初心者でも簡単! DaVinci Resolve で画面の“ここだけ”くっきり魅せる方法

フルタニ

こんにちは、フルタニです。放送局で番組作りをしてました。 DaVinci Resolve で画面の“ここだけ”くっきり魅せる方法を書きます。

動画編集で「ここを、もっと目立たせたいんだよね!」ってとき、あるじゃないですか。

風景カットの中で“ただ一輪のタンポポ”に視線を誘いたいとか、人物カットで“目だけグッとくる感じにしたい”とか。

そんなときに使えるのが、 DaVinci Resolve(以下Resolve)の「カラー」ページ+マスク機能です。

色補正とか映像加工って聞くと「うわ、プロ技だな…」って思うかもしれないけど、実は“画面の一部分だけシャープに”っていう作業なら、初心者でも意外とできる。

今回は、「狙った部分だけくっきり見せる」ための手順を、最新バージョンを意識しつつ、リアルな編集シーンを交えて丁寧に書いていくよ。

画面の一部分だけシャープにする方法

映画とかYouTubeとか見てて、「あ、この被写体だけ浮き出てるな」って感じたことない?背景がふわっとしてて被写体に視線が自然に行く――これ、ただ被写体を明るく/大きくするだけじゃなくて、「背景をちょっと抑えて」「被写体をシャープ&コントラスト強めに」っていう“差”が重要なんだ。

休日に公園で撮影したカット。画面中央にタンポポがあって、背景は雑草・・・なんだけど、「このタンポポだけもう少しくっきり、背景はちょっと引っ込めたい」って時。

編集前はこんな感じ(ぼやっとした印象)

差のハイライト

→ 編集後「タンポポが“画面の主役”として引き立った」感じになります。

背景が抑えられて、タンポポの輪郭・質感が生きると、「あ、この花!いいね!」って視聴者が思ってくれると成功です。

✅ 手順(最新バージョンも意識して)

該当カットを選択  

「ここを強調したい!」というカットをタイムラインから選択して、カラー・ページに切り替え。

ノードを用意

カラー・ページでは基本的にノード編集。新規ノードを1つ作っておく。初心者なら「Add Serial Node」でOK。

マスク(パワーウィンドウ)を作成

メニューバーの中にある丸いアイコンをクリックするとウィンドウが開きます。

ツールバーから丸形・四角形・ペン型などの「パワーウィンドウ」を使って、強調したい被写体(ここではタンポポ)を囲う。

このとき「外側ソフトネス」「ぼかし(ソフト)値」を使って、マスクの輪郭を優しく。背景との境界が自然になるよう“ぼんやり”させる。

追跡(トラッカー)を使う

被写体がカメラ移動や風で揺れる可能性があれば、トラッカーパネルで前後トラック。マスクが被写体についていくように。最新版ではマスク性能も向上している情報も。

シャープ&コントラスト強化

次に選択した画面にシャープさを加えます。

カラーの画面のままだと調整した結果がわかりにくいので、選択した画面だけわかりやすく表示します。

マスクで選択された部分だけ操作する状態に。ノードを選び、まずは「Blur(ぼかし)/Radius(半径)」を使って反対手法:ぼかしを減らすことで実質的に“くっきり”させる。

次に「カーブ(Curves)」を開いて、S字カーブ(左少し下げ・右少し上げ)でコントラストを上げる。被写体が引き締まった印象になる

ハイライト表示で確認

プレビューモニターの右上にある[A/B]/差分ハイライト表示を使えば、加工された部分だけ視認可。どの範囲がマスク対象か、くっきりするかが一目瞭然。

微調整

マスクの外側ソフトネス値を上げる → 境界が柔らかくなり不自然さが減る。

画面に三色の柱が並んでいますが、左端の範囲にある白い線を下に下げます。

強めにシャープしすぎると「ジャギー」「ノイズ目立ち」になるので、ちょっと控えめに。  ・背景に影響が出ていないか、被写体以外に違和感がないかを確認。

確認しにくく感じたらカラーからモノクロに表示を切り替えると見分けやすくなります。

プレビューモニターのモノクロ画面は変化の具合がはっきり見えるので好みにあわせた調整が楽に行えます。

レンダー/書き出し

エディットページに戻って、書き出し設定をして完了!

最新バージョンで知っておきたいアップデート

・ DaVinci Resolve 20では「MAGIC MASK 2」の実装が注目されており、被写体選択&追跡が格段にラクになっています。 

・ノード/マスク機能の操作やUIが微調整されていて、初心者でも「あれ、こんなに簡単?」と思えることが増えてきました。

・ただし、「完全にぼやけた被写体を抜本的にシャープに復元する」ことは限界があり、「本当にピントが外れているものを正しく焦点を合わせ直す」レベルのリカバリは難しいという声も。 

👍 メリットと 👎 デメリット

メリット

  • 視線誘導が強くなる:被写体が浮き上がることで「どこを見てほしいか」が伝わる。
  • 全体に影響を及ぼさず部分的に操作できるため、映像のバランスを崩しにくい。 -簡単なマスク+シャープだけで「ワンランク上の映像」に見せられる。

デメリット

  • 過剰にシャープにするとジャギー・ノイズが目立つことがある。 -マスクの追跡がズレると、不自然な“浮き感”が出る。特に被写体の動きが激しいと手動修正が必要。 -そもそもピントが甘く撮影された映像を「くっきりに戻す」ことには限界あり。リアルな焦点ブレは後処理で完全には直せません。 

まとめ

というわけで、「画面の狙った部分だけくっきり見せる」っていうのは、難しそうで実は手軽に使える“魔法”みたいなテクニックです。

初心者でも、Resolveのノードとマスクを少し触れば、「おっ、これいいじゃん」って映像が作れます。

僕も編集してて、「うーん、なんかボヤっとしてるな…でもこのシーンだけ強く見せたい」って思ったとき、この手法を使うと「お、映った!」って嬉しくなります。だから、ぜひあなたも試してみてほしい。

撮影ももちろん大事だけど、編集でちょっと手を加えることで“見る人に伝わる”動画になる

。マスクで被写体を囲って、シャープ&コントラスト強めに、背景控えめに。すると、「あ、このシーンがいい!」って思ってもらいやすくなる。

あなたの動画にある“伝えたいもの”があるなら、ぜひこのテクを使って、狙った部分をグッと魅せてください。わからないところがあったら、どんどん聞いてくださいね。一緒に映像編集を楽しみましょう!