自分の表情や手振りに合わせてキャラクターをアニメーションさせることができるCharacter Animator。
テンプレートを使って自分好みのキャラクターを作る方法をご紹介します。
Character Animator のキャラを自作する
Character Animatorの便利なところはPhotoshopやIllustratorと連携ができることです。
パペットと呼ばれるキャラクターはいくつか用意されています。
好きなキャラクターを使って部品を入れ替えたりすることで自分好みのキャラクターを作り込むことができるのも楽しみの一つです。
テンプレートで物足りなくなったらオリジナルキャラクターを創作してみても面白いです。
Character Animator でキャラクターアニメーション動画をつくる方法 | ぶいろぐ
Character Animator を使うなら持っておきたいAdobeCC※激安で使う方法
Character AnimatorはAdobeが提供するAdobeCC用のソフトです。
単体販売していないのでAdobeCCを契約する必要があります。
AdobeCC通常版が高いと思う人はスクールの学割プランを利用するといいです。
Character Animatorの セットアップ
Character AnimatorはAdobeCCに同梱されたソフトですが、こちらからダウンロードできます。
Adobe Character Animator | キャラクターをアニメーション化
Character Animatorを動作させるにはWebカメラとマイクが必要です。
次にハードの準備です。パソコンはマックでもWinでもOK。スペックはそれほど高い性能はいりません。
ただし、アニメーションさせるには人間の動きが必要です。
Webカメラとマイクを用意しましょう。
パペットと呼ばれるキャラクターに目や口や手ぶりなどの情報を伝えるだけのものなので安いカメラとマイクで十分です。
作業を始めるまでにセットアップしておきましょう。
アニメーション制作の流れ
パペットづくりに欠かせないのが土台となるのは「空白のキャラクター」です。
空白のキャラクターとはデザインされていない構造だけのテンプレートのこと。
ベーシックなテンプレートは公式では扱っていませんが、公式のキャラクターを手掛けたDave Wernerさんが用意してくれました。
サイトの下段にダウンロードリンクがあるので外枠と口パク部品の二種類をダウンロードします。
解凍したファイルはPhotoshopかIllustratorで開くことができます。
開くと編集画面が現れます。
余白に顔や目玉、口などのパーツを描き、描いたパーツを一ずつレイヤーに分けて保存します。
注意するのは眉や鼻などのパーツは一つずつ書くこと。
描いたパーツは所定のレイヤーに正確に格納することです。
Character Animatorは レイヤー構造とフォルダの名前をもとにアニメーションします。
よく間違えるのは右目は編集者から見た向かって右を指定してしまうこと。
編集者から見た左目がパペットの右目になります。
面倒くさいのが口のパーツです。
英語圏の発音がベースなので14個に分かれていて作業に手間がかかります。
母音が中心の日本語では5個程度で十分アニメーションできるので最小限でも大丈夫です。
<フォルダ・レイヤー名> | <中身> |
+Right Eyebrow | 右眉毛(フォルダ) |
Worried | 悲しい眉毛 |
Angry | 怒ってる眉毛 |
Normal | 普段の眉毛 |
+Left Eyebrow | 左眉毛(フォルダ) |
Worried | 悲しい眉毛 |
Angry | 怒ってる眉毛 |
Normal | 普段の眉毛 |
+Right Eyebrow | 右目(フォルダ) |
Right Blink | 閉じ目 |
+Right Pupil | 黒目・瞳 |
Right Eyeball | 白目 |
+Left Eye | 左目(フォルダ) |
Left Blink | 閉じ目 |
+Left Pupil | 黒目・瞳 |
Left Eyeball | 白目 |
+Nose | 鼻 |
Mouth | 口(フォルダ) |
Neutral | 通常の口 |
Smile | 笑顔の口 |
Ah | 「あー」の口 |
D | 「いー」の口 |
Ee | 「えー」の口 |
F | 下唇噛んでるような口 |
L | 「れー」の口 |
M | 閉じて「んー」の口 |
Oh | 小さめ「おー」の口 |
R | Lより小さい「ろー」の口 |
S | Dより横に伸びた「いー」の口 |
Uh | Lに似た「あー」の口 |
W-Oo | (フォルダ) |
1 | 「うー」の口(小) |
2 | 「うー」の口(中) |
3 | 「うー」の口(大) |
Background | 顔パーツ以外の頭部(フォルダ) |
Hair Top Front | 前髪(フォルダ) |
Clip | 「クロエ」のクリップ・無くていい |
Unnamed-2 | 前髪 |
Face Background | 顔のベース |
Hair Top Back | 顔より奥の前髪 |
+Hair1 | 右のうしろ髪 |
+Hair2 | 左のうしろ髪 |
一通り並べ終わったらセーブして Character Animator を起動します。
面白いのは全部そろえなくても Character Animator は動作すること。修正を繰り返しながら作り上げていくことが多いのでありがたい仕組みです。
[ファイル]メニューの[新規プロジェクト]の項目をクリックして、新しいプロジェクトを作成します。キャラクターの作成・保存が終わったら、Character Animatorを起動させ、ファイルを読み込みます。
メニューから[ファイル] [読み込み]を選択します。
Illustratorで作成したキャラクターのファイルを選択して読み込みます。
左上の[プロジェクト]パネルに[パペット]の項目が表示されます。
パーツの設定
[リグ]の項目をクリックして[リグ]の編集画面に切り替えます。プロジェクトパネルの”パペット”の項目をダブルクリックします。
すると読み込んだキャラクターが真ん中のパペットのウィンドウに表示されます。
パペットの左側にはレイヤー構造が、右側にはレイヤーという枠の中に人の形をしたパーツの登録画面が表示されます。
タグ付けの確認を行います。
画面中央のパペットの口を指定すると [Neutral] というタグが表示されます。
[Neutral]のレイヤーをクリックして選択します。右側の[タグ]パネルの口のパーツの[ニュートラル]の項目が青で表示されます。
このレイヤーにタグ付けができていることが確認できます。
それぞれのレイヤーをクリックして選択し連携されていることが確認できればOKです。
シーンの作成
次に動作の確認と、その動作を収録して動画にするため、[録画]タブをクリックします。
[録画]と書いてあるからといって即録画されるわけではないので勘違いしないように。プロジェクトパネルの作成したパペットの項目をシーンのパネルにドラッグ&ドロップします。
するとキャラクターが表示されます。
リグと違うのは、右の欄にあるカメラとマイクをONにすると、カメラとマイクに反応してキャラクターがひとりでに動くこと。
初めて見たときは感動しました。
新しいプロジェクトの場所と名前を選択し、[保存]をクリックします。
画面のサイズを変えるには[Ctrl]キーを押したままマウスホイールを回転させることで調整できます。
録音ボタンを押すとアニメーションの収録が始まります。
収録した動画の背景を透明にするにはQuicktimeで書き出します。
書き出さずにAfter Effectsに連携することもできます。
注意点
Character Animator では体の部分も同じようにカメラと連動してアニメーションを付けることができます。
連動させるカ所が多くなるとミスも多くなりまする
初心者が間違えたり、うまく動作できなかったりして躓く部分なので、レイヤー構造と並び順は正確にトレースしましょう。
この時重要なのがパーツを画面に固定することです。
名前の頭にあるプラスマークはパーツの位置を固定する留め金の役割を果たします。
プラスマークをつけるとレイヤー構造に王冠マークが付きます。
アニメーションさせてみて変な動きに歪んだら、プラスマークやレイヤーの位置のずれなどが原因となっていることがほとんどなので注意しましょう。
変な形に歪んで戻せない時は「基本姿勢を設定」を押すとリセットできます。
習熟するには、紐付けに慣れること。そのためにはテンプレートを参考にして練習あるのみです。
何度かテストして動作が確認できれば動画ファイルに書き出しましょう。
書き出したファイルはAfter EffectsやPremiere Pro、DaVinciResolve17などに読み込んで合成することもできます。
まとめ
細かな設定が必要な他のソフトと違って、自分の動きと連動してキャラクターが動くのは多少雑な感じはありますが結構ラクです。
レイヤー構成さえ合わせればある程度動かせます。
口パクの動きだけ作って素材にしておけば、音の差し替えをしても違和感なく馴染む動画ができます。
シナリオさえあればVYOND風のアニメーションを作ることも夢ではありません。
以上ざっくりと流れをご紹介しました。
詳しい作り方はこちらのサイトが参考になります。