初心者に超難しく感じる作業が、DaVinci Resolveの色補正とカラーグレーディング。
操作手順がわからなくて挫折したことってありませんか。
ざっくり解説してくれるチュートリアルもなかなか見つかりません。
見つけたのが「ビデオサロン2018年1月号」です。
初心者向け グレーディングの手順
カラーコレクションは自分が見た目の世界に戻ることですが、グレーディングは新しい世界観を作る作業です。
自分が納得できる映像をつくるということは、道なき道を進むようなもの。
やみくもに動いても目的地にはたどり着けません。
迷わずに進むには脇道は避け、基本形にあたる大通りを目的地に向かって歩くことです。
基本のポイントは三つあります。
- 撮影はRAW、logで収録する
- まずコントラストを調整する
- ノードを二つ追加してLUTを当てる
基本は撮影はRAW、logで収録すること。
RAWで撮影した映像は上記のような、ぱっと見うすぼけた色味が特徴です。
RAWデータは料理で言えば素材のようなもの。膨大な情報を持つことからコントラストが低く、色も淡い映像となっています。[1]RAWの他にLog素材があります。色、輝度情報を効率よく収めるプログラムがLogです。RAWとは少し異なります
撮影はなぜRAWでするかというと、RAW撮影した素材は情報量が多く、補正に必要なデータが豊富にあるからです。
例えば普段よく使うカメラの色は鮮やかに見えますが、それは料理に例えれば調理済みの献立のようなもの。
カラーコレクションすれば自然に見た目に近い映像に近づけることができます。
寝ぼけたように見える部分にシャドーからハイライトまでの情報が埋もれているのです。
情報が膨大に詰め込まれたRAWを使えばどんなリクエストにもこたえることができます。
コントラスト調整から手を付ける
コントラストとは見た目のメリハリのこと。
カラーを初めて触る人は色の調整に手を出しがちです。
まずはじめに触るのはコントラストを決めることです。
コントラストの調整はモノクロ画面で行います。
モノクロは調整の範囲が白か黒か中間の灰色に限られていること。
やることが限られているので色に目移りすることなしに作業を進めることができます。
具体的な作業はまず、明るい部分と暗い部分のホームポジションを決めます。
- [CameraRAW]パネルで彩度を-100にして映像をモノクロにする。
- ホワイトポイントとブラックポイントを決める。
- [カラーホイール]パネルにある[リフト]と[ゲイン]のマスターホイールを使ってホワイトポイントとブラックポイントを決める。
- [カラーホイール]パネルにある[コントラスト]を使ってコントライトをつける。
RAWの映像は見た目寝ぼけたような色調です。
人間の目はキツめに見せた方が気持ちよく見える特徴があるので強めに感じるくらいがベストです。
- [ピポット]で映像の中の見せたい部分のトーンを調整する。
- [CameraRAW]の彩度を0に戻す。
すると画面に色味が戻ってきます。
これでコントラストの調整ができました。
LUTを適用する。
LUTとは簡単に言うとカラープリセット。 映像にあてる 「見た目」フィルターのことです。
業界の間ではルックという人もいます。
LUTはあらかじめ決められた色味情報が載っているので、一発で見た目を決めてくれます。
LUT の当て方は色々ありますが、わかりやすいのがノードを二つ追加する方法です。
一番目のノードは色補正に使います。具体的にはここでホワイトバランスや色を調整します。
二番目のノードにLUTを適用します。
LUTを使って主に「色温度」と「ティント」を見ていきます。
色温度とは寒色と暖色のこと。ティントとは色彩の配合,うつり,濃淡を意味するようです。
LUTの適用は簡単です。DaVinci ResolveにはあらかじめいくつかのLUTが格納されています。
この中から好みのLUTをマウスでドラッグ&ドロップして二番目のノードにL適用するだけです。
どのLUTを選んだらいいか初心者は悩むところですが、好きなLUTを当ててみます。
「ちょっと違うな」と感じたら別のLUTを上書きするだけでOKです。
LUTはカメラごとに推奨のLUTが作られていることもあり種類が覚えきれないくらいあります。
カメラメーカーのサイトから機種にあったLUTをダウンロードしたり、有料のLUTを購入したりしてライブラリーを増やして、最適な組み合わせを探します。
ちなみ本書で紹介しているLUTは「OSIRIS M31」です。
ColorGradingCentralが提供する無料のLUTで、OSIRIS M31は以下のサイトから無料でダウンロードできます。
また、動画の中では作業中に画面の荒れ・ノイズが出ることがあります。
荒れた画面を調整するためノイズ除去[2] … Continue readingを行います。
まとめ
カラーグレーディングはざっくりいうと制作者の気分次第で作るものなので正解はありません。
流れを理解すると自分独自の世界観を作ることができるかもしれません。
こんにちは、フルタニです。放送局で番組作りをしてました。 グレーディングの手順 を書きます。