DaVinci ResolveはGPUに最適化された編集ソフトです。その特徴を知らずに高いPCを買おうとすると微妙に損しますよ。
限られた予算内でコスパを上げるにはCPUよりグラフィックボードを見直すのが正解です。
ではどうやってグラフィックボードを見分けるかというと悩みますよね。
グラフィックボードの種類は千差万別。中古店に並んだ商品は新旧入り乱れています。
スペックが高そうに見えても古いものを選んだりすると結果高くつくこともあります。
でも、目利きでなければグラフィックボードは選べないというのも誤解です。
自分に合ったグラフィックボードの選び方をまとめました。
グラフィックボードの売れ筋ランキングをチェック
グラフィックボードのランキングをチェックしたい方はこちら。
- 玄人志向 NVIDIA GeForce GTX1650搭載 グラフィックボード GDDR6 4GB デュアルファン・補助電源なしモデル GF-GTX1650D6-E4GB/DF3
- MSI GeForce RTX 3060 Ti AERO ITX 8G OC LHR グラフィックスボード VD7849
- MSI グラフィックスボード GeForce RTX 4070 Ti VENTUS 3X 12G OC VD8370
- MSI MSI GeForce RTX 4080 16GB VENTUS 3X OC
- MSI GeForce RTX4070Ti GAMING X TRIO 12G GeForce RTX 4070 Ti 搭載 グラフィックスカード
- ZOTAC GAMING GeForce RTX 4070 Ti Trinity OC ZT-4070Ti-12G-OC/ZT-D40710J-10P グラフィックスカード
コスパのいいGPUはどれだ
グラフィックボードが選びにくいという理由のひとつが、型番が多いことです。
グラフィックボードの需要は動画編集よりも、ゲームの需要や仮想通貨の計算などで引き合いが多く、商品の開発競争が続いています。
古くなったグラフィックボードは速度をあまり気にしない中古市場などに流れます。そのため型番のラッシュが起きて、初心者には分かりにくい独特の市場が生まれるのです。
迷わずに選びたいなら、中古はまず選択から外し、最新のモデルに絞ることです。
その上で以下のポイントに沿って検討しましょう。
- 目的にあった価格帯(予算)を決める
- GPUオンボードメモリ(VRAM)を選ぶ
- 価格帯で製品の型番を選ぶ
- 意外に見落としがちなのが静音性
自分に合ったグラフィックボードを選ぶには、まず購入価格帯を想定しましょう。
速度やメモリー、メーカーと型番も細かく分かれているため、価格を決めずに商品を選び始めると情報の渦に飲み込まれます。
使える予算をあらかじめ決めることで、自分の目指す道が決まり、商品が絞りやすくなります。
ハイビジョン画質の投稿動画を編集するのであれば3万円以下。4Kで長尺の動画や少し凝った合成をするなら5〜9万円ゾーン。ハイエンドで見栄を張りたい場合は10万円以上と予算を決めましょう。
VRAMを目安に最適なGPUを選ぶ
予算が決まったら自分の目的から必要な機能を絞り込みます。
DaVinci ResolveはGPUに最適化されているといいました。
そのためDaVinci Resolveで編集するならGPUのランクを見ます。見るべきポイントはGPUオンボードメモリ(VRAM)の量が参考になります。
メモリーの量は型番の後ろに(12GB/8GB)のように表記されています。
Windowsの場合にはフルハイビジョン編集が中心ならば4GBのVRAMがあれば大丈夫。4Kの動画編集でも8GBのVRAMがあればOKです。
私はクリエイターを目指しているのでFusionページをよく使うという人は32GB以上のVRAMを積んだグラフィックボードを選んでもいいです。
なぜならFusionページではメモリーキャッシュ(RAMキャッシュ)を使うことになるからです。
ビデオカードの本来の用途は3Dゲームです。
動画編集だけでなく、最近流行の画像生成AI「Stable Diffusion」などで作画するのであればビデオメモリ搭載量を最優先しつつ、予算に合った製品を選びましょう。
メモリーが決まったらあとは価格帯で型番を選びます。グラフィックボードの型番は時代によって様々なので、基本は現在主流のネーミングから選ぶのが無難です。
性能に目を奪われて忘れがちなのが静音性です。グラフィックボードは性能が上がるにつれ消費電力が大きくなります。
ということは発熱量が増えるので、高い冷却性能も必要になります。
これは省スペースを目的とした製品に多いのですが、低価格なグラフィックボードの中には、冷却ファンの数が少ないものもあります。
動画の処理中はGPUの負荷が上がることから冷却ファンの騒音が気になることがあります。冷却ファンの数が多い製品や、静粛性を売りにしている製品を優先しましょう。
ざっくりとしたグラフィックボードの見極めポイントは以上です。あとはメーカー各社のオプションを見比べながら選びましょう。
グラフィックボードが決まり、さらに予算があるのであればCPUの検討になります。
CPUは3GHz以上のCPUをお勧めします。一般的にはコア数が多ければ多いほど、パフォーマンスは良くなります。
2023年コスパのいいGPUはどれだ
グラフィックボードメーカーは20社以上あるといわれます。各社にグラフィックボードの心臓というべきGPUチップを納品しているのは世界で二社あります。
- NVIDIA
- AMD
NVIDIAはゲーミングPCのグラボにも多数採用されている世界的にも有名なメーカーです。
CPUメーカーとしても知られるAMDのGPUチップの代表は「Radeon」シリーズです。プレイステーション5やXbox、AppleのMac Proのグラフィックボードなどにも採用されています。
市場で手に入りやすく、ユーザー数が多いのはNVIDIAです。なので特段の理由がなければNVIDIAを選びます。
NVIDIAのチップが搭載された商品で、現在主に販売されているのは「GeForce RTX 4000」シリーズおよび「同3000」シリーズです。
シリーズはRTXやGTXなどに分けられています。高性能モデルのRTXは光の処理能力が高く、臨場感のある光の表現を実現しています。
処理能力と比例して製品価格の順番も決まります。RTXを中心に価格順に並べました。
- GeForce RTX 4090(24GB)
- GeForce RTX 4080(16GB)
- GeForce RTX 3090 Ti(24GB)
- GeForce RTX 3090(24GB)
- GeForce RTX 3080 Ti(12GB)
- GeForce RTX 3080(12GB/10GB)
- GeForce RTX 3070 Ti(8GB)
- GeForce RTX 3070(8GB)
- GeForce RTX 3060 Ti(8GB)
- GeForce RTX 3060(12GB/8GB)
- GeForce RTX 3050(8GB)
※型番の後ろの数字はビデオメモリの搭載量です。
このランクをもとに20社以上のグラフィックボードメーカーがそれぞれの商品を発売します。
メーカーによっては同じ型番でありながらビデオメモリの搭載量が異なるものがあったりします。
なので、必ずビデオメモリを確認し、大容量なものを優先に選びましょう。
おすすめグラフィックボード
NVIDIAのチップの中から選ぶなら普及価格帯の「GeForce RTX 3060」がお勧めです。
価格帯は六万円ゾーンです。Tiモデルは同番号の性能および価格が約二割増になります。
一昔前までは世界的な半導体不足や仮想通貨の需要のため高値で取引されたときもありました。最近は仮想通貨の暴落などで中古市場にも商品が出回っているのでチャンスかもしれません。また、RTX 3060だけが12GBと大きめのビデオメモリを搭載したモデルが用意されています。なので「GeForce RTX 3060」の12GBモデルはねらい目と言えます。
「GeForce RTX 3060」ざっくり評価【性能比較】 | PC自由帳
MSI GeForce RTX 3060 GAMING X 12G グラフィックスボード VD7552
MSIの象徴であるGAMINGシリーズ。高い冷却性能を実現しながら、静音性に優れたこのパワフルなグラフィックスカード。温度が比較的低い状態になるとファンは自動的に停止するTWIN FROZR 8サーマルシステムを搭載。
- 動画視聴程度ではほぼ無音。ベンチマーク時ではそこそこ音がするが自分的には許容範囲。対費用効果は微妙。
- パフォーマンスモデルはファンがとても静かで安定した動作をしています。
- RTX 3060 シングルファンモデルはフル回転だとうるさい。
ASUS NVIDIA RTX3060 搭載 Axial-techファンと2スロット設計 DUAL-RTX3060-O12G-V2
2つのAxial-techファンと2スロット設計で幅広い互換性を実現する。GPUの温度が50度以下になるとファンストップモードが作動する0dB テクノロジー搭載。
- 5千円ほど安い小型のシングルファンタイプと迷ったが、音もさほど大きくないのでデュアルファンのこちらにして正解。
- 10年前の500W電源装置での駆動であり安定稼働に不安があったが、問題なく各種ベンチマークをクリアし結果が得られている。
- 全般静かであり満足している。
ZOTAC GeForce RTX 3060 Twin Edge OC グラフィックスボード ZT-A30600H-10M VD7558
GeForce RTX 3060を搭載したオーバークロック仕様のビデオカード。デュアルファン仕様のオリジナルクーラー「IceStorm 2.0」を搭載。
- すごく静かでファン音が気になりません。その分なのか、我が家では某社製3060搭載グラボよりも温度が高いです。
- 以前は1050を使っていただけに素晴らしい安定感と色々な面での不安が無くなりました。FPSも高値安定です。
コスパを気にせず選ぶなら
よりビデオメモリ搭載量が多いモデルとしては、24GBを搭載した「GeForce RTX 3090」が注目のグラフィックボードです。
しかし価格はそれなりに高額で18万円台から。
さらに最新型で最も高性能な「GeForce RTX 4090」だと27万円台からになります。
4090の中には最高の環境ともいえる24GB搭載モデルがありますが、価格は30万円を超えます。
趣味であるならば好き好きですが、仕事で選ぶのであれば目的をよく見極めて選びましょう。
主なメーカーの保証比較
グラフィックボードは製品のサイクルが短いので、中古を売却して入れ替えることがよくあります。そのためメーカーの保証はお守り程度の意味しかありません。
メーカーごとの保証期間をまとめました。グラボのメーカー選びの参考にしてください。
メーカー | 保証期間 | 延長保証 |
ASUS | 1年 | なし |
MSI | 1年 | なし |
GIGABYTE | 2年 | 製品登録で2年延長 |
ZOTAC | 1年 | 延長保証加入で2年延長(有料) |
ELSA | 2年 | なし |
玄人志向 | 1年(GALAKUROモデルは3年保証) | なし |
Palit | 1年 | パソコン保険に加入で最大3年(有料) |
まとめ
グラフィックボードは、GPUの型番によって基本的な性能が決まります。
また、目的によって搭載するメモリーの量が作業の効率を左右します。
主なGPUメーカーは二社。選ぶべきメーカーはNVIDIAに絞られます。
NVIDIAの最新型番をもとにグラフィックボードメーカー各社の商品を絞り込むのがおすすめです。
こんにちは、フルタニです。放送局で番組作りをしてました。 グラフィックボード を書きます。