DaVinci Resolve18は無料にもかかわらず、機能が豊富すぎる編集ソフトです。
なので、初心者にとっては覚えることが多すぎて訳わかりませんよね。
編集に手間がかかりすぎ、カメの歩みのように時間がかかることがあります。
編集時間をもっと短くするテクニックをご紹介します。
編集時間の効率化する方法
時短のテクニックは操作を効率化することが基本です。
操作の効率化には、
- ショートカットキーを利用する
- よく使う道具は引き出しにしまう
という二つの方法があります。
カット編集 基本のショートカットキー
初心者がカット編集する時、大体の場合マウスを使って編集します。
画面上をマウスを動かす作業は時間がかかる上、疲れます。
DaVinci Resolve18にはキーボードに作業手順がショートカットキーという名前で記憶されているため、ショートカットキーを覚えるだけで大幅な時短に繋げることができます。
代表的なショートカットキーは次の通り。
- ブレード:Ctrl + B
- リップル削除:Delete or Shift + Backsapce
- 削除:Backspace
- クリップを先頭から現在位置までリップル:Ctrl + Shift + [
- クリップを末尾から現在位置までリップル:Ctrl + Shift + ]
ショートカットキーの活用方法については別記事にまとめました。
使える!DaVinci Resolve17編集ショートカット10の例 | ぶいろぐ
例えば、クリップを三分割して真ん中のクリップを削除し間を詰めるには、Ctrl+Bでクリップを割り、削除したいクリップを指定した上でShift + Backsapceを押せば自動的に間が詰まります。
もっと効率化したい場合は、二回目のカット点をCtrl + Shift + [を押して間を詰めるというやり方です。
さらに効率化したいときは下の動画を参考にキーボードをカスタマイズして自分用のショートカットキーを作ることもできます。
よく使う道具は引き出しにしまう
よく使う道具とは、例えばタイトルアニメーションとは、決まりテロップ、ロワサードなど、一度作ったら使い回しが効くパーツです。
DaVinci Resolve18では、こうしたパーツをパワービンとして編集ソフトの中に保存することができます。
バワービンの使い方については別記事に書きました。
パワービン の使い方DaVinci Resolve18 | ぶいろぐ
一度保存したパワービンは、別のプロジェクトにも使い回しができるので、都度デザインし直すという手間を省くことができます。
しかし、ショートカットキーやパワービンは役立つテクニックですが、事態を根本から改善する特効薬ではありません。
虫の目のように細かな部分を手直しする小手先のテクニックにすぎないからです。
ではどうやって改善したらいいのでしょう。
答えは、鳥の目になることです。
荒編で編集の流れを時短化する
生活習慣病とおなじで、根本から時短をしたいのであれば生活態度を改める方が結果早いです。
初心者が陥りやすいのは完璧を求めすぎること。
気になったところを修正したくなるという習慣病に振り回されてしまうのです。
初心者がよくあるパターンは、編集を頭から初め、エフェクトやテロップも入れて完成させてしまうことです。
できたところまで試写して、納得したところで次のシーンに取り掛かるというわけです。
でもこのやり方では、なかなか最後まで辿り着けません。
なぜなら、最後まで進まないうちに前のシーンが気になってやりなおしてしまいます。
プロのやり方は違います。
まず編集尺は気にせず、最後までカットをつなぎます。
これを荒編といいます。
荒編は大体、完プロ尺の三倍程度の長さになるかと思います。
多少のカットや音声の違和感は気にしません。目指すのはなるべくはやくあげることを目標にします。
つなぎ終わったところで動画を試写し、気になる部分を修正していきます。
例えるなら粘土細工のような感じ。
彫刻のように素材を扱う初心者の作業とは違うアプローチです。
この方法の何がいいかというと、
- ま全体像が早く見えること
- 改善点が客観的に見えること
です。
全体像が見えることのメリットは、終わりがみえること。
着地点がわかることで自分がなにをしたいのかが見えてくるので精神的な負担が減ります。
改善点が客観的に見えるのも時短につながります。
パーツごとに完成させる方法だと、間違った時やり直しの回数が増えます。
それに対し、全体像が見えると改善点の歩留まりが見えるのでやり直し回数も減らすことができます。
荒編の方法とは
放送局の番組編集の鉄則はまず形にすること。
担当者は、荒編で動画を一本化することが求められます。
その際のポイントは、流れを作ることが最優先されます。
一本化されたタイミングで、関係者が集まり改善に向けたアイデアを出し合います。
その時よく使われるのがポストイットという壁に貼る付箋紙です。
プロが使う動画づくりの必殺技” ペタペタ “とは【必需品】 – ぶいろぐ
荒編の流れをポストイットに言語化して、その断片を壁に張り替えることで参加した全員のアイデアをまとめるのです。
方向性がまとまれば、編集に迷いがなくなります。
迷いがなくなることで使うカットやインタビューなどの音声も絞り込むことができます。
荒編までにかかった時間が嘘のように、それ以降の編集速度は上がります。
まとめ
カット編集を先に行うワークフローのメリットについてはこちらの動画でも指摘されています。
まとめると
- 全体の流れを確認することで後戻りを回避できる
- 終わりが見えることで精神的苦痛が軽減し品質がアップする
- ページやメニューの行き来がないことで移動時間が短縮できる
編集時間がかかりすぎるとお悩みの人は、とりあえず最後までざっくりとつなげてみて、鳥の目を使って方向性を確認してみてはいかがでしょうか。
こんにちは、フルタニです。放送局で番組作りをしてました。 荒編 を書きます。