
秋葉原のパソコン専門店で動画初心者と思われる年配客と店員さんの話が耳に入りました。どうやら動画編集に使える自作パソコンのスペックを質問しています。店員さんは「動画編集をするには最低20万円のパソコンが必要」と説明。お客さんはそれを信じてしまいました。
私の環境は10万円を切る自作パソコン[1]マザー:2万円、CPU:2万円、メモリー:1万円、GPU:2万円、SSD6千円、電源:6千円、ケース:ジャンクなので店員さんから見れば動画編集落第PCです。でもそれなりに動画編集できているので、話半分でもいいかなと思いました。
さて、それでも動画編集はリソースを使います。重いとか、落ちたという話をよく聞きます。そんなとき試して効果があったものを紹介します。
動編集ソフトは甘くない
パソコンで映像編集した経験がないまま、選んだソフトがDavinci Resolveでした。理由はタダだから。そして趣味としてホームビデオ感覚で作るつもりもなかったので当時評価が高かったこのソフトから初めて見ることにしました。
ところが世の中はそんなに甘い物ではありません。当然のようにピンチを迎えることになりました。
動画編集ソフトの動作が緩慢になったときは、制作環境を見直すチャンスです。現在の環境をそのまま使い続けるなら少しでも軽くする方法を試します。
編集ソフトがエラーメッセージを放ったり、突然落ちたりした場合はハードとソフト両面から見直します。
パソコンを軽くする
編集ソフトによって多少の違いはありますが、DaVinci Resolveはメモリーをさほど食わないソフトだと言われています。それでも少ないよりは多いほうがマシなので割り当てるメモリを多めに設定します。メモリーはDDR4。16GBはほしいところです。
方法は[システム][メモリー&GPU][メモリーコンフィギュレーション][Resolveのメモリー使用を制限]を最大にすることです。同時に[FUSIONのメモリーキャッシュを制限]も上げました。
パソコンを広くする
最初に落ちた時、システムに使っていたSSDは80GBでした。DaVinci Resolveは余裕で組み込める広さですが、実は落とし穴があります。DaVinci Resolveは編集時に最適化メディアなどをかなり作るので放っておくと空き領域を食いつぶするです。
場合によっては編集用の素材をシステムディスクに入れてしまう場合もあるかもしれません。
予算の許す限りディスク容量を多めにしておくと編集に余裕が生まれ、落ちにくくなります。
ドライバーを更新する
DaVinci Resolveが15の時、突然落ちるケースが活性しました。調べてみるとGPUのドライバーが古かったことがエラーの原因のひとつだということがわかりました。メーカーサイトからGPUの最新版ドライバーをダウンロードして更新したところ収まりました。
DaVinci Resolveは最新版が出たらすぐに入れ替えた方がいいソフトです。すべての環境を最新のものにしておくことをお勧めします。
不要不急な部分の解像度は落とす
編集中に表示されるプレビュー動画など、仕上がりに直接関係しない部分の解像度を落とすと、そのリソースを本業に振り当てることができます。
[環境設定][ユーザー][再生設定][UIオーバーレイを非表示]とするなどは省エネの第一歩。インターフェイスの更新頻度を間引くことでシステムの負担を軽くします。以上私が試した改善策4点でした。このほかにもトラブルを引き起こす原因はあるようです。お悩みの方はこちらの記事も参考にしてみてはいかがでしょうか。
【2020年版】DaVinci Resolveが重い&落ちるときに試したいこと11選 改訂版 – えんたん豆
まとめ
店員さんの話をさらに聞いていると、20万円が最低限という説明には条件があることがわかりました。その条件とは「4K動画を作るとするなら」という話です。
4K動画なら、編集にかかる負荷もかなりのもの。特に編集したデータを書き出すレンダリング作業にかかる時間も長くなります。非力なマシンは薦めたくないという気持ちはわかります。
でも、プロでない駆け出しのアマチュアが日常的に4K映像作品をつくれるのでしょうか。
放送番組やYouTubeもまだまだ1920×1080のHDTV(フルHD)が主流。4K以上の映像は動画を商用に使う人向けのメディアだと思います。
作る側からみると、HDTVで腕を磨き稼げるようになったら買い替えるという姿勢でもいいのではないかと思いました。僕が店員ならそう勧めます。なぜなら二台売れるから。
References
↑1 | マザー:2万円、CPU:2万円、メモリー:1万円、GPU:2万円、SSD6千円、電源:6千円、ケース:ジャンク |