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編集をしていると、映像のカットにあわせてBGM音楽の帳尻を合わせたくなったことありませんか?
音楽の末尾がブツっと切れてしまうと興ざめですよね。
そんな時、カットした音に余韻をつけて違和感をなくす方法があります。
音の最後の部分に残響をつけることで「飛ばす」。リバーブ手法です。
声をエコーさせる リバーブの作り方DaVinci Resolve17
リバーブとは英語で残響のこと。
プロの音響効果さんは誰もが身に着けている基本の技の一つです。
サンプルの動画を聴き比べてください。
前半が音をズバッとカットしたままのもの。後半は音の尻にリバーブをかけて丸めたものです。
このリバーブの技術を身に着けると音楽をきれいに終わらせることができるようになります。
リバーブの設定方法
DaVinci Resolve17を使ってリバーブをかける場合はエフェクト[フェアライトfx]を使います。
[フェアライトfx]から[Reverve]を選択しカット尻を伸ばしたい音源に適用します。
まずDaVinci Resolve17を起動し、カットしたい音源をトラック1に置きます。
音源の尻を程よいタイミングでカットします。
カットする音はキレのいい固い音ほど余韻が付きやすいのでうまくいかなかった場合は探ってみましょう。
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カットした音源をAltを押しながらオーディオトラック2にコピーします。
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トラック2にコピーした音源の波形を見て、音源の飛び出ている波形の前の部分をカットして削除します。
音が強く飛び出ている場所にリバーブをかけます。
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トラック2にコピーしたクリップを右クリックして[新規複合クリップ]をつくり名前をつけて保存します。ここでは例として「リバーブクリップ」とします。
つづいて、「リバーブクリップ」を右クリックして[タイムラインで開く]をクリックします。
すると「リバーブクリップ」だけ表示された作業用のタイムラインに切り替わります。
この「リバーブクリップ」をAltを押しながらオーディオトラック2にコピーします。
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トラック2「リバーブクリップ」のカット尻の部分をマウスで3秒ほど引き延ばします。
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トラック2をミュートします。Mのアイコンを押すことでトラックの音が聞こえなくなります。
最初のタイムラインに戻ります。
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最初のタイムラインのトラック2の「リバーブクリップ」を選択し、カット尻をマウスで伸ばします。
するとマウスで伸ばした部分の音声に波形が見えなくなっています。
波形がなくなった部分は、別途作った作業用のタイムラインに連携しています。
リバーブをかけるためには、残響として響き続けるためののりしろが必要です。
このようにリバーブクリップを伸ばしミュートすることでのりしろを作っていたのです。
ここまでできたところで、[オーディオfx][Reverve]をドラッグして「リバーブクリップ」に適用します。
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するとリバーブのパネルが出現します。
これでリバーブの準備が整いました。
リバーブの操作パネルから、
- Reverb Timeを200
- output dry/wetの値を60
- directを最小近くまで
調整してみましょう。すると音声をカットした部分から後も余韻が続いて聞こえるはずです。
リバーブパネルは何か操作すると消えてしまいます。
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修正等が必要な場合は[インスペクタ][エフェクト]を開いて[オーディオ]の上のアイコンをクリックすると再表示できます。
インスペクタの中に「Reverve」という項目にある数値はリバーブパネルと同じ働きをします。
調整が必要な場合は数字を変えることで調整も可能です。
注意点
今回は、クリップに余韻を残してリバーブをつけてみました。
トラックに置いた複数の音源にそっくり同じリバーブをかけることも可能です。
トラック単位でリバーブをかけるには、[オーディオfx][Reverve]をトラックにドラッグすることでできるようになります。
この場合は音声の尻を伸ばす代わりに背景画像などの映像クリップを余韻を残したい尺だけ置くことで描けることができます。
Premiereでリバーブを作りたい人はこちらを参考にしてください。
【Pr】音声がエコーするリバーブというカッコいいフェードアウトの作り方 | ぶいろぐ
まとめ
リバーブ効果の調整は残響音が響く空間をシミュレーションすることで視覚的につかむことができます。
細かく調整したい人はチュートリアルを参考にしてみてください。