「色って…こんなに大事だったの?」
正直、私がDaVinci Resolveを初めて触ったとき、いちばん混乱したのが「カラーコレクション」と「カラーグレーディング」でした。
「どっちも色を直すってことでしょ?」
そう思っていた過去の自分を殴りたい。
でも大丈夫。初心者がつまずくのは当然です。
今回はその違いと、DaVinci Resolveでどう使い分ければいいのかを、まるっと解説します。
DaVinci Resolve初心者必見!カラーコレクションとカラーグレーディングの違いと使い方を完全解説
カラーコレクションってなに?
一言で言えば、「本来の色に戻す作業」。
撮影された映像って、実は肉眼で見た通りには撮れていないことが多いんです。
上記の動画でもわかるように、撮影された映像は見た目の映像とは別物と考えておいたほうがいいです。
たとえば室内では赤っぽく、屋外では青っぽく映る…。これは光源やホワイトバランスの設定によるもの。
撮影したデータは、カメラや撮影条件によってバラバラ。さらに明るさや彩度、ホワイトバランスなどの基準から見ても微妙に違います。
こうした映像を編集でつなげると、クリップごとに色味が異なることから見にくい仕上がりになってしまいます。
カラコレ(カラーコレクション)はこの「ズレ」を補正し、映像をナチュラルに見えるように整える作業なんです。
💡 メリット
- 映像同士の色の違和感を消せる
- 撮影ミスを編集でリカバリーできる
- 視聴者にとって“見やすい”動画になる
⚠️ デメリット
- 素材の情報が足りないと限界がある
- 画一的な見た目で、個性は出しにくい
カラーグレーディングってなに?
こっちは「演出として色を盛る作業」。
映画のような青みがかった画、ミュージックビデオっぽい彩度高めの映像…それがカラグレ(カラーグレーディング)の世界。
極端に言えば、「現実じゃない色」でもOK。
映像全体に“感情”や“世界観”を吹き込むのがカラグレの目的なんです。
💡 メリット
- 映像の印象を劇的に変えられる
- 世界観・ブランドイメージを作りやすい
- 視覚的に魅せる動画が作れる
⚠️ デメリット
- やりすぎると“わざとらしさ”が出る
- 色彩のバランス感覚が必要
- ニュース系・Vlogなどには不向きな場合も
実際の編集でどう使い分けるの?
① まずはカラーコレクションから。
映像の色味、明るさ、コントラスト、ホワイトバランスなどを整えましょう。
クリップごとのバラつきも抑えて、“自然な見た目”に。
② そのあとにカラーグレーディング。
全体のトーン、雰囲気、季節感、時間帯などを表現。
“映画っぽさ”や“印象的な色”はここで演出します。
DaVinci Resolveなら両方できる
DaVinci Resolveの「カラー」ページは、この2つの作業を1つのツールで完結できるのが魅力。
初心者にはエディットページにある「自動カラー補正」もおすすめ。

- 編集したカットを全部範囲指定する。
- 編集ページの上のバーにある[カラー]から自動カラーをクリックする。

たったこれだけの作業で、電灯の光で黄ばんだ白や、色味がかった黒が補正されます。
カラーページにわざわざ行くことはなく、編集ページで色調整ができてしまうのは手間が省けます。しょぼい動画づくりにはもってこいのテクといえそうです。
まずはここから、色を“意識する目”を育てていきましょう。
撮影時に気をつけたいこと
「編集で直せばいいや」は危険です。
撮影時にホワイトバランスをきちんと設定するだけで、編集の手間がグッと減ります。
色味の情報をちゃんと記録してくれる「RAW形式」で撮っておくのもおすすめです。
撮影段階で「光をどう設計するか」が、編集後のクオリティに直結するんです。
【超重要】カラー編集は”センス”より”基礎”
たまに「センスがないからカラグレ無理かも…」って人がいますが、断言します。
センスより大事なのは、基礎を知ってるかどうか。
見た目の違和感に気づける“目”が育ってくれば、センスは後から付いてきます。
まとめ|“普通”の映像を、“作品”に変える力
カラーコレクション=整える
カラーグレーディング=魅せる
この違いがわかるようになると、**「自分の映像が好きになる瞬間」**が増えていきます。
最初は難しくても、DaVinci Resolveという強力なツールがあなたの味方です。
失敗しても大丈夫。色は、やり直せるから。
さあ、色の世界を楽しんでください。