Adobe Firefly × After Effects |初心者でもできる立体的な映像制作

フルタニ

こんにちは、フルタニです。放送局で番組作りをしてました。 After Effects で作る立体的な映像制作を書きます。

今日はちょっと“未来っぽい映像作り”にチャレンジしてみましょう。テーマは 「After Effectsの3D機能を使って立体的な室内の映像を作る方法」

こういうタイトルを聞くと、「え、3D?なんか難しそう…」って思いません?

僕も最初はそうでした。「3D」って言葉だけで、もう頭の中でワイヤーフレームとか難しい座標軸がぐるぐるして(笑)、やめとこうかなって逃げたくなるやつ。

でもね、実際にやってみると意外とシンプルなんです。しかも今回の方法はAdobe FireflyPhotoshopを組み合わせるから、“ゼロからモデリングする必要なし”。

「一枚の写真が、まるで立体的な部屋の中をカメラで動かしているみたいに変わる」んですよ。

想像しただけでワクワクしません?

After Effects で作る「立体的な室内映像」の世界へようこそ

スタートはAIで「部屋のイメージ」を生み出す

まずはAdobe Fireflyで室内の画像を生成します。(Midjourneyなど他のAIで作った画像でもOKです)

ここがめちゃくちゃ楽しいところ。プロンプトに「明るい北欧風リビング」「ホラー映画のような廃墟の部屋」「メルヘンな子ども部屋」みたいに書くだけで、あっという間に部屋の写真っぽい画像が出てくる。

僕が最初に試したのは「観葉植物があるシンプルなワンルーム」って指定したやつ。出てきた画像を見て、「あ、これ…自分の部屋よりオシャレだな」ってちょっと切なくなりました(笑)。

Photoshopで“世界観”を整える

Fireflyで出てきた部屋の写真を、そのまま使うのもアリなんですが、せっかくなのでPhotoshopでひと工夫してみましょう。

画像を読み込んで、範囲を指定して「生成塗りつぶし」を使うと…あら不思議!

・普通のリビングが一瞬で「廃墟風」に

・カジュアルな部屋が「童話のワンシーン」みたいに

世界観がガラッと変わるんですよ。これ、ほんと楽しい。

あるとき僕は「ホラー風」ってイメージで塗りつぶしをしたら、壁に意味深なヒビが入り、窓の外に“なにか”が映り込んでて、「やばい、これは夜に見たら寝られないやつだ」って背筋がゾクっとしました…。

深度マップを作る——“奥行き”を仕込む作業

次のステップがちょっとテクニカル。

Photoshopの「ニューラルフィルター」から深度ぼかしを使って、「深度マップのみ出力」にチェックを入れます。

深度マップっていうのは簡単に言うと、「どの部分が近くて、どの部分が遠いか」をモノクロで示した画像のこと。白に近い部分が手前、黒に近い部分が奥。

これを作ることで、ただの2D画像に“奥行きの情報”を付け足すことができるんです。

最初にやったときは、ただの部屋の写真がグレーの濃淡に変わっただけで、「え、これで立体感なんて出るの?」って半信半疑でした。でも、このあとAfter Effectsに持ち込むと「あ、やっぱすげえ!」ってなるんです。

After Effectsで“立体空間”に変える

いよいよ本番。After Effectsを立ち上げて、

  1. さっきのFireflyで作った部屋の画像
  2. Photoshopで出力した深度マップ

この2つを読み込みます。

次にディスプレイスメントマップのエフェクトを適用。

「最大水平置き換え」や「最大垂直置き換え」の数値を動かしてみると…背景がぐにゃっと歪みながら、立体的に動いて見えるんです。

ほんの少し数値を動かすだけで、カメラが奥に進んだような“錯覚映像”になる。これ、マジで魔法みたい。

僕はこのとき、カメラが窓際に寄っていく演出を作ったんですが、ただの写真なのに「窓の向こうに何かがいるんじゃないか?」っていう緊張感が生まれて、自分で作っておきながら鳥肌が立ちました。

応用編:カメラワークを仕込む

立体感が出てきたら、さらにカメラレイヤーを追加して、少しだけパンやズームを加えると映像がグッと引き締まります。

例えば:

・メルヘンな部屋なら「ふわっと上に持ち上げるカメラワーク」

・ホラーな部屋なら「じわじわと窓に寄っていくズーム」

たったこれだけで映像にストーリーが宿るんですよ。

僕はホラー版を作ったとき、最後に「カメラがドアに近づいていく」動きをつけたんですが、完成した映像を夜に見返したら怖すぎて一人で電気をつけ直しました(笑)。

完成映像を編集ソフトで整える

After Effectsで作った立体的なシーンを、そのままエクスポートしてPremiere ProやDaVinci Resolveに持っていけば、ほかの映像やBGMと組み合わせられます。

ホラーなら低音のBGMを足すと一気に映画予告っぽくなるし、メルヘンならキラキラした効果音を入れるだけでCMみたいな仕上がりに。

「ただの一枚絵から、ここまで映像っぽくなるのか!」っていう感動は、ほんとにクセになります。

実際にやってみて感じたこと

この方法を試してみて一番感じたのは、

「AIと映像ソフトを組み合わせると、創作のハードルがめちゃくちゃ下がる」ってこと。

昔なら「3Dの部屋を作る」なんて、モデリングソフトで数日かける必要がありました。

でも今は、

・Fireflyで画像をサクッと作って

・Photoshopでちょっと世界観を整えて

・After Effectsで奥行きをつける

これだけで、映像作品っぽいものができちゃうんです。

もちろんAI特有の“変な生成”もあります。机の脚が消えてたり、椅子の形がゆがんでたり。でも、それも含めて「どう料理するか」が面白いんですよね。

まとめ:写真を“立体的な世界”に変える快感

今回紹介した流れをくどいけどもう一度おさらいすると:

  1. Fireflyで室内の画像を生成
  2. Photoshopで「生成塗りつぶし」や「深度マップ」を作成
  3. After Effectsでディスプレイスメントマップを使って立体感を追加
  4. カメラワークで物語を仕込む
  5. 編集ソフトで仕上げる

これだけで、ただの一枚絵が“立体的な映像”に変わります。

初心者でも十分できるし、なにより出来上がった映像を見たときのワクワク感は格別です。

「自分で映画のワンシーンを作っちゃった!」みたいな感覚。

難しく考えずに、まずは一枚の写真から遊んでみてください。

もしかすると、その一枚が次の作品の入口になるかもしれませんよ。