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編集中は問題なくプレビューできていても、書き出した後再生するとファイルの切れ目にノイズが入ることがよくあります。
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「プップッ」と聞こえるノイズはクリックノイズと言います。
ノイズは素材に入っていたものではないので心配する必要はありませんが、それにしても不安です。
このクリックノイズを消す対処法をご紹介します。
クリックノイズを消す方法
一口に“ノイズ”と一言で言ってもいろいろあります。
ノイズというのが必要な音に不要な音が被さって起きます。
1.自動クリックノイズ除去を使う方法
カット点が一カ所の場合はそのまま、複数にカット点がある音声はネスト化しておきます。
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エフェクトパネルから[オーディオエフェクト][ノイズのリダクション][自動クリックノイズ除去]と進み、[自動クリックノイズ除去]をノイズを除去したい(ネスト化した)クリップに乗せればOKです。
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するとエフェクトコントロールパネルにエフェクトが追加され、数値を変えることで調整ができるようになります。
2.指数フェードというフィルターを使う方法
カット箇所が「音量がある状態で切り替わる」時にノイズがはいることがあります。
このケースではカット部分の音量が「0dB」から始まるようにして対処します。
オーディオエフェクトの指数フェードというフィルターを使います。設定はデフォルト。
PremiereProのメニュー[編集][環境設定]を開きます。
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一覧から[タイムライン][オーディオトランジションのデフォルトデュレーション]を[2フレーム]に設定して、OKで閉じます。
エフェクトウィンドウ[オーディオトランジョン][クロスフェード][指数フェード]を指定します。
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クリックノイズを消したいファイルを選択し、右クリック、デフォルトのトランジョンを適用します。[1]複数のカットに適用したい場合は、ファイルを選択した状態で、[ctrl+shift+D]で一括適用します
プレビューしてみて違和感があるときは、[指数フェード]の値を増減させて調整します。
3.音声専用ソフトAuditionのエフェクト「DeClicker」を使う方法
テレビ局には音声専門の技術担当者が常駐しています。
それほど音声はプロフェッショナルな世界です。
音声に関する様々な問題は、プロが使うような音声専用につくられたソフトを使うことで調整できます。
ノイズ除去したいクリップをAuditionに読み込ませます。
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[エフェクト][診断][DeClicker]と開きます。
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「スキャン」をクリックするとノイズが検出されます。この時点ではまだ修復はされてないので「すべてを修復」をクリックすると補正が行われます。
まとめ
ソフトを使ってノイズを削ることはできますが根本的な治療法ではありません。
完全にノイズ“だけ”を削ることはできないからです。
どうしてもノイズを削るという場合は、できる限り素材となる音源を壊さないように作業しましょう。
こうしたノイズ対策。ノイズリダクション作業は、こだわり始めると際限がありません。
動画の視聴環境によってはがんばって調整した結果のほとんどが反映されないことだってあります。
無理せず自分なりの境界線を決めて作業しましょう。
References
↑1 | 複数のカットに適用したい場合は、ファイルを選択した状態で、[ctrl+shift+D]で一括適用します |
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