動画編集をしていると、必ずと言っていいほど起こるアクシデントがあります。
それが——動画内に映り込んだ不要な部分「バレ」。
撮影時には気づかず、編集中やアップ直前にようやく気づく、
- 机の上の財布
- 鏡に映った自分
- 通行人の顔
- 画面端にチラッと映った社名や住所…
「あー、これマズいやつだ……」と胃がキュッとなる、あの瞬間。
私も何度もやらかしました。本当に何度も。
だからこそ今回は、AviUtlを使って不要な映り込み=バレを消す具体的な方法を、初心者にもわかりやすく解説していきます。
AviUtl で動画内に映り込んだ不要な部分「バレ」を削除する方法
バレを消す3つの基本アプローチ(状況別)
バレをどう消すかは、その位置・動き・背景によって方法が変わります。
今回は以下の3つの方法を紹介します:
- トリミング(切り取り)で消す
- モザイクや図形で隠す
- 背景をコピペして自然に消す
方法①|トリミングで画面から切り落とす
これは最もシンプルで効果的な方法です。
✔ 手順
- 拡張編集タイムラインで、編集したい動画を選択
- 「設定ダイアログ」から「クロップ(クリッピング)」を使って、画面端などを物理的に削る
- 必要なら「拡大率」や「X/Y座標」で見え方を調整
👍 メリット
- 編集が簡単で、初心者でもすぐできる
- 画質が劣化しにくい
👎 デメリット
- バレの位置によっては映像の重要な部分まで削れてしまう
- 画面構成が変わって不自然に見えることもある
方法②|図形やモザイクで“目立たせず”隠す
完全に消すのではなく、「それっぽく見せる」方法。
✔ 手順
- タイムラインで「右クリック→メディアオブジェクトの追加→図形(または画像)」を追加
- 映り込み部分に図形を配置し、「不透明度」「色」「ぼかし」で自然に見せる
- 必要に応じて「モザイクフィルタ」でぼかすことも可
👍 メリット
- 消したい部分だけを狙って処理できる
- 色調整で周囲に馴染ませやすい
👎 デメリット
- 完全に自然に見せるには技術がいる
- 人によっては「わざと隠してる感」が目立つ
方法③|背景をコピーして“そこに何もなかったかのように”見せる
少し上級ですが、静止した背景がある場合は、この方法が一番キレイです。
✔ 手順
- バレが映っていないタイミングの背景のスクショをAviUtlに読み込み
- 図形オブジェクトとして配置し、バレの上に重ねるように調整
- フェードやぼかしを加えて自然に馴染ませる
👍 メリット
- 完全に「なかったこと」にできる
- 不自然さが最小限
👎 デメリット
- 背景が静止していないと使えない(動くカメラ、揺れなどNG)
- スクショのサイズ・角度調整が面倒
バレ消し、やってみた感想(ぶっちゃけ)
バレ消しって、編集の中でも一番神経を使う作業の一つだと思ってます。
というのも、「なかったことに見せる」って、めちゃくちゃ目立つしバレたら一発アウト。
でも逆に、うまく処理できたときはめちゃくちゃ気持ちいい!
「ふふ、完全犯罪……(ドヤァ)」みたいな編集者特有の快感があります(笑)
AviUtlでバレを消す際のコツと注意点
- カットとカットの間に入れるのもアリ
→ 完全に消すのが難しいなら、バレの直前/直後で大胆にカットするのも選択肢です - バレの種類を見極める
→ プライバシー情報(顔・名前・住所)は絶対に処理すべき。一方、映り込んだ影や小物ならモザイク程度でもOK - あらかじめ「バレ対策」を意識した撮影を
→ 編集でなんとかなるけど、撮影段階で気をつけるのが一番ラクです
メリット・デメリットまとめ
✅ メリット
- 動画のクオリティ・信頼感がグッと上がる
- 著作権やプライバシーのリスク回避になる
- 映像の“違和感”を減らせる
❌ デメリット
- 細かい作業で時間がかかる
- 背景によっては自然に消せないこともある
- 初心者は「隠してる感」が出やすい
まとめ|「見せない編集」は視聴者への気遣い
「バレ」を消すというのは、単なる編集ではなく、“見せたくないもの”を守るための思いやりでもあります。
見ている人に違和感を与えないように、
登場する人を守るために、
自分自身のリスクを減らすために。
完璧にやる必要はないけど、ちょっと気にするだけで、あなたの動画は一気にプロっぽく見えるようになります。
AviUtlは無料でできる編集の幅が本当に広い。
バレ対策、最初は面倒かもしれないけど、慣れたらむしろ楽しくなります。
こんにちは、フルタニです。放送局で番組作りをしてました。AviUtl で動画内に映り込んだ不要な部分「バレ」を削除する方法を書きます。