動画編集をしていて、 「この背景いらないな…」 って思ったことありませんか?
たとえば…
- 家の中が映り込んでしまった!
- 会社のプレゼン動画、背景を入れ替えもっとプロっぽくしたい!
- YouTubeのサムネをカッコよくしたい!
そんなとき 「背景削除」 がめちゃくちゃ便利なんですが、
普通はグリーンスクリーン(クロマキー)を使わないといけませんよね?
でも… DaVinci Resolveなら、AIが自動でやってくれます!
しかも 無料版でも使える!
今回は DaVinci Resolveの「マジックマスク」を使って、動画の背景を削除する方法 を初心者向けにわかりやすく 解説していきます!
DaVinci Resolve で人物の背景を削除する方法【無料で簡単】
DaVinci Resolveで動画の背景を削除する方法
💡 使う機能:「マジックマスク」
DaVinci Resolveの「マジックマスク」は、 AIが自動で人物を認識 してくれる超便利機能!これを使えば、下記左のような動画を、グリーンバックなしで背景削除することができます。
削除した背景の代わりに別の素材を入れ替えると、下記右のような動画を簡単に作ることができます。
📌 必要なもの
- DaVinci Resolve(無料版でOK)
- 背景を削除したい動画
3.背景を削除する手順(初心者向け)
1. DaVinci Resolveを起動し、動画をメディアプールに読み込みます。
2. 編集モード(Editページ) を開いて新規プロジェクトを作成します。
3. メディアプールから背景を削除したい動画をタイムラインに載せます。

4. 下のタブにある「Color」を選択しColorページに移動します。
Colorページで「マジックマスク」を使う

5. 画面上で 「マジックマスク」ツールを選択します。
AIに人物を認識させる
マジックマスクは、動画の中に映された人物をAIが見分けて自動的にマスクをかけてくれるツールです。マスクをかけることで透過したい部分を分離することができます。
1. 「マジックマスク」内の 「人物」モードを選択します。
2. 動画内の人物をなぞる(スポイトのアイコンをマウスで動かし、サッとなぞるだけでOK)

3. AIが自動で人物を選択!(うまくいかない場合は、もう一度なぞる)
このままでは結果が分かりませんが、「マスクオーバーレイ」に切り替えることで選択した人物が赤く表示されます。

4.動画全体をトラッキングすることで人物の動きに合わせてマスクを完成させます。
トラッキングとは、動画の全てのコマにマスクを適用するためシーンの冒頭から最後までトレースすることをいいます。
スタートボタンを押すとシーンの冒頭から最後まで自動的にトレースが始まります。

背景を削除して、透明にする
「アルファ出力」を追加する(マスクを反転)
マスクをかけ、動画をトレースしただけでは背景は透明になりません。透明にするには「アルファ出力を追加」する必要があります。
プレビュー画面の右に広がるノード画面の中央部を右クリックします。するとツールボックスが現れるので、「アルファ出力を追加」を選択します。

「アルファ出力を追加」すると、ノード画面上に青色の出力端子が現れます。
ノード画面上のアイコン画像の右下にある青色の端子と新たに出現した青色端子をマウスでつなげます。

背景が削除された! 🎉
するとモニター上のマスクされた人物だけが切り離されて表示されます。
これで背景除去は完成。エディットページに戻って編集を続けてください。

背景を透明にしたら、別の背景を合成することも可能です!
背景が緑の「グリーンバック素材動画」から背景を透過する方法
背景が単色緑色の動画素材はオーバーレイ素材といいます。切り抜きたい部分が視認しやすい単色になっているのでもっと簡単に透過することができます。
手順は、まずタイムラインに背景を透過したいオーバーレイ素材を配置します。
続いて、[インスペクター]の[OpenFX]の中の[3Dキーヤー]をドラッグ&ドロップして、背景を透過したいオーバーレイ素材に適用します。
ビューワー左下にある[FX]マークをクリックして下にある[OpenFXオーバーレイ]を選択。
タイムライン上の透過したいオーバーレイ素材の緑色の部分をマウスでなぞります。
すると緑色が瞬時に透過されます。
黒背景のオーバーレイ素材の背景を透過する方法
同じ単色背景でも背景が単色黒色の動画素材はグリーンバックほど視認しやすくないため背景を透過するには別の方法を使います。
ビデオ1に置いた動画に黒背景のオーバーレイ素材を適用するには、まずビデオ2にオーバーレイ素材を配置します。
そのままではオーバーレイ素材の黒部分が残ってしまってビデオ1の画像が見えません。
ビデオ2を選択してインスペクターを開きます。[設定]から[合成]を選択。合成モードの中にある[スクリーン]を選択します。
すると黒い部分が透過され、下に置いたビデオ1の動画を見ることができます。
背景透過した人物を拡大縮小したりすると画面が消えてしまうことがあります。多分これはDaVinciの仕様です。安定して使いたい場合はいったん動画にして書き出し、その動画を素材として読み込んで使うのが吉です。
背景を透過した形で書き出すには

せっかく背景を除去したのに、動画に書き出すと背景が透過されず真っ黒になってしまいました。解決策を教えて。
書き出しの設定でMP4を選んで書き出すと、せっかく透過した背景が黒一色に塗りつぶされてしまいます。
これはDaVinci Resolve初心者がよくつまずくポイントのひとつです。
結論からいうと――
🎥 MP4形式では背景の透過(アルファチャンネル)は保存できないからです。
🔍 なぜMP4で透明背景ができないの?
MP4は動画ファイルの形式のひとつですが、透過情報(アルファチャンネル)を保持できない仕様なんです。
つまり…
• ✅ 映像の色(RGB)は保存できる
• ❌ 透明度(Alpha)は保存できない
そのため、DaVinci Resolveで背景を透過して書き出そうとしても、
MP4形式を選ぶと自動的に背景が「黒」で塗りつぶされてしまうんです。
💡 じゃあどうすれば透明な動画を書き出せる?
背景を透過した動画を書き出したい場合は、「アルファチャンネル」に対応したフォーマットとコーデックを使う必要があります。
たとえば:
フォーマット | コーデック | アルファ対応 | 備考 |
---|---|---|---|
QuickTime(.mov) | ProRes 4444 | ✅ | MacでもWindowsでも使える高品質コーデック |
QuickTime(.mov) | DNxHR 444 | ✅ | Avid系のプロ向けコーデック |
AVI(.avi) | GrassValley HQX | ✅ | Windows向けに安定して使える |
DaVinci Resolveでの正しい設定方法(背景透過で書き出す)
1. デリバー(書き出し)ページを開く
2. フォーマット →「QuickTime」や「AVI」などを選択
3. コーデック →「ProRes 4444」や「DNxHR」などを選択
4. [アルファを書き出し] にチェックを入れる

5. 必要に応じて「量子化スケール」や「フレームレート」を最適化
6. [レンダーキューに追加] → [レンダー開始]
こうすることで、背景が透明な状態の動画(アルファ付き)が生成されます。
DaVinci Resolveで背景削除するメリット&デメリット
✅ メリット
- 無料で使える!(有料ソフト不要)
- グリーンスクリーン不要 で背景削除が可能
- AIが自動で認識してくれるので、初心者でも簡単!
- 背景を消すだけでなく、合成映像も作れる!
❌ デメリット
- 複雑な背景だと、うまく認識されないことがある
- PCのスペックによっては処理が重くなる
- 細かい調整が必要な場合もある(手作業が少し必要)
まとめ「無料でここまでできるって、最高すぎる!」
よくある誤解 | 実際の仕様 |
---|---|
MP4でも透明動画を書き出せると思っていた | MP4は透明度を保持できない |
透明にしたのに書き出すと黒くなる | フォーマットとコーデックが対応していない |
背景を透明にした動画を活用したい場合は、MP4以外の形式を使うのが必須です!
今回は DaVinci Resolveの「マジックマスク」を使って、背景を削除する方法 を解説しました!
🎯 この記事のポイント
✅ DaVinci Resolveの「マジックマスク」で背景削除できる!
✅ グリーンスクリーン不要 でAIが人物を認識!
✅ 無料で使えるので、誰でも試せる!
無料でここまでできるのは 本当にスゴい!
動画編集で「背景を消したい!」と思ったら、
ぜひ DaVinci Resolveを使ってみてください!
それでは、楽しい動画編集ライフを! 🚀✨
こんにちは、フルタニです。放送局で番組作りをしてました。 DaVinci Resolve 背景削除 を書きます。