動画編集と聞くと「難しそう」「プロ向け」と感じる人も多いかもしれません。でも、DaVinci Resolve 20では、誰でも簡単にマスキングできるようになる新機能が登場しました。
それが AIマジックマスクV2 です!
この記事では、初心者の方でも安心して使い始められるように、この機能の魅力と使い方をわかりやすく解説します。
【初心者向け】クリックだけでOK! DaVinci Resolve 20のAIマジックマスクV2の使い方
DaVinci Resolve 20の「AI機能」は、ほとんどSTUDIO版(有償版)の限定機能です。
AIマジックマスクV2とは?簡単に言うと「クリックだけで賢くマスク」
以前のマジックマスクは、対象を囲むように線(ストローク)を引いてマスクする必要がありました。でも今回の バージョン2 では、なんとクリックするだけでAIが対象を自動識別してくれるんです。
しかも…
- 人物の顔や髪、靴だけをマスクできる
- 動いている人物でもしっかり追跡
- 背景が揺れたり、人物が重なっても賢く処理
- 不要な部分はクリックでマイナス指定して修正OK
これ、本当にすごいです!
実際の使い方ステップ【超シンプル】
マスクしたい部分を範囲指定
DaVinci Resolveを起動してマスクしたい人物が動き回る動画素材をタイムラインに載せます。
マスク編集はカラーページで行うので「カラー」タブをクリックします。
「マジックマスク」ツールを選びマスクしたい人物や物体をクリックします。すると、AIが自動で対象を識別してくれます。
間違って選ばれた部分があれば、マイナスクリックで除外。AIがすぐに学習してくれます。
以上で選択完了。続いてトラッキングで動きを追いかけます。
「前方向へトラッキング」「後方向へトラッキング」ボタンを押せば、映像全体にわたってAIが自動追跡!
微調整は「テイントツール(Paint Tool)」で
AIマジックマスクV2はとても賢いですが、映像によっては一部だけマスクが外れてしまったり、逆に関係ない部分がマスクに入ってしまったりすることがあります。
そんなときに活躍するのが、「テイントツール(Paint Tool)」です!テイントツールは“マスクを手で修正する”ためのブラシツールです。
使い方はとっても簡単。Photoshopのブラシ感覚で、マスクに入れたい部分をなぞるだけ!
- •追加したいとき:ブラシで塗る(赤い色で表示されます)
- •除外したいとき:ブラシを「マイナス」に切り替えて消す
たとえば、髪の毛の一部だけマスクから外れてしまったときは、赤いブラシでなぞるだけでその部分を追加できます。反対に、背景の一部が誤ってマスクされたときは、青いブラシで消すことができます。
どのタイミングで使うのがベスト?
テイントツールは 「1フレームごと」に修正できるツールです。つまり、
「この一瞬だけ修正したい」というときにピッタリ!
たとえば:
- 顔を手が一瞬だけ横切った
- ライトの反射で一瞬だけマスクがズレた
こんな場面で活用すると効果的です。
✅ テイントツールを使うポイントまとめ
ポイント | 説明 |
---|---|
マスクの微調整ができる | 髪の毛や細かいパーツの追加・削除に便利 |
フレーム単位での修正 | 特定の瞬間だけ修正したいときに最適 |
ペイント感覚で直感操作 | 絵を描くようにブラシでなぞるだけ |
📌 注意点
たくさんのフレームにまたがってズレがある場合は、テイントツールよりも「クリックで追加・削除」する方が効率的です。
便利なモード切り替えもチェック!
DaVinci Resolve 20のAIマジックマスクV2には、マスク処理のクオリティとスピードを切り替えられるモードが用意されています。
それが、
• ✅ 速度優先モード(Faster)
• ✅ 画質優先モード(Better)
です。
🚀 速度優先モード(Faster)
- 処理スピードが速い!
- パソコンへの負荷が少なめ
- プレビューしながら素早く編集したいときにおすすめ
とにかく作業をサクサク進めたい人に向いています。
ただし、髪の毛や細かいパーツはやや荒くなることも。
🖼 画質優先モード(Better)
- 細かい部分までキレイにマスク!
- 特に髪の毛や服のレース、アクセサリーなどを丁寧に処理
- 処理には少し時間がかかる
高品質な仕上がりを求める人、最終的なレンダリング用に使うのがおすすめです。
スマートリファインとは?
「画質優先モード」を選ぶと、追加で使えるのがこの スマートリファイン(Smart Refine) です。
スマートリファインとは?髪の毛の細い線や、輪郭のにじみをさらにキレイにしてくれる補正機能で、マスクのエッジ(境界線)を自動で滑らかに補正してくれます。
簡単に言うと、AIマジックマスクで生成されたマスクの“最後の仕上げ磨き”のような存在です。
📝 どっちのモードを選べばいいの?
シーン | おすすめのモード |
---|---|
作業中のプレビューや仮マスク | 速度優先モード |
本番用のマスク・繊細な映像 | 画質優先モード+スマートリファイン |
最初は速度優先で素早くマスクを作って、最終調整だけ画質優先+スマートリファインに切り替える、というのが効率的です!
このように、状況に応じてモードを切り替えることで、作業のスピードも仕上がりの美しさも、どちらもバランスよく追求できます。
AIマジックマスクV2のココがすごい!
特徴 | 内容 |
---|---|
操作が簡単 | クリックだけでOK。ストローク不要! |
AIの精度が向上 | 人や物の形をしっかり理解してくれる |
トラッキングが楽に | 前後追跡ボタンでOK。しかも早い |
微調整がラク | テイントツールでサクッと修正可能 |
作業時間が短縮 | マスク作業が3分の1以下に! |
まとめ:初心者こそ使ってほしい神機能
DaVinci Resolve 20のAIマジックマスクV2は、動画編集のハードルを大きく下げてくれる神アップデートです。
「編集って難しそう…」と感じていた方も、クリックだけで思い通りのマスクができるこの機能を使えば、ぐんと自由度が上がります。
こんにちは、フルタニです。放送局で番組作りをしてました。マジックマスクV2の使い方を書きます。