編集を始めたての人が扱いに悩むのが「キャッシュ」です。
キャッシュは編集を進めるにつれ自動生成され、増え続けます。
問題は編集が終わった後どうするかです。
DaVinci Resolveを 軽くする 4つのポイント
答えは「消しても構わない」なのですが、最初のうちはうっかり消してしまうと大変な目にあうのではないかとビビリがち。
そのまま残してハードディスクがパンパンになってしまうことが起きます。(自分の体験です)
一段落したところで断捨離する勇気を持つことをお勧めします。
さて、それでも動画編集はリソースを使います。
重いとか、落ちたという話をよく聞きます。
そんなとき試して効果があったものを紹介します。
少しでも軽くする方法を探した結果わかったのは次の4点を見直すことでした。
1.パソコンのメモリー制限を見直す
編集ソフトによって多少の違いはありますが、DaVinci Resolveはメモリーをさほど食わないソフトだと言われています。
それでも少ないよりは多いほうがマシなので割り当てるメモリを多めに設定します。
メモリーはDDR4。16GBはほしいところです。
方法は[システム][メモリー&GPU][メモリーコンフィギュレーション][Resolveのメモリー使用を制限]を最大にすることです。
同時に[FUSIONのメモリーキャッシュを制限]も上げました。
2.不要なキャッシュを削除する
冒頭でも言いましたが、編集に嫌に時間がかかるので調べたら、ディスク容量がいっぱいになっていて慌てたことがあります。
よく見ると【CacheClip】の中に見知らぬファイルが溜まっています。
処理速度が落ちた原因の一つが【CacheClip】の中にたまった見知らぬファイル「キャッシュファイル」でした。
DaVinci Resolveは編集を繰り返してもスムーズな編集ができるように、作業に使ったファイルを消さずに残してくれる機能があります。
この作業ファイルを最適化メディア(キャッシュ)などと呼びます。
自動で削除されません。
これを放っておいたためディスクの空き領域を食いつぶしていたのです。
まずレンダーキャッシュを整理しました。
キャッシュファイルはDaVinci Resolve上の編集作業を早くするために作られています。
削除しても自動で作成させるため、削除して構いません。
DaVinci Resolveのキャッシュ削除方法はカンタンです。 メニューバーの「再生」を選択します。 その中に「レンダーキャッシュの削除」がありますので「すべて」「使用されていないもの」「選択したクリップ」から選びます。 レンダーキャッシュを削除しますか?と表示されるので「はい」を選択します。
次に作業フォルダーのキャッシュを整理します。
[ファイル][プロジェクト設定]を選択し、[マスタ設定][作業フォルダー]の項目にある[キャッシュファイルの場所]を確認します。
[CacheClip]というフォルダに入っているものが作業が終わるといらなくなるファイル群です。
起動中のDaVinci Resolveからは見るだけで削除できません。
改めてフォルダを開き、まとめて削除しました。※そのままではゴミ箱に映るだけなのでゴミ箱も削除します。
編集データは別ドライブに集約するのが鉄則です。
編集中はディスクが稼働し続けるためシステムまで影響を受けてしまいます。
最悪の場合システムダウンすることもあるかもしれません。
できれば編集用の素材はシステムディスクに入れない方がいいです。
システムの空き容量は予算の許す限り多めにしておくと編集に余裕が生まれ、システムダウンしにくくなります。
【Ae】不要キャッシュ を削除する方法After EffectsとPremiere Pro | ぶいろぐ
3.ドライバーを更新する
DaVinci Resolveが15の時、突然落ちるケースが活性しました。
調べてみるとGPUのドライバーが古かったことがエラーの原因のひとつだということがわかりました。メーカーサイトからGPUの最新版ドライバーをダウンロードして更新したところ収まりました。
DaVinci Resolveは最新版が出たらすぐに入れ替えた方がいいソフトです。
すべての環境を最新のものにしておくことをお勧めします。
4.不要不急な部分の解像度は落とす
編集中に表示されるプレビュー動画など、仕上がりに直接関係しない部分の解像度を落とすと、そのリソースを本業に振り当てることができます。
[環境設定][ユーザー][再生設定][UIオーバーレイを非表示]とするなどは省エネの第一歩。インターフェイスの更新頻度を間引くことでシステムの負担を軽くします。
以上私が試した改善策4点でした。このほかにもトラブルを引き起こす原因はあるようです。
お悩みの方はこちらの記事も参考にしてみてはいかがでしょうか。
【2020年版】DaVinci Resolveが重い&落ちるときに試したいこと11選 改訂版 – えんたん豆
キャッシュ専用のディスクを増設するメリットは
キャッシュは頻繁に書き変わるので、内蔵のSSDにキャッシュを設定すると寿命が短くなるという説を聞きます。
確かに昔のSSDは寿命が早かったような気がしますが、最近のSSDは耐久性が上がっているのでそう滅多にクラッシュしなくなりました。
しかし、システムの入っているSSDと編集用SSDを同居させると読み書き回数が増えたり、空き容量が足りなくなって動作が重くなります。
私も最近は動画素材一式を専用の別ドライブのSSDに設定して編集しています。
高速SSDを探されている人はクリエイターのダストマンさんの環境(Seagate FireCuda 520)を参考にしてください。
プロの映像クリエイターは超速SSDをキャッシュに使っていた、SSDでパフォーマンスをあげるポイント
高価なパソコンは必要か?
秋葉原のパソコン専門店で、動画初心者と思われる年配客と店員さんの話が耳に入りました。
どうやら DaVinci Resolve に使える自作パソコンのスペックが知りたいようです。
店員さんは「動画編集をするには最低20万円のパソコンが必要」と説明、お客さんはそれを信じてしまいました。
私の環境は10万円を切る自作パソコン[1]マザー:2万円、CPU:2万円、メモリー:1万円、GPU:2万円、SSD6千円、電源:6千円、ケース:ジャンクなので店員さんから見れば動画編集落第PCです。
でもそれなりに動画編集できています。
目的によって編集に必要な環境は異なるというのが答えなのではないかと感じました。
まとめ
放送番組やYouTubeもまだまだ1920×1080のHDTV(フルHD)が主流。
ぼちぼちと4Kや8Kの高精細度編集にチャレンジする人が増えてきました。
高精細動画なら、編集にかかる負荷は格段に増えます。
そんな負担を軽くできるのであれば20万円以上のハイスペックも妥当な価格帯に入ると思います。
機械ができる作業は可能な限り機械にまかせることで、アイデアを練ったり構成を考えたりするため必要な時間を確保することができるからです。
作業中のプロジェクトがいくつか完了したら削除するような運用をするなどして時短につなげてみてはいかがでしょうか。
References
↑1 | マザー:2万円、CPU:2万円、メモリー:1万円、GPU:2万円、SSD6千円、電源:6千円、ケース:ジャンク |
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こんにちは、フルタニです。放送局で番組作りをしてました。 キャッシュ を書きます。