトやテンプレートには追加料金が発生する
Filmoraでは、基本的なエフェクトやテンプレートは無料で利用できますが、一部の追加コンテンツには別途料金がかかります。
特にプレミアムエフェクトや独自のテンプレートを使用したい場合、追加購入が必要です。
メニューの中に並んでいる使えそうな機能を選んでみたら、金を払わないと書き出せなくて困ることがよくあります。なので、素材を増やすにはサブスクリプションが必要で割高感があります。
基本プランでは十分かもしれませんが、デザインの幅を広げたい場合は注意が必要です。
無料版には透かしロゴが入る
Filmoraの無料版を使うと、出力した動画にFilmoraの透かしロゴが表示されます。無料版を試してみるには良いですが、完成動画を透かしなしで保存するためには有料版の購入が必要です。
個人使用での確認には良いですが、ビジネス利用やSNSへの投稿を考えるならば、有料版が必須となる点に留意しましょう。
有料アップロードオプションは別途課金される
Filmoraでは、基本的な動画編集機能に加えて、完成した動画を直接オンラインにアップロードする便利な機能があります。この「有料アップロードオプション」はクラウドやSNSへの動画アップロードを簡略化するために提供される追加サービスですが、基本ライセンスにこの機能は含まれていません。
ただし、基本的な使い方には影響がなく、編集に関しては十分な機能が標準で利用可能です。
有料アップロードオプションの内容
1. クラウドサービスへの保存
• Filmoraは、編集した動画をFilmoraのクラウドサービスや他のクラウドプラットフォーム(例:Google Drive、Dropboxなど)に直接アップロードする機能を備えています。このオプションを利用することで、完成した動画をローカルストレージに保存する手間を省き、クラウドから共有や再編集が簡単に行えるようになります。
2. SNSプラットフォームへの直接アップロード
• Filmoraでは、YouTubeやVimeoなどのプラットフォームへ直接動画をアップロードできる機能があります。この機能を使えば、作業中のソフトウェアから直接SNSアカウントにアクセスしてアップロード作業を完了できるため、時間を節約できる利点があります。
3. アップロード用の動画フォーマット変換
• このオプションには、特定のSNSやプラットフォームに最適な解像度やフォーマットで動画を自動変換する機能が含まれています。たとえば、Instagramの縦型動画、YouTubeの横長動画など、各SNSの仕様に合わせた形式で出力・アップロードが可能です。初心者でも複雑なエクスポート設定を気にせずに利用できます。
有料オプションが適しているシーン
この有料オプションが役立つ場面には以下のようなシチュエーションがあります。
• 複数のプラットフォームに動画を公開する場合:同じ動画をYouTube、Instagram、Facebookなど複数のプラットフォームに公開する場合、アップロード作業を一括で管理できます。
• プロジェクトごとに異なるフォーマットが必要な場合:例えば、YouTubeの解像度とInstagramストーリーズ用の解像度が異なる場合など、それぞれのプラットフォームの要件に合わせて自動でサイズやフォーマットを調整してくれるため、手間が省けます。
• クラウド保存でストレージを節約したい場合:大容量の動画ファイルをすぐにクラウドへ保存し、必要な時にアクセスするスタイルが可能です。ローカルストレージに保存せずにすむため、PCやスマートフォンの容量も節約できます。
有料オプションを利用する際の注意点
• 追加料金の発生:Filmoraの基本ライセンスにこの機能は含まれておらず、有料プランに加入してアップロード機能を利用することになります。
• 利用頻度の検討:頻繁にアップロードが必要な場合には便利な機能ですが、個人利用でSNSにたまに投稿する程度であれば、手動でのアップロードで対応できるケースも多いです。使用頻度に応じて有料オプションを選択するのがおすすめです。
高度な機能が容易にアクセスできない
Filmoraは初心者向けに設計されたシンプルで直感的な動画編集ソフトですが、一部の高度な機能については、プロフェッショナル向けソフトと比べてアクセスが制限されています。
これにより、Filmoraの使いやすさが損なわれるわけではありませんが、上級ユーザーや細かな編集を求める場合には少し制限が感じられることもあります。
高度な機能が容易にアクセスできない理由
1. 初心者向けのインターフェース設計
Filmoraのインターフェースは、主に初心者や簡単な編集を求めるユーザーを対象に設計されています。そのため、高度な機能が画面の奥深くに隠されている場合や、別のメニューからアクセスしなければならないケースもあります。
使いたい機能が簡単に見つからずイライラすることが多いのはこのせいです。
特に、エフェクトのカスタマイズや色調整などの精密な調整が必要な際に、機能の配置がシンプルな分、見つけづらく感じられることがあるのです。
2. シンプルなメニュー構造と機能数の制限
Filmoraは操作を簡単にするため、メニューや機能が整理されており、特に多くのメニューや設定が複数のレイヤーに重なるようには設計されていません。
複数のクリップにエフェクトをかけられないなど、一歩進もうとするとできないなんて事例がけっこうあります。
しかし、この構造のために、複雑な編集やエフェクトの細かな設定には別のメニューや設定ページを探す必要があり、時間がかかることがあります。
3. 高度なエフェクトやアニメーションの制限
例えば、Filmoraのエフェクトやトランジションは豊富に揃っていますが、個別に微調整したりカスタマイズしたりする機能は他のプロ向けソフトに比べて限られています。
また、モーショングラフィックスや3Dエフェクトなどの高度なアニメーション機能についても、Filmoraでは標準のカスタマイズ機能が少ないため、プロジェクトに合わせて自在に変えるのは難しい場合があります。
Filmoraで高度な編集をするための工夫
Filmoraで高度な編集を行う場合、以下のような工夫が有効です:
• エフェクトの追加購入や拡張パックを活用する
Filmoraにはエフェクトや素材の拡張パックが豊富にあり、追加購入することでより多くのエフェクトやフィルターが利用できます。これにより、オリジナリティある編集が可能です。
• 別のソフトと併用する
特定の機能がFilmora内でうまくいかない場合、無料の動画編集ソフトやアニメーションソフトと組み合わせて使用することも方法の一つです。
例えば、DaVinci Resolveなどで色調整や高度なエフェクトを事前に行い、Filmoraで最終的なカットや整理を行うこともあります。
私の場合はざっくりした構成や編集はDaVinci Resolveで行い、素材としてほぼ完成したファイルをFilmoraに読み込ませてエフェクトだけかけるという使い方をしています。
• Filmoraのコミュニティやヘルプを活用する
Filmoraには初心者から上級者まで参加するコミュニティがあり、特定の機能の活用方法や設定の仕方などを共有し合っています。公式サイトには多くのチュートリアルもあるため、高度な使い方を学ぶ手助けになるでしょう。
買い切り型はメジャーバージョンアップできない
Filmoraにはサブスクプラン型と買い切り型の2通りのサービスがあります。サブスクリプションプランは定期的にアップデートや新機能追加がありますが、買い切り型は大きなバージョンアップがあると、別商品の扱いになり、利用するには買い替えが必要になります。Filmoraを買い切る場合は拡張性や継続的な最新機能の利用について計画を検討しましょう。
初心者におすすめの利用スタイル
最新版のバージョン14が登場
Filmoraは以下のようなシーンに適しています:
• YouTubeやSNSでの動画編集:シンプルな編集作業が中心で、SNS向けに短い動画を作成する場合にぴったりです。
• 初学者の練習用:複雑な操作を覚える前に、動画編集の基礎を学びたい人にはうってつけのソフトです。
Filmoraの基本機能を使いこなすことで、初心者でも質の高い動画を作成することができるため、シンプルな編集作業をお考えの方にとっては、十分な価値を提供してくれるでしょう。
デマやフェイクのような口コミがある
「Filmoraで作成した動画は画質が悪くなる」という口コミを見つけましたが、それは大きな誤解です。デジタルデータを編集しているため、編集で劣化する。人間の感覚でわかるほど質が落ちることはありません。
- クレジットカード情報の自動更新問題
- ソフトウェアの安全性に関する誤解
- 広告表示とプライバシーに関する懸念
Filmoraが「危険」と言われることがありますが、これは主に上記3つの誤解に基づいています。心配な人は下記の記事を参照ください。
Wondershare Filmoraは危険?安全性や評判を解説
まとめ
Filmoraは、直感的で初心者でも扱いやすい編集ソフトです。
特にSNS向けや個人制作には十分な機能を備えていますが、クライアント向けのプロジェクトや追加コンテンツ利用は想定されておらず、対応するにはテクニックの習得や追加料金がかかる点も押さえておきましょう。
初めて動画編集を始める方には扱いやすく、カジュアルな動画制作をしたい場合に最適な選択肢といえます。
よくある質問
画面がチラつくフリッカーは取り除けますか?
Filmoraではフリッカーやブロックノイズを除去する専用の機能がありません。DaVinch Resolveなどの機能を使って一度処理して書き出した素材で編集するなど、別途対策が必要です。
こんにちは、フルタニです。放送局で番組作りをしてました。 Filmora を書きます。