AIが生成した画像はKindleで出版することができます。
メリットは誰でも作ることができること。
AI画像はKindleUnlimitedの加入者なら無料で読めるAIグラビア写真集などにしやすいのもメリットです。
Kindleで出版するメリットはほかにもあります。
- ほぼ無料で出版できる(紙の本だと数百万円かかる)
- 印税収入を得られる
- 自分の資産になる(絶版にならない)
- 自分の肩書に箔がつく
- 文章力やマーケティング感覚などのスキルが身につく
デメリットは、ただ出版するだけでは売れないことくらい。
そこで今回はKindle出版の始め方をまとめました。
Kindle出版とは
Kindle出版とはAmazon上で販売される電子書籍です。
日本だけでなく世界中で販売も可能。
一冊売れれば最大で70パーセントのロイヤリティがもらえます。
紙の本の印税は普通10パーセントなので魅力的です。
活字本だけでなく、漫画やイラスト、写真集もOK。
副業や副収入をつくりたいと考えている人にはおすすめです。
自費出版は編集やデザイン・印刷とお金もかかるけど、電子出版だとどうなの?
Amazonの規約や形式に合わせてコンテンツを作る必要があることから、少し勉強が必要になりますが特に難しいことではありません。
でも、自分で作るなら制作費や管理費も自己負担の中で可能なので、売れなくても特に損するわけではありません。
さっそく作ってみましょう。
Kindle出版の始め方
Kindle出版を始めるにあたってやることは二つ。
①アカウントを開設
②書籍データ&表紙をアップロード
まずアカウントを取得しましょう。
アカウントを開設
「Amazon」では「Amazon Kindle Direct Publishing(KDP)」というサービスを使い、自分で簡単に電子書籍を出版することができます。
【Amazon Kindle Direct Publishing(KDP)公式ページ】からKindle ダイレクト・パブリッシングのトップページを開きます。
右上に【Amazonアカウントを使用してサインインする】をクリックしてサインインします。
ここから次の項目を入力していきます。
- 「Amazon Kindle Direct Publishing(KDP)」アカウントの作成
- 著者・出版社情報の入力
- 支払いの受け取り方法の入力
- 税に関する情報(アメリカの納税者番号)の入力
画面に表示された内容に沿って選択・入力していけば30分程度で完了します。
アメリカの納税者番号の入力は全世界で販売する上で避けて通れない仕組みで。初めての人には面食らうかもしれません。日本に納税者番号なんてありませんから。でもだい丈夫。アメリカの納税者番号の代わりにマイナンバーが使えます。
サインインしたら、「Amazon」のアカウントを持っている方はアドレスとパスワードを入力します。
持っていない方は「KDPアカウントを作成」をクリックし、名前・メールアドレス・パスワードを入力し、「KDPアカウントを作成」をクリックします。
「Amazon Kindle Direct Publishing(KDP)」の利用規約を読み、「同意する」をクリックします。
「Amazon Kindle Direct Publishing(KDP)」の管理画面に入ります。
これで「Amazon Kindle Direct Publishing(KDP)」のアカウントの作成は完了です。
続いて著者・出版社情報の入力を行います。
「アカウント情報が不完全です。」の右側にある「今すぐ更新」をクリックします。
「どの国/地域にお住まいですか。」で「日本」を選択します。
「著者・出版社情報」を入力します。自宅の住所・電話番号でOKです。
次に「支払いの受け取り方法の入力」を行ないます。
「銀行口座の所在地はどこですか?」で「日本」を選択。
「支払いの受け取り方法」を入力します。
入金先の銀行の中にはAmazonで取り扱いがない銀行もあるので注意してください!
「別の所在地に銀行口座をお持ちですか?」と聞かれるので、「いいえ」をクリックします。
次に「税に関する情報の入力」を行います。
「税に関する情報」内の「税に関する情報を登録」をクリックします。
「変更が保存されていません。」と表示されるので、「保存して続行」をクリックします。
「税務情報に関するインタビュー」が表示されるので、該当の箇所をクリックします。
選択項目は
- Amazonまたは子会社からの収入を受け取るのは誰ですか?
- 米国の税制上、あなたは米国人ですか?
選択すると、
ステータスは仲介代理人、または別人の代わりに支払いを受け取る代理人、あるいは橋渡しをするだけですか?
との質問が表示されるので、「いいえ」を選択します。
理由は「自分の電子書籍を出版するわけではなく、出版社のように仲介のみをする場合」だからです。
税務上の身元情報をローマ字で入力します。
名前、住所は英語で入力します。
納税者番号(TIN)の入力を求められます。
個人事業主の場合はTIN値にマイナンバーを入力しましょう。
※法人の場合は税理士さんに相談ください。
ここで「私は米国以外のTINを持っています。」もしくは「私は米国のTINを持っています。」を選択しない場合、アメリカの源泉所得に対する法定源泉税率の「30%」がかかってしまいます。
Kindle出版の税率は国ごとに違います。Kindle出版はアメリカの税率に準拠しているため30%かかりますが、私たちのようにアメリカ以外の事業者は、税率の申請すると0%にできるのです。なので、申請は必ず行いましょう!
「税制上の居住国」の中から日本を選択し、「確認」をクリック。
「IRSの~同意します」にチェックを入れます。
内容を確認して、英語で署名し、「保存してプレビュー」をクリックします。
税務情報のプレビュー「W-8BEN」が表示されるので、内容を確認します。
申請フォームは印刷・ダウンロードが可能です。記録として残しておきましょう!
下部にある「フォームを送信」をクリックします。
適用源泉税率を確認して、「インタビューを終了」をクリックします。
「マイアカウント」のトップに遷移するので、一番下まで移動し、「支払い受け取り方法」にチエックが入っていることを確認します。
問題がなければ、「保存」をクリックします。以上で、「Amazon Kindle Direct Publishing(KDP)」の登録は終了です。
書籍データ&表紙をアップロード
出版を企画する際、押さえておきたいのがAmazonの規約です。
Amazonの規約に違反すると審査に通りません。
下記の事例に抵触しないよう注意して作成に取り掛かりましょう。
- 違法なコンテンツまたは権利を侵害するコンテンツ
- 不快なコンテンツ
- 読者の読書体験を損なう本
- パブリックドメインのコンテンツ
- 著作権等管理事業者の管理楽曲の楽譜・歌詞
Web から無料で入手できる、著作権で保護されているコンテンツは、その著作権所有者から Amazon に提出される場合を除き、お取り扱いできません。コンテンツ ガイドライン
規約にパスしても後から違反が発覚するとアカウントがブロックされたり支払いが止まることもあるので注意しましょう。
書籍データの作成
書籍データの作成は、昔に比べると簡単になりました。
以前はE-PUB形式での納品が求められましたが、いまではmobi形式やWord形式(docx)でつくったものをAmazonにアップロードするだけでOKです。詳しくは別途解説しています。
誤字脱字はあとで直せます。
制作コストを安く上げたいのであれば形式が崩れにくい横書きでの納品がおすすめです。
書籍として発表するだけならば表紙に手間をかけることはありませんが、販売を目的とするのであれば、表紙デザインには力を入れましょう。
知り合いのデザイナーさんなどに依頼するか、クラウドソーシングで外注(5,000〜10,000円程度)するといいでしょう。
クリエイターはココナラに入り「電子書籍」「表紙」で検索すると見つかります。
チュートリアル動画 kindle写真集の作り方
mobi形式で作る方法
mobi形式で作成するメリットは費用がかからないことです。
手順は次の通りです。
- 文字も含め、各ページをjpeg形式の画像データにして用意する。
- すべてのページをAmazon純正の無料アプリのKindle Comic Creatorで読み込む。
- mobi形式で書き出す。
- 内容をAmazon純正の無料アプリのKindle Previewerで確認した上、問題がなければKindle出版に提出する。
Wordで作る方法
テキストが多いコンテンツは、Wordでもつくれます。
原稿の構成や文字の割り付け、画像のレイアウトなどは詳しく解説しているサイトがあるので探してください。
完成した原稿を[校閲]で確認して修正します。
保存形式を.docxにして、Kindle direct publishingにアップロードします。
E-PUB形式で作る方法
- すべてのページをPhotoshopを使って編集し、一ページごとにpsd形式で書き出す。
- AdobeCCに同梱されているデザインソフトIndesignにpsdファイルを読み込んでページごとに並べる。
- Indesignは文字の入力・編集ができるので、Photoshopは画像、テキストデータの編集はIndesignという使い分けができます。
- E-PUB形式の最高品質で書き出す。(画質の劣化はほとんど気にならない)
- フリーソフトのsigilを使ってメタデータの言語情報をenからjaに変更する。
- 内容をAmazon純正の無料アプリのKindle Previewerで確認した上、問題がなければKindle出版に提出する。
以上です。
Kindle出版の利益は?
Kindle出版から収入を得る方法は二つあり、好きな方を選ぶことができます。
- 印税(設定した価格の30%か70%)
- 既読ページ数に応じた印税(1ページあたり0.5円前後)
推奨は最大の70%です。70%を得るには「KDPセレクト」に登録します。
KDPセレクトに登録できるのは最大1250円まで。ただし他のプラットフォームでは販売できなくなるという独占販売条件があります。
参加することでKindle Unlimited(KU)に自動参加になります。
Kindle Unlimitedに登録すると自分が書籍を購入する際も割引が適用されます。
なので、Kindle Unlimited(KU)に参加すると自分の本が多くの人目に触れやすくなり、他人の本は割引価格で読むことができます。
書籍が購入されなくても、無料(KU)で読まれると定価に比例した価格、例えばページあたり0.5円(KEMP(Kindle Edition Normalized Pages))程度の報酬が発生します。
一万ページ読まれたら5,000円が収益になるという皮算用です。
このことから、一冊数百円程度の安めの価格に設定して部数あたりの印税収入を狙うか、売れ行きゼロを覚悟してあえて最大価格にして無料(KU)購読価格を高めにするという戦略も考えられます。
とはいえ、一般人が印税だけで儲かるかというと、収益的にはそこまで大きくはないのが現実です。
なので、Kindle出版は自分の知名度や権威性を高めるための手段として使ったり、運営するブログなどへの集客動線のひとつとして考えるのが得策です。
Kindle出版でオリジナル写真集を出版する方法
AIが生成した画像はすでにKindleで数多く取り扱われています。
KindleUnlimitedの加入者なら無料で読めるAIグラビア写真集などがそれです。
Kindle Comic Creatorという無料ソフトと素材となる写真があれば、Kindleでオリジナル写真集を出版できます。
Kindle出版でAI画像を扱うときの注意点
画像生成AIで制作したコンテンツの二次利用。つまり収益化には注意が必要です。
「日本でも揺れるAI技術。イラスト系サービスが続々とAI生成作品の販売や支援募集を停止へ」(Yahooニュース2023.5.14)などで報じられたように、クリエイターと画像生成AIユーザー間のトラブルが多発しています。
画像生成AIの二次利用は、一言で言うと「人の画風でメシを食う」ことを意味するのですから、元素材の持ち主の気持ちになるとわかります。
なので、AIで稼ぐには他者の権利についてを十分注意した上でチャレンジしてください。
まとめ
Kindle出版は慣れればブログよりもかんたんに作って販売ルートに載せることができます。
とはいえ、一冊も売れないことはザラにあります。
誰でも今すぐ書籍が出せるので、ぜひみなさんもこの機会に挑戦してみてください!
AIで作った成果物を販売する際のよくある質問
- AI生成画像の商用利用は可能ですか?
- AIやNFTの業界はまだ法整備が追いついていないのが現状です。規約はきちんとチェックしておく必要がありますが、基本的にAI生成画像の商用利用は可能です。どうしても心配という方は最近リリースされたAdobeのAI画像生成サービス「Adobe Firefly」を利用するのがおすすめです!
こんにちは、フルタニです。放送局で番組作りをしてました。 Kindle出版 を書きます。