「YouTube動画を編集したあと、その動画からショート動画も作りたい。」
こんなとき、Premiere ProやDaVinci Resolveなら「別タイムライン(シーケンス)」を作るのが定番です。
16:9のYouTube動画はそのまま残しつつ、新しく9:16のショート動画用タイムラインを作成。必要なクリップだけコピーして編集できるので、作業効率が一気に上がります。
実はこの機能、CapCutにも順次追加されています。
今回は、CapCutの複数タイムライン機能について解説します。
Premiere ProやDaVinci Resolveでは当たり前の機能
Premiere ProやDaVinci Resolveでは、1つのプロジェクト内に複数のタイムライン(シーケンス)を作成できます。(Adobeヘルプセンター)
例えば…
- YouTube本編(16:9)
- YouTube Shorts(9:16)
- TikTok版
- Instagram Reels版
これらをすべて同じプロジェクト内で管理できます。
素材を何度も読み込み直す必要がなく、コピー&ペーストだけで編集を始められるため、多くのプロ編集者が利用しているワークフローです。
CapCutにも複数タイムライン機能が追加された
これまでCapCutは「1プロジェクト=1タイムライン」という仕様でした。
そのため、
「ショート動画を作りたい」
となるたびに、
- プロジェクトを複製する
- 最初から別プロジェクトで編集する
という方法しかありませんでした。(Rough Cut Media Ltd)
しかし2026年に入り、一部ユーザーから複数タイムライン機能が利用できるようになったという報告が増えています。(Reddit)

できること
例えばYouTube動画を編集するとします。
完成した16:9動画をそのまま残した状態で、
新しく9:16のタイムラインを作成。
そこへ本編のクリップをコピーして、
- テロップを調整
- 縦画面用に構図を変更
- 不要部分をカット
といった編集ができます。
元のYouTube動画には一切影響しません。
つまり、
1つのプロジェクトの中で本編とショート動画を管理できる
ということです。
これはかなり便利です。
タイムラインの切り替えも簡単
複数タイムラインに対応している環境では、
画面上部のタイムラインタブから、
- YouTube版
- Shorts版
と自由に切り替えられます。
必要なクリップをコピー&ペーストして使えるため、
「ここだけショートにしたい」
という編集も非常にスムーズです。(Reddit)
【注意点①】Mac版で表示されないのはなぜ?
「MacBook ProでCapCut 8.5.0にアップデートしたのに表示されない」
という報告は少なくありません。
実際にコミュニティでも、
バージョンは最新なのにボタンが表示されない
という声が多数あります。(Reddit)
現時点では、この機能は段階的に提供されている(ロールアウト中)可能性が高く、最新版であっても全ユーザーが利用できるわけではないようです。利用できるユーザーと表示されないユーザーが混在している状況が報告されています。(Reddit)
つまり、
- 最新版だから必ず使える
- Pro版だから必ず表示される
というわけではありません。
【注意点②】用語的に「マルチプラットフォーム」と間違われやすい
そこが一番紛らわしいところなんですよ。
実は「マルチプラットフォーム」は書き出し(出力)の機能で、「複数タイムライン」は編集の機能です。
こんなイメージにすると分かりやすいです。
【複数タイムライン】
1つのプロジェクト
│
├─ タイムライン①(YouTube 16:9)
│ 編集中
│
└─ タイムライン②(Shorts 9:16)
編集中
↑ 編集する場所が2つある
一方、マルチプラットフォームは…
1つのタイムライン
│
▼
完成した動画
│
┌────┼────┐
▼ ▼ ▼
YouTube TikTok Instagram
↑ 同じ動画を複数のSNSへ出力する機能
つまり、
| 複数タイムライン | マルチプラットフォーム |
|---|---|
| 編集スペースが複数ある | 投稿・書き出し先が複数ある |
| 16:9と9:16を別々に編集できる | 同じ動画を複数SNSへ配信する |
| 編集途中を切り替える | 完成後に配信する |
【注意点③】「デュアルタイムライン」と「2画面動画」は別機能
もうひとつ、間違われやすい用語があります。
検索すると、「CapCut デュアルタイムライン」というキーワードで、
2つの動画を横並びに表示する方法が紹介されている記事が多く見つかります。
例えば、CapCut公式でも「ハメ込み合成(オーバーレイ)」を使って、2本の動画を左右や上下に並べる方法が紹介されています。これは映像表現としての2画面レイアウトであり、編集用の複数タイムライン機能とは別物です。(CapCut)
手順は次のとおりです。
- メイン動画をタイムラインに配置
- 「ハメ込み合成(オーバーレイ)」で2本目の動画を追加
- サイズと位置を調整
- 再生タイミングを合わせる
動画比較やビフォー・アフター演出には便利ですが、今回紹介した複数タイムライン(シーケンス)機能とは目的が異なるので注意しましょう。

まとめ
CapCutでも、Premiere ProやDaVinci Resolveのように複数タイムラインで編集できる機能が順次提供されています。
特に、
- YouTube本編
- Shorts
- TikTok
- Instagram Reels
を同時に制作する人にとっては、かなり作業効率が向上するでしょう。
ただし、現時点では段階的な提供となっているようで、最新版へ更新しても利用できないケースがあります。
もしあなたのCapCutに表示されなくても、不具合とは限りません。今後のアップデートで対象ユーザーが順次拡大される可能性があるため、最新バージョンを維持しながら今後のアップデートを待つのがおすすめです。










