真っ黒な画面から映像が立ち上がる。
シンプルだけど飽きのこない演出としてテレビドキュメンタリーなどでよく使われてきた効果です。
真っ黒い動画素材はPremiere Proの[ブラックビデオ]でつくることができます。
黒い画面の使い方
編集ソフトはビデオトラックに動画素材を並べることで編集作業を行います。
この時下の図のように素材がおかれていない部分はモニター上では真っ黒に見えます。
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しかし、この黒い画面は何も情報がないから黒く見えるだけで、黒い紙などを撮影した動画の黒とはまったく違う黒です。
なので、編集画面上で人為的に発生した黒は編集には使えません。
黒の素材が必要な場合は、編集ソフトの画面生成ツールを使って人為的に発生させたものを使います。
Premiere Proには黒画面専用の機能があるので利用しましょう。
ブラックビデオの作り方
初めて操作する人が戸惑うのは、どこを探していいか説明が不十分なこと。プロジェクトパネルにある[新規項目]といわれてもわかりませんよね。実はここにあります。
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隅が折られたカードのようなアイコンが[新規項目]です。ここをクリックすると[カラーバー&トーン]の下に[ブラックビデオ]という表示があるので、それをクリックします。

するとビデオ設定が現れるのでクリック。表示は無視してOKを押します。

編集するビデオの設定に合わせて記入するとプロジェクトパネルの中に[ブラックビデオ]という映像素材が追加されます。
他のクリップと同様に編集ができるので、編集中のタイムラインに挿入します。
挿入方法は、ブラックビデオをプロジェクトバネルでダブルクリックしてソースモニターに表示します。
次に再生ヘッドをタイムラインの先頭のフレームに移動します。
準備が終わったら[インサート]アイコンをクリックします。以上です。
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インサート方法はもう一つあります。
ショートカットキーを使う方法です。プロジェクトパネル上のブラックビデオを選択して[カンマ(,)]キーを押すことでインサートできます。
注意するのは再生ヘッドの部分に素材があっても構わずぶった切ってインサートされるので、分割されたくない場合は空白の部分に再生ヘッドを持っていくなどしてください。
黒バックから映像をトランジションさせる
ブラックビデオにつづいて本編映像が並べ終わったら、カット点にトランジションのエフェクトをかけるだけで完成です。
ブラックビデオとトランジションを組み合わせることで様々な出現パターンを作ることができるのでチャレンジしてみてください。
ビデオの代わりに静止画を利用する
黒バックはブラックビデオを使うかわりに黒い静止画を作って代用する方法もあります。私はもっぱら静止画を動画の代わりに編集して使っていますがノープロブレムです。
静止画を使う方法のメリットは自由に色味を変えることができることです。
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よく使われるのがエンディング部分です。映画のエンドロールでよく見かけます。
背景色を白に変えるとまた別な効果が生まれます。私がよく使うのはラストカットの映像を白色の静止画に重ねてディゾルブのトランジションをかける方法です。
ラストカットの映像が弱い場合など強制的に白く飛ばすと着地がしっくりくる場合があるからです。別の色のクリップを作成するには、カラーマットを使用します。
まとめ
ブラックビデオを作成することで、動画にメリハリを加えたり、プロフェッショナルな演出を加えることができます。ぜひお試しください。
ブラックビデオはソフトにより作り方が違います。Filmoraでブラックビデオを作る方法を別記事にしました。
こんにちは、フルタニです。放送局で番組作りをしてました。 ブラックビデオ を書きます。