
DaVinci Resolve18.0 Beta 1(パブリックベータ)が2022年4月19日に公開されました。
#DaVinci_Resolve180_Beta_1(パブリックベータ)が登場。7→18となるメジャーバージョンアップです。プロジェクトファイルをネット上における「Blackmagic Cloud」に注目。プロキシにも言及しているので処理速度の向上も期待できそう。https://t.co/uGg4j40dwj https://t.co/pJiBenVhQj
— フルタニケンジ@動画制作者 (@kenfru3) April 19, 2022
二年間続いた17から番号が18になる、いわゆるメジャーバージョンアップです。
DaVinci Resolve18.0 Beta 1登場
公式ページからダウンロードできるのは、「ベータ版」。公式版リリース前のバグ修正バージョンです。
- クラウドコラボレーションの充実
- プロキシジェネレーター
- オブジェクトマスキング機能
- サーフェストラッカー
- Despill機能
- ウルトラビューティ機能(有償版)
個人的にはプロジェクトのエクスポートとインポートがわかりやすくなったこと。
画面にボタンができたので操作も一発です。プロジェクトは深いところに保存されているので、いちいちフォルダを探さなくてもよくなりました。
プロジェクトの解像度やフレームレートの変更はこれまで自由にできませんでしたが、プロジェクトの設定ウインドウから変更できるようになりました。
サーフェストラッキング
物体の表面の形状を分析して別のものに置き換えることができる機能です。服にプリントされたロゴなどをトラッキングすることで、別のオブジェクトを違和感なく貼り付けることができます。
深度マップ
動画の遠近をAIが判別して自動的に遠近に分けてマスクしてくれる機能です。この機能はFusionと連携して操作することで威力を発揮します。2Dの素材を深度マップで処理することで3Dの立体映像にすることができます。フォーカスを触ることで被写界深度の深い隅々までピントがあった動画素材でも、編集段階でポケ感を作ることができたり、背景だけ違う色調にすることができます。
Despill機能
グリーンバックを使ったマスクでは、エッジの部分がグリーンバックの色の影響を受けることがあります。被写体への影響を取り除く機能です。
今回のバージョンアップは100を超える大型のようで、Mac版のインストーラーのデータサイズも過去最大級の5GB超になりました。
最新機能のほとんどがとにかく「重い」という評判です。
M1Ultra搭載のMacをターゲットとして考えられているのかもしれません。
インストールすると不具合がある場合があるので、了解した上で使いましょう。
DaVinci Resolve18.0 Beta 1のダウンロード方法
ダウンロードは公式ページからできます。
インストールしてみましたが、インストール時点での違いは

インストールしたからといって、画面にアイコンが追加されるわけでもありません。
公式でもアナウンスされているように、クラウドドライブが使えるようになったことの証なのかもしれません。
【参考】チュートリアル動画
DaVinci Resolve 18 – Surface Tracker | First Look
DaVinci Resolve 18 New Features
動画編集の時間を短縮するには、重い動画ファイルを軽いファイルにして編集する方法があります。RAW形式の重い素材、カラーグレーディングや作り込んだエフェクトなどを制作したくても、かつてはプロキシと呼ばれる軽いファイルに変換するのは手間でした。18では環境に合わせて自分の好きなプロキシが選べるので低スペックのマシンでの編集が超簡単になりました。
Resolve 18 New Features! – Quick Tour and Reactions
新機能のまとめ動画です。今回新しく登場した新サービスの1つに、「クラウドコラボレーション」があります。DaVinciの編集データをネット上に置くことで、いつでもどこでも誰でも編集データを触れるという仕組みです。編集中に生じた色補正などの作業を別の誰かに委託し、同時進行で進めることができます。プロキシ、サーフェスなどの説明と合わせて紹介されています。
Davinci Resolve 18, Blackmagic Cloud Store, and more Overview
ハードウェア製品「ハイパーデッキシャトルストレージ」や「クラウドストア」など新製品の概要紹介が中心のリポートビデオです。
Resolve 18 Beta 1 | Adjustment Clips Fix?
18βのバグリポートです。調整クリップのタイムコードが正常に表示されないという報告です。
DaVinci Resolve 18 – Depth Map
画面の選択した部分だけグレーディングできるDepth Map toolの使い方。
DaVinci Resolve18.0主な機能
- Blackmagic Cloudによるクラウドベースのプロジェクトライブラリのホスティングと管理。
- Blackmagic IDを使用したインターネット上でのセキュアなコラボレーション。
- マーカーとコメントを同期したプレゼンテーションのアップロードとレビュー。ファイルを自動的に再リンクするインテリジェントなパスマッピングをサポート。
- ネットワークワークフローにおけるプロジェクトライブラリのパフォーマンスが大幅に向上。特に大規模なプロジェクトを扱う際のプロジェクトパフォーマンスが向上。
- ウォッチフォルダ内にプロキシを自動作成する新しいプロキシジェネレータアプリ。
- プロキシを優先するか、カメラのオリジナルを優先するかを選択できる機能。サブフォルダ内のプロキシファイルはメディアプール内で自動的に割り当てられます。
メディア & 編集
- 編集画面でのシェイプ、アイリス、ワイプのトランジションの反転に対応しました。
- タイムドテキストTTML、XML、埋め込みMXF/IMFサブタイトルのサポート。
- メディアストレージからサブタイトルを表示、インポートする機能。
- メディアプールからのサブタイトルクリップの再リンクに対応。
- トラックごとに複数のキャプションを同時に表示する字幕リージョンのサポート。
- 個別のプリセット、テキスト位置の設定、リージョン間の直感的な編集が可能。
- タイムラインコンテキストメニューからリージョンを追加、名前変更、管理。
- 複数の字幕トラックをTTMLとして読み込み、書き出し、埋め込む機能。
- 最大25の同時マルチカムアングルをビューアに表示する機能を追加。
- 編集インデックスにクリップの長さが表示されるようになりました。
- トリムされたクリップの外側のキーフレームをナビゲートすることができるようになりました。
- ホットキーを使ってリタイムのキーフレームをナビゲートすることができるようになりました。
- 無効化されたタイムラインに対するスマートビンフィルタ。
- その場でレンダリング、Fusionで開くアクションにショートカットを割り当てることができるようになりました。
- Fusionコンポジションのリセットは、複数のクリップを選択した場合でも動作するようになりました。
Color
- Magic Maskの新しいオブジェクトマスク機能。
- 調整クリップとFusionジェネレーターは、カラーマネジメントをバイパスすることができます。
- リモートグレーディングセッションでのクリップグループの同期に対応。
- アドバンスドパネルとミニパネルから双方向トラッキングをトリガーすることが可能。
- アドバンスドパネルとミニパネルでのマットフィネスと3Dクオリファイヤーのサポート。
- アドバンスドパネルでのドルビービジョンハイライトクリッピングのサポート。
- アドバンスドパネルからのカラー出力のバイパスをサポート。
- アドバンスドパネルからキーアウトを自動接続したキーミキサーを追加。
- Blackmagic Gen 5カメラフォーマットの ACES サポート。
- HDR Vivid規格のサポート。
- ACES 1.3のデフォルトで有効なリファレンスガマットコンプレッション。
Resolve FX
- Studioで3D深度ベースのキーを生成するための新しいResolve FX Depth Map。
- 新しいResolve FX Fast Noise。
- 新しいResolve FX Despill。
- Studioでワープしたサーフェスをトラッキングするための新しいResolve FX Surface Tracker 。
- 新しいUltraモードによるResolve FX Beautの改善。
- Resolve FX Edge Detectionのエッジ強度およびフィルタコントロールの改善。
- Resolve FX Transformの2つ目の入力から合成するオプション。
- Resolve FX Lens Reflectionsの新ボークプリセット
- Resolve FX Chromatic Aberrationのグリーン – パープルコントロール。
- Resolve FX レンズフレア、ラジアル&ズームブラーにおけるサイズ調整オプション。
Fairlight
過去最大級の規模といわれるアップデートが行われた音声関連を扱うFairlightページ。
詳しい内容は→ DaVinci Resolve 18 新機能まとめ 〜Fairlight編〜 | Vook(ヴック)
- プロジェクト設定で、固定バスのプロジェクトをFlexBusに変換する機能。
- ミキサー内のトラックやバスをトラックインデックスで自由に並び替えが可能。
- タイムライン上でミリ秒やサブフレームをナッジすることができます。
- タイムストレッチャーオーディオの品質向上。
- Dolby Atmosイマーシブミキシングの改善(バイノーラルモニタリングを含む)。
- LinuxとAppleシリコンでのDolby Atmos制作をネイティブサポート。
- オートメーションとパラメータ公開のための独立したコントロール。
- VCA制御の自動化トラックの動作を改善。
- メーターが改善され、減衰、ピークホールド、表示モードが設定可能。
- ctrl – altクリックでゲインと弾性波のキーフレームを削除する機能。
- タイムライン上でクリップをダブルクリックして、名前を変更する機能。
- クリップ名のプレフィックスをトラック単位で設定可能。
- リンクされたグループの名前を変更する時に、下のトラックの名前も変更できるようになりました。
- Qコントロールとマウスホイール入力を改善したイコライザー。
- メータリング、ゲイン表示、イネーブルコントロールを強化したダイナミクス。
- ダイナミクスのドライミックス、ソフトニー、FlexBusのメータリングの改善。
- ミキサーでの置換とコピー設定によるプラグインマネジメントの改善。
- イコライザーとダイナミクスのプリセットを新たに内蔵。
- シフトを押しながらクリップをダブルクリックすると、編集の選択範囲が広がる。
- 範囲選択時のオーディオゲインの適用に対応。
- クロスフェード時の波形表示精度の向上。
- ミックスをトラックにバウンスする際に、オリジンタイムのメタデータが保持されるようになりました。
- Fairlight Desktop Consoleのユニティからトリムするオプション。
- Fairlight Desktop ConsoleでのVCAとバススピルのサポート。
- Linux システムでのFairlightデスクトップコンソールの使用に対応。
- コンソールでのFlexBusのスタジオモニタリングのサポート。
- タイムラインロード時にスピーカーをミュートするFairlightコンソールオプション。
- Fairlightオーディオインターフェイス経由でのタイムコードチェイスのサポート。
- Fairlightデスクトップコンソールでのユーザービューのサポート。
- Audio Editorパネルでのオーディオエフェクトのマッピングを改善。
- オーディオエディターパネルでソロセーフを呼び出すためにalt + soloを使用する機能。
- タイムラインメニューの新しいクリアミュートアクションのサポート。
- トラックミキサーコントロールを有効にすると、すでに開いている場合はウィンドウにフォーカスされるグリッドとリストモードはパッチ、バスとVCAの割り当てに適用されます。
Fusion
- インスペクターで複数のツールのマルチボタンモードを選択できるようにしました。
- スクリプトのために、最新と将来のすべてのPython 3バージョンをサポート。
- Text+カラーピッカーを使う時のライブプレビューをサポート。
- 複数の新しいコンポジションブレンドモード。
- マスクとストロークのための新しいエクスプレッションアニメーションカスタムPolyモディファイア。
- GPUアクセラレーションによるペイントツールの高速化とストロークのスムーズ化。
- ブラー、グロー、サイズコントロールが追加された、より高速な複製ツール。
- フェードオンとテキストリプルタイトルのパフォーマンスの向上。
- ナイトビジョン、グリッチ、TV、その他のエフェクトのパフォーマンスが向上。
コーデック
- カスタムプリセットを使用したインターネットアカウントへの動画アップロードに対応しました。
- モノラルとステレオのMP3オーディオのエンコードに対応しました。
- クイック書き出しと配信ページに新しいHyperDeck書き出しプリセットを追加しました。
- タイムラインエフェクトで個々のクリップをレンダリングする機能。
- QuickTimeレンダリングにBlackmagic RAWメタデータを埋め込むことが可能。
- カスタム品質とプロファイルのメディア管理オプション(利用可能な場合)。
- Dolby Vision互換のH.265クリップのレンダリングに対応。
- CMYKフォーマットTIFFファイルのデコードに対応。
- JPEG静止画の記録日時メタデータに対応。
- IO Encode Plugin SDKでアルファチャンネルをサポート。
- RED SDK 8.2.2への対応。
- 新しい1440p YouTubeプリセット。
- ACES色域圧縮を往復で上書きするレンダーオプションを追加しました。
- Main10は、MacのデフォルトのH.265エンコードプロファイルとなりました。
一般
- StudioでWindowsとLinuxの10bitビューアをサポートしました。
- スタジオのWindowsとLinuxで、リモートモニタリングにビデオ出力をストリームします。
- M1とM1 ProのDaVinci Neural Engineで、Apple Neural Engineをサポートしました。
- DaVinci Resolveの韓国語ローカライズに対応。
- PostgreSQL 13がProject Serverにバンドルされました。
- コラボレーションチャットのデスクトップ通知に対応しました。
- Macで Finderタグをクリップキーワードとして読み込むかどうかをユーザが選択できるようになりました。
- Final Cut Pro v1.10 XMLの読み込みと書き出しに対応しました。
- タイムラインのDropboxコメントとマーカーの同期を解除することができます。
- 再生とレンダリングで Mac システムのスリープを防止するようになりました。
- コラボレーションとクラウドで、システムごとのプロジェクト作業パスをサポートしました。
- コラボレーションとクラウドでシステムごとのレンダーキャッシュモードに対応しました。
- 現在のプロジェクト設定をデフォルトとして設定することができるようになりました。
- スクリプトAPI によるFusionコンポジションの作成に対応。
- プロジェクトアーカイブをエクスポートするためのスクリプトAPIに対応。
- スクリプトAPIによるタイムライン開始タイムコードの取得と設定に対応。
- 古くなったメディアビンを検出し、更新するためのスクリプトAPIに対応。
- カメラ Raw サイドカーファイルの更新のスクリプト API サポート。
- 一般的なパフォーマンスと安定性の向上。
- ファイルを自動的に再リンクするインテリジェントなパスマッピング。