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先日公開した動画について「作り方が知りたい」という問い合わせをいただきました。
DaVinci Resolveで編集したこの動画の冒頭部分。
広告コピーが拡大してそのまま動画になるというシーンに驚かれた方もいるのではないでしょうか。
この作り方を解説します。
After Effectsの[マスク]と[3D]の組み合わせ
答えを先に言うと、このカットに限りDaVinci Resolve17でつくったものではありません。
このカットはAfter Effectsの[マスク]と[3D]の組み合わせで作りました。
7秒ほどのカットをいったんエンコードしてDaVinci Resolve17で編集しました。
After Effectsの作業工程を解説します。
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まず、タイムラインにベースとなる動画と、その上にエフェクトを施す動画の二つを置きます。
ベースとなる建物の動画には手を付けません。
エフェクトを施す動画を正方形にして合成するには、①サイズを縮小する、②縦横比を変える必要があります。
そのため長方形ツールでマスクをかけ、縦横比を変えた上で全体を縮小して、タイムライン上にキーフレームを打つことでアニメーションにしました。
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さらにひねりをくわえるため、3Dのエフェクトを加え、冒頭部分をY軸に沿って回転させることで中空から出現させることにしました。
錯覚効果を期待する
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普通私たちは、上のような映像を見ると壁に貼られたポスターを連想します。
一度、錯覚すると思い込みが崩されたとき強い印象を感じるはずです。今回はその効果を狙いました。
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回転した動画は一度止まって画面全体に拡大します。
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タテの部分が伸びきったところで、マスクのアニメーションをヨコに伸ばします。
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動画の動きが始まる点とフレームが伸びきった点を合わせて編集します。
これまで静止画のデザインだと思い込んでいたデザインが実は実写の映像であったことがわかるという仕組みです。
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撮影時に思いつく
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この演出案を思いついたのは撮影現場でした。会場のレイアウトを見ていて入り口近くの壁に装飾されたデザインがシンプルで印象に残ったからです。
このデザインをオープニングに使うとわかりやすいのではないかと動き回っている時、偶然に思いついたのが実写のイメージを二次元化するというアイデアでした。
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こうしたひらめきは現場を歩いてみないと気が付かないものです。
面白い編集をしてみたいと思ったら、カメラを持って現場に出てみるといいかもしれません。
動画掲載記事はこちら
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