
After Effectsをはじめて触る人がとまどうものの一つに「ヌル」があります。私も初めて目にしたとき、日本語の互換に引きずられて、ぬるっとした鰻のようなイメージを持ってしまい、どう使っていいか困ったことがありました。
今あえて例えるなら「縦系列の本部」とか「あやつり人形の元締め」とでもイメージすれば覚えやすかったかもしれません。
この「ヌル」を使えば、管理したいテキストや、オブジェクト全てに色を塗ることだって可能です。
目次
ヌル を使って カラー制御 をする方法
After Effectsでテキストやシェイプを使ってアニメーションを作るとき、色調を統一したい時に便利なのが「ヌル」をつかって管理することです。

たとえば、色の違うテキストレイヤーとシェイプレイヤーがあったとします。

テキストとシェイプはそれぞれ独立したアニメーションになります。

それぞれ異なった塗りを統一して管理するには、新規ヌルレイヤーを生成します。

ヌルは単独ではなにもできない枠だけの存在です。したがって[エフェクト&プリセット]から[カラー制御]を適用させることで別々のオブジェクトを操作します。


制御を有効にするには、制御される側を紐づけなくてはなりません。
渦巻き状のピッグウィップ「@」をヌル内のエフェクトの色のところまで、ドラック&ドロップでもっていきます。
すると[テキスト]や[シェイプ]レイヤーの左にある親子付けの枠が[ヌル]に変わります。
このカラーを任意の色にすることで、別々のオブジェクトの色を統一することができるようになります。
シェイプの場合

長方形が格納されているシェイプレイヤーは、[コンテンツ]の左にある[追加]から[塗り]を選択します。
すると二つの長方形にそれぞれ[塗り]の項目が追加されます。
テキストの場合

テキストの場合は、[テキスト]の右横にある[アニメーター]から[塗りのカラー][RGB]をクリックします。
すると[テキスト]内にも[塗り]の項目が追加されます。

つながった瞬間、テキストやシェイプの色が[ヌル]レイヤーが示す色に変化しました。ヌルの「カラー制御」エフェクト内のカラーを変更すれば、ピッグウィップ@で繋いだ全てのカラーに色の変更が適用されます。
一度に大量のオブジェクトの色を変えたい時などに重宝します。

まとめ
一つ一つのアニメーションにかける手数は小さなものであっても、大量に素材を使うアニメーションでは一回で済ませられるように工夫することが大切です。
ヌルレイヤーの仕組みをよく知って詐欺用の効率化に役立ててみてはいかがでしょうか。