【完全版】動画のチラつき「 フリッカー 」の原因と防ぎ方・Premiere Proでの直し方も徹底解説!

フルタニ

こんにちは、フルタニです。放送局で番組作りをしてました。 フリッカー を削除する方法 を書きます。

こんなお悩みはありませんか?

映像を撮ったら、画面がチカチカ点滅して使い物にならない!原因と解決方法を教えて。

「画面がチカチカ点滅して使い物にならない!」それ、カメラの故障ではありません。

正体は「フリッカー」という現象です。

本記事では、動画初心者向けにフリッカーの原因と撮影時の対策、Premiere Proでの補正方法、さらに有料プラグインまでをわかりやすく解説します。

私も初心者の頃フリッカーに悩まされました。体験談は別記事にまとめました。
OSMO POCKETで信号の フリッカーを防ぐ方法 | ぶいろぐ

動画のチラつき「フリッカー」の原因と防ぎ方

フリッカーとは?

フリッカーとは、蛍光灯やLEDの点滅をカメラが拾ってしまう現象です。

蛍光灯やLEDといった光源は目に見えない速さで点滅しているため、シャッター速度とタイミングが合わないと映像にチラつきや横線が入ってしまいます。

特に、以下のような状況で起こりやすいです。
• 室内の蛍光灯の下で撮影
• 安価なLED照明を使用
• シャッタースピードが合っていない

6秒以降にフリッカー現象が記録されています

🎯【撮影時の対策】フリッカーを防ぐには?

フリッカーは、故障ではないので予防や修正が可能です。基本は撮影段階でフリッカーが起きないような設定にすることです。

✅1. シャッタースピードを調整する

よくある現象が信号機のちらつきです。原因は電源の周波数です。点滅のサイクルは日本の場合東日本と西日本では異なるため、別の地域に行くと問題が起きないことがあります。シャッター速度を変えることでフリッカーの発生を予防することができます。

• 東日本(50Hz):シャッター速度を 1/100秒

• 西日本(60Hz):シャッター速度を 1/120秒

✅2. フリッカーフリー照明を使用する

プロが使う業務用のLED照明機材などにはフリッカーフリーという技術が搭載されています。重要な撮影には電源の周波数によるちらつきの対策がされている「フリッカーフリー設計」の製品を検討することをお勧めします。

✅3. スマホの場合

蛍光灯下やLED照明でも問題なく撮影できるのがスマホのすごいところです。もしフリッカーが起きてしまっても、シャッタースピードを蛍光灯の点滅に合わせれば直ります。

Androidの場合は

設定から「チラつき防止」を選択して、東日本なら「50Hz」、西日本は「60Hz」、または「オート」を選択することでだいたいOKです。

iPhoneには設定項目がありません。自動調整だが、画面タップでピント合わせ直すと改善されることもあります。

🛠【編集での対処法】Premiere Proでフリッカーを修正する方法

撮影済みの素材でフリッカーがでてしまった場合は、編集段階で修正ができます。

Premiere Proには「アンチフリッカー」という補正機能が搭載されています。

① アンチフリッカーを使う

1. タイムラインに素材を配置

2. 「エフェクトコントロール」>「モーション」>「アンチフリッカー」を開く

3. スライダーで強度調整(数値を上げるほど補正強)

プレビューして画像がちらつく場合は値を少し上げ、ぼやけすぎる場合は強度を下げます。コントラストが高い画像は値を比較的高く設定してみましょう。

② Lumetriカラーで調整

「色温度」や「色被り補正」で色味を落ち着かせて、ちらつきを目立たなくできます。

これは、色味をマイルドなものにすることで見た目の違和感を減らすという弥縫策です。Lumetriカラーの「基本補正」をクリックし「色温度」や「色被り補正」の値を手作業でさぐりながら「いい感じ」の着地点を目指します。

③ エコーエフェクトでぼかす

フリッカーの根本対策ではありませんが、ちらつきをエコーでぼかすことで誤魔化す方法があります。エコーとは同じ画像を繰り返し表示させるエフェクトです。

1. [エフェクト]>[ビデオエフェクト]>[時間]>[エコー]を追加

2. パラメータ設定例:

  • エコー時間:-0.010〜-0.033
  • エコー数:2
  • 減衰:0.50
  • 演算子:「後ろに合成」
  • ぼかして目立たなくする応急処置的な使い方。

《簡単フリッカー補正》Adobe Premiere のエフェクト「エコー」を徹底検証 | COLOR CODE

④ 手動でフリッカー除去(3レイヤー法)

プラグインなしで映像の中からフリッカーを消す方法があります。

1. クリップAを複製してB、Cを作る

2. タイムライン上でBを1フレーム、Cを2フレームずらす

3. Bの不透明度を67%、Cを33%

3つのフレームをブレンドしてちらつきを抑えるテク。

⑤ 有料プラグイン「Flicker Free」を使う

「Flicker Free」は、撮影した動画のフレームに加え、前後のフレームを解析して補正するもので精度の高い自動補正が可能。After EffectsやPremiere Pro、Avid、OFX、FCPなどにも広く対応しています。

Flashback Japan 公式ダウンロードサイト Flicker Free からダウンロード。

• 対応ソフト:Premiere Pro、After Effects、FCPなど

• 使い方:エフェクトから「Flicker Free」を追加するだけ

• おすすめ設定:[Preset]→「Rolling Bands 2」

プロも使用する信頼性の高いプラグインです。

❗似て非なる現象に注意:「インターレース」

縞模様や二重線は「インターレース表示」によるもので、

フリッカーではありません。

この場合は「インターレース除去」で解決できます。

インターレース除去

DaVinci Resolve で「フリッカー」を防ぐ方法

DaVinci Resolveでフリッカーを簡単に除去・軽減する方法を別記事にまとめました。

✅まとめ

方法対策内容
撮影前シャッター速度を調整/フリッカーフリー照明を使う
編集時アンチフリッカー/Lumetri補正/手動レイヤー調整/プラグイン
スマホ対策周波数設定(Android)/ピント合わせ直し(iPhone)

📣最後に

フリッカーを防ぐ最大のコツは、「撮影前の準備」です。

でも、起きてしまったとしてもPremiere Proなどの編集ソフトである程度修正できます。

「せっかくの映像を捨てたくない…」

そんなときは、本記事で紹介した方法をぜひ活用してください。