DaVinci Resolve 20 | 動画のチラつき「 フリッカー 」の原因と簡単な直し方【完全版】

フルタニ

こんにちは、フルタニです。放送局で番組作りをしてました。 フリッカー を削除する方法 を書きます。

「せっかく撮影した映像が、チカチカとちらついていて使えない…」
それ、フリッカー(Flicker)という現象です。

肉眼では見えませんが、カメラのシャッタースピードフレームレートが照明の点滅とズレることで、映像にちらつきが現れます。

蛍光灯やLEDなどの人工照明は目には見えない速さで点滅しています。この点滅とカメラのシャッタースピードがズレることで、映像上で明るさが不規則に変化してしまうのです。

この記事では、DaVinci Resolve 20でフリッカーを簡単に除去・軽減する方法を初心者向けにわかりやすく解説します。

DaVinci Resolve 20で動画のフリッカーを防ぐ&修正する方法

撮影前にできる「フリッカーの予防法」

1. シャッタースピードを調整

撮影段階でできるのが. シャッタースピードの調整です。

フリッカーのもとになる電源の周波数は、関東なら 50hz関西なら60hzの交流が使われています。この周波数に合わせてシャッタースピードを変えることで予防することができます。

• 東日本(50Hz) → 1/100秒
• 西日本(60Hz) → 1/120秒

フリッカーフリー照明を使う

プロ向けのLEDライトなどは「フリッカーフリー設計」されている製品があり、こうした照明を使うだけで、ほぼ確実にフリッカーを防げます。

🛠 DaVinci Resolveでフリッカーを補正する方法

フリッカーが出てしまった映像も、DaVinci Resolveの機能を使えばある程度補正できます。

 方法1:Resolve FX「フリッカー除去」エフェクト(無料)

手順:

1. 編集ページで対象のクリップを選択

2. 左下の「エフェクトライブラリ」→「Resolve FX」→「ノイズ除去」内にある

3. 「フリッカー除去」をクリップにドラッグ&ドロップ

4. 右上「インスペクタ」で設定を微調整

  • 強度(Strength):フリッカーの除去具合を調整
  • フリッカーの種類:蛍光灯やLEDに合わせて選択

5. プレビューで効果を確認し、必要に応じて数値を再調整

DaVinci Resolve無料版で使用可能!

🎯 方法2:カラーページでノイズ除去+露出補正

1. カラータブに切り替えます

2. ノードを選択して「ノイズ除去(Temporal NR)」を追加

3. 「Luma threshold」を少しずつ上げて、ちらつきが減るか確認

4. 同時に「露出(Gain)」や「Lift」「Gamma」も微調整

5. 必要に応じて「カラー温度」「色被り補正」もいじってみる

ノイズや明滅が緩やかになることで、フリッカーが目立たなくなります。

🎯 方法3:外部プラグイン「Flicker Free」を使う(有料)

もっと強力にフリッカーを除去したい場合は、有料プラグインの導入もアリです。

対応プラグイン:
Flicker Free(Digital Anarchy社)
Neat Video(ノイズ&ちらつき対策)

Flicker Freeの使い方:
1. プラグインをインストール
2. Resolve内で「Flicker Free」エフェクトを検索
3. 対象クリップに適用
4. インスペクタで「Preset:Rolling Bands 2」などを選択
5. 「Threshold」「Sensitivity」などで微調整+ちらつき補正)

🎯 方法4:Fusionでフレームブレンド(中〜上級者向け)

Fusionタブに切り替えて、同じフレームのブレンド処理を使うことでちらつきを平均化するテクニックです。

1. 対象のクリップを選び「Fusion」に切り替える

2. 「TimeAverage」ノードを追加

3. 設定値で前後フレームをブレンド

4. ノイズの目立たない自然なフレームに近づける

📱 スマホで撮影する場合のフリッカー対策

Androidの場合
• 設定 → カメラ → 「ちらつき防止(アンチバンディング)」→ 50Hzまたは60Hzを選択

iPhoneの場合
• 自動調整されるが、フリッカーが出る場合は画面タップでピントを取り直す

フリッカーと間違えやすい「インターレース」

フリッカーに似た現象で間違いやすいのがあります。

もし映像に横線や二重線のようなノイズが出ているなら、それはフリッカーではなく「インターレース」が引き起こす現象かもしれません。

これは編集ソフトで「デインターレース処理(Deinterlace)」をかければ解決します。

✅ まとめ:フリッカーは撮影前と編集後の対策で防げる!

タイミング 対策内容
撮影前 シャッター速度調整/照明選び
編集後 カラーページで補正/プラグイン使用/Fusionで処理

📣最後に

フリッカーは初心者でも経験しやすいミスですが、事前の予防と編集での補正を知っておけば大丈夫です。

「撮った動画が使えない…」と悩んだら、ぜひ本記事の方法を試してみてください。

Premiere Proでの対応策は別記事にまとめました。

チュートリアル動画