一度に複数のモザイクをかけたい時、どうしていいか困ったことありませんか。
この記事では、解決策をご紹介します。
モザイク を一度に複数かける方法
街角撮影中に気を遣うのは人の顔アップを撮らないようにすること。
その人が特定できるようなサイズで撮ったりすると権利侵害のクレームをうけることがあり、あとあと厄介です。
とはいっても、どうしても人の顔って映り込んでしまいますよね。
撮影した映像を公開する際、危ない場面はモザイクをかけることで見えなくしてしまえば問題ありません。
モザイク 処理は案外簡単
編集ソフトにはモザイク処理の機能が備わっています。
私が使う無料ソフトDaVinci Resolve18にもあります。
前回の記事では一カ所にモザイクをかける方法を解説しました。
この記事の中では「一度に複数箇所モザイクをかけたい」という質問には答えていません。
調べ直してみると、一度に複数箇所にモザイクをかける方法は少し手間がかかることがわかりました。
その方法とは「ノード」を使うことでした。
初心者の方は「ノード」と聞いただけで意味不明になってしまうかもしれません。
実は私もそうでした。
「ノード」とは平たくいうと流れ作業の中で働く作業員のようなもの。
それぞれの作業員に決められた仕事を割り振ることで工程を自動化するしくみのことです。
「ノード」がわかるとDaVinci Resolveの秘めたる力が引き出せます。
そこで少し勉強してみました。
複数モザイクはノードを使う
DaVinci Resolveにはシリアルノードという機能があります。
ノードとはIT用語で、点と線で構成図を書いたときの点の部分という説明です。
でもこれだけでは分かりません。
この辺のところをわかりやすく解説してくれるガイドがなかなか見つからなくて苦労しました。
たまたま私はPhotoshopを使っていたので「レイヤーみたいなものだ」というアドバイスがヒントになりました。
元の画像の上にのせるアニメのセル画のような存在です。
元の画像に上にのせたセル画の上にぼかしを入れ、そのぼかしを動く被写体に追従させるのです。
対象が複数あれば、複数のセル画つまりノードを置いて、それぞれにぼかしをかけて、まとめればいいのです。
DDaVinci Resolveで複数モザイク
能書きはこれくらいにして作業を始めます。
[エディット]画面でモザイクを複数かけたいカットを選択(赤枠にする)します。選択したら[カラー]に移ります。
ここでモザイクをかけたい対象を特定します。
まず最初に、元の映像の上にモザイクをかけるレイヤーをかぶせます。上記の場合は初期画面では01のみが表示されています。右クリックしてノードを追加します。
すると01の横に新たな枠が生まれました。
この枠が一種のフィルターの役割を果たすのです。
次にモザイクをかけたい箇所を特定します。
モザイクをかけたい対象は人の顔。動いていますが大丈夫。
追尾機能を使うことでモザイクを追尾することができるのです。
マスクをかぶせる
メニューバーの中央にある丸をクリック。
すると左下に記号が並んだ一覧が現れます。
これがマスクです。
今回は人の顔にあわせた丸い枠を選択します。
すると上にあるモニターに丸い形をした照準が現れます。
この照準をモザイクをかけたい対象にマウスを使ってあわせます。
モザイクを追尾させる
マウスを遇わせたら次は追尾させる手続きに移ります。
マスクの右横によく似た丸い記号があります。これが追尾ボタンです。
選択すると下にタイムラインが現れます。
デフォルトでは[クリップ]が赤く選択されていますが、細かく追尾するため横の[フレーム]を選択します。
選択した状態で画面にある追尾円をマウスで調整すると、円の中心が赤くなり、同時にタイムラインに白い点が記録されます。
フレームごとに円の位置を記録しているのです。
次にタイムライン上の移動バーを操作してカットの位置を探ります。
モザイクをかける対象が移動したら、追尾円も移動します。
するとタイムライン上に白い点が追加されます。
対象物が拡大したら、追尾円も拡大します。反対に見えなくなったら最小にします。
こうしてモザイクをかけたい部分にマスクをかける準備が整いました。
次に[ResolveFXブラー]から[ブラー(モザイク)]を選択して、02のノードにドラッグ&ドロップします。
画面の追尾枠にモザイクがかかりました。
モザイクの粗さはお好みで調整します。
赤い丸の中のスライドを動かすことでモザイクが変化します。
複数カ所にモザイクをかける
長々と説明をお読みいただきお疲れ様でした。
いよいよここからが
一度に複数箇所モザイクをかける工程になります。
一つのノードは一つのことしかできません。
複数の処理をするためにはノードを追加することで対応しています。
つまり複数モザイクをかけたい場合は、元画像に複数のノードを追加してそれぞれに作業を指示すればいいのです。
この映像の場合は、01の映像にノードを次々に追加していきます。
モザイクを同時に四カ所かけてみました。
完成した映像がこちら。
今回は人の顔に近い円形でしたが、複雑な形も輪郭線で囲うことで対応できます。
まとめ
モザイク処理は単純作業です。
なので、作業量が増えれば増えるほど作業にかかる時間が増えます。
したがって編集途中でモザイクをかけると、修正などが発生するとその度に無駄な時間がかかることになります。
動画が完成尺になってから最終段階でかけることをお勧めします。
また、テレビ番組などをみていると画面処理にモザイクはあまり見かけなくなってきました。
代わりに増えたのは煙のように画面がボケる「ブラー」処理です。
画像が凸凹しているモザイクは反社会的行為にイメージが固まってしまったのが一つの原因かもしれません。
モザイクについてはこちらの記事も参考になるのでよろしければご確認ください。
こんにちは、フルタニです。放送局で番組作りをしてました。 モザイク を書きます。