【Pr】初心者向け 動画の 書き出し 3つの方法Premiere Pro

書き出し
フルタニ

こんにちは、フルタニです。放送局で番組作りをしてました。 書き出し を書きます。

Premiere Proには動画を書き出す方法が三つあります。

  • Premiere Proから動画を直接書き出す方法
  • Adobe Media Encoderで動画を書き出す方法
  • クイックエクスポートで書き出す方法 ※Premiere Pro Ver.14.6.0以降

では、どの方法がいいのでしょうか。

どの方法を選んだらいいか迷ったらMedia Encoderで書き出すことをお勧めします。

Premiere Pro単体で契約している人はAdobe Media Encoderを選ぶことができません。Media EncodorはPremiere Proとは別のソフトです。この解説はAdobeCCを契約している人向けのものです。

ビデオの書き出し方

普通はたいていの人はPremiere Proから動画を書き出す方法を選びがちです。

なぜかというと、Premiere Proで書き出し(エンコード)を行うと、エンコードが終わるまでPremiere Proで他の作業ができなくなってしまうからです。

なので基本はAdobe Media Encoderを使って書き出すことをお勧めします。

Adobe Media Encoderのキューを使用すれば、バックグラウンドでビデオをエンコードしている間もPremiere Proで作業が続けられます。

初心者向けPremiere Proの使い方基本

公式ページでもAdobe Media Encoderを使うことを推奨しています。

4K動画や長尺動画などデータ量が半端ない場合や、パソコンのスペックが低かったりするとエンコードにかかる時間はさらに増えます。

Adobe Media Encoderはめんどくさそうだと言う人もいますが、でも使い始めればすぐに慣れます。

Adobe Media Encoderで動画を書き出す方法

書き出したい動画を選択した状態で[ファイル]→[書き出し]→[メディア]を選択します。Ctrl+M(MacはCmd+M)

書き出し設定画面が表示されるのでファイル名、場所プリセットなどを指定します。

おすすめは次の通り

  • [ファイル名]、[場所]は任意
  • [プリセット]は編集時点の設定から変える場合のみ選択。例えばSNS用に変えたい場合など
  • [形式]はH.264
  • ビデオとオーディオにチェックを入れる

以上です。

書き出す範囲を指定したい場合

Premiere Proでは、動画を書き出す範囲を細かく設定することができます。

動画ファイルの一部だけ書き出したい場合は、[書き出し]画面の右上にあるプレビューモニターの下にあるタイムラインを使って範囲指定します。

カスタムを選択すると、タイムラインの青いバーを動かすことができます。この青いバーの上にあるインジケーターの間を書き出せます。

Media Encoderで書き出す方法

設定が済んだら[Media Encoderに送信]をクリックすると「Adobe Media Encoder」が立ち上がります。

※ここで青いボタンの「書き出し」キーを押すとPremiere Proで書き出しモードに入ります。

ここではMedia Encoderに送信したとして解説を続けます。

[Media Encoderに送信]をクリックするとPremiereProは編集モードに戻り、自動的にMedia Encodorが起動して下記の画面が表示されます。

いろいろなことが書かれているので面倒に見えますがやることは簡単。

形式・プリセット・出力先を確認して、右上にある緑の三角を押すだけです。

すると動画の書き出しが始まります。

進捗状況はエンコーディングに表示され、エンコードが終わるとこの表示は消えます。

表示が消えたら適宜Media Encodorを終了してかまいません。

Media Encodorで書き出す際の注意点はPCに負荷がかかることです。

Premiere ProとMedia Encodorで重い動画ファイルを同時に操作すると、メモリーやワークスペースに負担を描けます。

なのでリソースに余裕がないとソフトが動かなくなることがあるので注意しましょう。

Media Encoderで動画を書き出すメリット

最大のメリットは書き出しにかかる時間が短縮できることです。

動画編集にかかる時間は動画の長さ・尺が長ければ長いほど増えます。というのも動画には細かな修正がつきものだからです。

編集のテンポやシーンのバランスなどは、繋げてないと適正なものかわかりません。さらに、テロップの誤字誤植や、ノイズなど技術的な修正部分も出てきます。

そのため書き出し作業にかかる時間は締切まで延々続くことも稀ではありません。

エンコードにかかる時間のような単純作業にかける時間はクリエイターにとって時間の無駄遣いにすぎないので、なるべく効率的に作業を進めたいものです。

Premiere Pro書き出しのメリット

Premiere Proから書き出す場合のメリットは、動画をYouTubeに直接アップロードできることです。

この機能は書き出し設定画面から直接設定できます。

書き出し画面の左上には「YouTube」をはじめとして主なSNSボタンが並んでいます。

このスイッチをONにすることで直接SNSに書き出した動画データを受け渡すことができます。

書き出した動画を保存して、YouTubeを立ち上げてアップロード設定するという工程を省くことができます。

短尺のショート動画などを数多くYouTube投稿したい人にはかなりの時短につながります。

書き出し設定画面で「YouTube」を選択。右にチェックを入れ、書き出しをクリックするとPremiere Proでエンコードが開始します。

YouTubeに書き出すには「サインイン」をクリックして、YouTubeにログイン設定手続きを行います。

設定画面では、YouTubeの詳細情報などの用意もできます。

書き出しがうまくできない場合

Premiere Proで動画を作成しても、エラーが起きて書き出しができなくなったら困りますよね。

書き出しのトラブル・レンダリングのエラーはいくつかの原因があります。

よくあるパターンが保存スペースに空きが少なかったり、動画の一部が欠損していたりする「うっかり」トラブルです。

それでも書き出しができない場合は、様々な問題が考えられます。

出力形式に問題がある、使用している動画素材に問題がある、レンダラーに問題がある、などです。

簡単な対処方法は、パソコンを再起動する。ほかのソフトを止めてPremiere Proだけにする。などがあります。別記事に対処法を書きました。

書き出しができない

クイックエクスポートで書き出す方法

これまでPremiere Proで書き出す際は、いちいち設定が必要でした。いつも同じ設定で書き出したい時などは面倒です。

そこで最近のPremiere Proでは、手順を中抜きして手間を省く「クイック書き出し」機能が実装されました。

コーデックや書き出し先、フレームレートの設定などその都度いちいち設定しなくていい分操作が楽になりました。

シーケンスを作成します。するとプログラムモニターの右上に[クイック書き出し]のアイコンが現れます。これが2020年11月アップデートから登場した書き出し短縮機能です。

書き出したいシーケンスまたはプログラムウィンドウを選択した上で[クイック書き出し]をクリックします。

するとプリセットを選択するウィンドウが現れます。

プリセットをクリックすると、解像度が異なるプリセットが現れます。

上の3つの行のプリセットは新規シーケンスの作成時に設定した解像度が適用されるもので、上から高品質、中品質、低品質に分かれています。

この表以外の解像度や音質を選びたければ「その他のプリセット」を選択すると別窓が開きます。

ここでは「高画質1080PHD」を選択しました。こちらはビットレートが20MbpsにとどまることからMatch Source – Adaptive High Bitrateと比較すると画質は落ちます。

プリセットの下の段には、コーデック、解像度、フレームレート、ビットレート、デュレーション、サウンドの各設定がどのようになるかが表示されます。

内容を確認して問題がなければ[書き出し]をクリックします。

するとPremiere Proが書き出しを始めます。

ボタンを押して、プリセットを選んで書き出しをクリックするだけ。わずか3ステップで書き出せます。

YouTube動画投稿の標準パターンはフルHDでOKなので、「Match Source – Adaptive High Bitrate」一択で問題なく「設定は変えない人」や「忙しい人」には超おススメです。

クイック書き出しのフォーマットはVBR1パス、H.264コーデックのMP4形式で変更はできません。なので、他のコーデックに書き出したい場合やビットレートの変更を行いたい場合は正規の書き出しを選択しましょう。

詳しい設定方法はこちらの記事を参照ください。

イトウ先生のTips note 【Premiere Pro 2020】クイック書き出し|クリエイティブ業界の情報メディア To Creator

Adobe公式から解説動画も出ています。

FAQ

動画編集スクール「テックアカデミー」による動画の書き出しをする方法の紹介動画

Q.H.264を選ぶ理由?

H.264とは動画データを”圧縮”する規格のこと。「動画コーデック」といわれます。

コーデックは「H.264」や「H.265」「MPEG」などがありますが、開発された時期によって動画の品質やデータ量に差が出ることがあります。

YouTubeやSNS用の動画を書き出す場合は「H.264」の形式を選択します。

Q.MP4とMOVどちらがベスト?

私は普通Windowsで編集しているのでMP4一択です。

MP4は基本的にはほとんどの動画プレイヤーに対応しています。

なので、何で保存したらよいのか分からない時は、MP4ファイルを選んでおけば安全です。

MOV形式とはAppleで普通に使われている動画フォーマットです。そのため、Apple製品やMacとの相性が抜群です。

趣味でYouTube動画を投稿する分には問題ありませんが、仕事で動画編集していると、委託先から「この映像はmovファイルで提出お願いしますね」なんてことがよくあります。

書き出し設定の形式をQuickTimeに設定すると自動でMOV形式で書き出す設定になります。

MOVは、Windowsとの相性がよくないため、「Windows PCで見れない」などのトラブルもありがちなので注意しましょう。

Q.TwitterやTikTokなどのアスペクト比や画角が異なる動画を書き出したい

プルダウンメニューをクリックすると、プリセットの一覧が表示されます。

Twitterは、「Twitter 1080 フルHD」「Twitter 720 HD」「Twitter 640×640」の中から設定を選択します。

Twitterは投稿する動画に制限があります。長さは140秒以内、サイズは512MB以内と投稿する動画に制限があります。

画面の下部に表示されている「予想ファイルサイズ」を確認しながら書き出しましょう。

Instagram用の動画は、プリセット一覧に項目の記載がありません。

一般的には、フィード(1:1の場合)は600× 600px、ストーリーの場合は1080 × 1920pxです。

入力は、メニューバーの「シーケンス」→「シーケンス設定」と進み、シーケンス設定画面の中にある編集モードを「カスタム」、フレームサイズを600× 600もしくは1080 × 1920として書き出します。

TikTok用の動画はInstagramのストーリーの場合と同じ1080 × 1920pxです。

まとめ

書き出し設定をマスターすることでいろいろな注文に応えることができるようになるので挑戦してみてください。