撮影した映像の色味を補正したい。どうしていいかわからないことってありませんか。
編集段階で初心者が躓くのが色の悩みです。
写真の知識がない人でも、DaVinci Resolveを使うとある程度リカバリーできるのでチャレンジしました。
不自然な映像を色補正する カラーコレクション
きっかけは先日作った展覧会の動画です。
#静嘉堂文庫美術館 の #旅立ちの美術 展をワンオペで動画取材しました。室内は #BMPCC4K 戸外はiPhone12などで撮影。マイクは #KA600 を使いました。編集はDaVinci Resolve17 音声や色の補正作業に時間がかかり、実働時間は8時間×4本でした。https://t.co/YhJJEjfpUH
— フルタニケンジ@動画制作者 (@kenfru3) June 2, 2021
室内光で撮影するのが条件。つまりノーライトで撮影しました。
屋外での撮影では気になりませんが、室内では室内照明の影響で動画の色を補正しなくてはなりません。
室内照明はオレンジがかっていることが多く白いワイシャツも白く見えません。
撮影した映像を見ると、自分でもよくわかるくすんだような質感の不自然な発色です。
こんな色でも編集て段階で補正ができるといいます。
DaVinci Resolve17のカラーコレクションでリカバリーにチャレンジしました。
カラーコレクション
選んだカメラはBMPCC4Kです。
これを使えば室内光で撮影した映像も補正が効くといいます。
今回は、さらに暗い室内でも感度の調整の調整が効くという点、音声を別のトラックで収録できるという観点から選びました。
カメラの機能を最大限に生かすにはRAWなのですが、このカメラに搭載されている[Blackmagic RAW]は容量を半端ないほど消費します。
画質はBMPCC4Kの中でも最低のモード[ProRes][PXY][HD]で撮影しました。
プロレズとはアップルの規格のコーデック。PXYとはプロキシモード。HDとはフルハイビジョンモードです。
DaVinci Resolve17のカラーコレクション
結論から先に言うと、初心者でもこの程度の補正ができます、
それには次の三点を調整する必要があります。
- ホワイトバランスをとる
- レベルを上げる
- 明暗のメリハリをつける
チュートリアル動画を探すと色の補正方法をわかりやすく紹介した動画が見つかるので参考にしました。
色の補正方法は人によって様々なので、いくつか試してみて納得できたものを選びました。
ホワイトバランスをとる
補正したい映像を選択して[カラー]ページを開きます。
編集画面右の[ノード]エリアに表示された補正したい映像のノードを選択肢、[Alt+S]で[シリアルノード]を追加します。
画面左にあるスポイトマークをクリックし、
補正したい映像の中にある「白い部分」をクリックします。
すると編集ソフトが白い部分を判定して、全体の色バランスを補正してくれます。
見た目に自然色に近くなった気がします。
ホワイトバランスとはざっくり言うと、白を白として認識すること。
私たち人間は屋外や室内でも白色のものは白色と自動的に判断できますが、カメラはできません。
そのため電灯光の中で撮影すれば、白いものもオレンジっぽく写ってしまいます。
人間の認識に近づけるためには、撮影時の光源の色を設定する必要があります。
それを担当するのがホワイトバランスという機能なのです。
レベルを上げる
次に撮影した映像を明るくします。
映像全体を明るくするにはレベルを上げる必要があります。
追加したばかりのシリアルノードを選択し、[Alt+P]で[パラレルノード]を追加します。
※[シリアルノード]や[パラレルノード]の意味や使い方は、わかりやすく解説したチュートリアル動画があります。
ノードを使いこなすにはノードごとに担当する役割を限定することがコツです。
なぜなら、不具合がおきたら不具合のおきたノードだけ修正ればいいからです。
今回はホワイトバランスまでは修正できたので、明暗の修正を追加します。
編集画面の左に四つの円が並んだ[プライマリー]パネルを、左に[スコープ]を表示します。
[スコープ]は編集画面の右にあるグラフマークをクリックすれば現れます。 [スコープ]には左から赤緑青紫のグラフが表示されています。高い数値は明るさを表します。
暗所でノーライトで撮影した映像は下に固まっています。
このグラフを持ち上げることで、映像を明るくします。
新規に追加したパラレルノードを選択し[プライマリー]の[オフセット]を調整します。
丸い円の下のダイヤルを左右させることでモニターを見ながら値を上げていきます。
自然な明暗に近づいたら完了です。
メリハリをつける
パラレルノードを使って明暗の調整を終えたら、暗い部分は暗く、明るい部分は明るく微調整します。
[プライマリー]の[リフト]と[ゲイン]の値を変更します。 [プライマリー]とは暗い部分を、[ゲイン]は明るい部分を指します。「ゲイン」の値を+3、の値を-3しました。
ポイントはオシロスコープを見ながら上下の帯域に波形がまんべんなく広がるように調整することです。
波形が上端や下端に触れない範囲で納めると自然光に近い映像になったような気がします。
まとめ
DaVinci Resolve17の解説を読んで中身が100%わかるの初心者はいません。
放送局でも技術さんの力を借りなければならないので、私も基本スルーしてきました。
DaVinci Resolve17では”技術さんの力”にあたるところが”ノード”という仕組みを使うことで整理されているので、練習次第で初心者でも自力でカラーコレクションができそうです。
よければ参考にしてみてください。
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こんにちは、フルタニです。放送局で番組作りをしてました。 カラーコレクション を書きます。