自宅と出先でAfter Effectsの作業を続けたい時ってありますよね。
こんな悩みを聞きました。
会社と自宅にて使っているのですが。
クラウドに保存して自宅でも会社でも使える様にはならないのですかね?
やり方がわかる方いらっしゃいましたらよろしければ手順も教えていただけないでしょうか?
データをパソコンごと持ち歩けば問題ありませんが、職場などのPCで作業を続けるにはCreative Cloud Filesにデータを保存して同期させる方法があります。
今日はAfter Effectsを同梱したAdobeCCのおまけ機能のクラウドドライブ「 Creative Cloud Files 」への保存方法をご紹介します。
プロジェクトをadbe クラウドに保存する 方法
Creative CloudとはAdobeが提供するクラウド上のストレージ(ファイル置き場)です。
パソコンのデスクトップにフォルダーを作るのと同じ感覚で使えます。
作業ファイルを保存しておくことで、PCを入れ替えてもすぐに続きから作業を再開できます。
外部素材を使用していない場合
After Effectsは、本体のみで作成したプロジェクトと、外部素材を利用した場合では扱い方が変わります。
まず、外部の素材を使用せずAfter Effectsのみで作成したデータについて。
このファイルはAfter Effectsのファイルの保存メニューからCreative Cloud Filesを選択して保存します。
これでプロジェクトは Creative Cloud Files にアクセスできるPCで操作できるようになりました。
外部の素材が全く入っていないため別の環境でもスイスイ利用可能です。
Creative Cloud Filesフォルダーに保存したデータは自動同期されます。
注意したいのはファイルの重さです。外部素材を使わないプロジェクトはそうそう重くなりませんが、 After Effects ファイルの場合は容量の注意が必要です。同期するスピードやローカルストレージの容量に注意して運用しましょう。
外部素材を使用している場合
After Effects で動画などの外部映像を使用している場合は要注意です。
動画は容量が大きい場合が多いため、通信環境により作業に支障が生じる恐れがあります。
よくあるトラブルが、リンク切れです。
After Effectsのプロジェクトファイルは、 Illustrator のように素材も一緒に保存することができません。プロジェクトファイル上の動画や写真など外部の素材は素材のあるフォルダの情報をリンクしているだけなので、保存をしても素材まで同時に取り込んで保存することはありません。
したがって、プロジェクトファイルだけ開いても、素材ファイルが見つからずオフラインメディアに陥る場合もあります。そのためプロジェクトのマネジメントが必要になってきます。
依存関係で一つにまとめて保存する
After Effectsでは「依存関係(Dependencies)」というツールを使用することでオフラインになることを予防することができます。
「依存関係」を設定するには、After Effectsの上部メニューにある[ファイル][依存関係]を開きます。
[ファイルを収集]を選択すると、After Effectsのプロジェクトファイルやプロジェクト内の素材を別の記録媒体にコピーできます。
注意したい点がヒットあります。この方法ではフォルダ上の全てのファイルがコピーされてしまいます。 使わなかったファイルもコピーされてしまうのです。
コピーしたいファイルが決まっている場合はバックアップをとった上で作業を行ったほうが安全です。
コピーを取らずに作業を進めると必要な素材も自動的に削除されてしまうからです。
バックアップをとったらプロジェクトから[ファイルを収集][未使用のフッテージを削除]を選択し、使用されていない画像や映像素材などを削除します。
警告のメッセージが出ますが、[OK]を押すと必要なファイル以外は削除されるので「ファイルを収集」をクリックし、保存媒体やクラウド上プロジェクトをコピーします。
保存先に書き出されるファイルは
- After Effectsのプロジェクトファイル
- 素材などが含まれている「(フッテージ)」フォルダー
- 使用しているフォントやプロジェクトのディレクトリなどが書いてあるレポートがtxtファイル
以上の三つです。
アーカイブや他人にプロジェクトを渡す際はこの三つをセットで渡しましょう。
まとめ
クラウド上に保存したデータを元に編集することは、便利な反面注意が必要です。
After Effectsのプロジェクトファイルは独立した素材が「依存関係」で繋がっているだけなので、その意味を理解しておくことがトラブルを避けるために重要です。