いやー、映像編集ってついつい「画」ばっかり気にしがちですよね。色味とかトランジションとか。だけどね、実は音声の方が“映像の印象”を決めてること、めちゃくちゃ多いんです。
今日は「Premiere Proの音声設定」についてお話しします。
僕自身、最初は「音なんて適当に流しとけばいいでしょ」とか思ってました。でもクライアントに納品したら「セリフが小さくて聞き取れない」「BGMがうるさすぎる」ってダメ出しされて、心折れかけた経験が何度もあります(笑)。
というわけで今回は、Premiere Pro初心者が陥りやすい音声設定の落とし穴を5つ紹介します。しかも、その回避策もしっかりお伝えします。これを知っておくだけで、仕上がりのクオリティがグッと変わりますよ。
Premiere Pro音声設定の落とし穴と回避策:初心者がやりがちな5つのミスとプロの解決法
1. モノラルとステレオを間違えて読み込む(声が片耳からしか聞こえない問題)
初心者あるある第一位!
インタビューやVlogを撮影したとき、マイクがモノラル収録なのにPremiereでステレオとして読み込むと…左耳からしか声が聞こえない。これ、めちゃくちゃ不自然です。
実際、僕が初めて友達の結婚式ムービーを編集したときがそうでした。上映してみたら「新郎の声が左からしか出ない」という悲劇。会場から「え?」ってざわめきが起きて、冷や汗ダラダラ。
回避策:
素材を読み込む前に「モノラルかステレオか」を確認。モノラルなら、プロジェクトウィンドウで右クリック →「変更」→「オーディオチャンネル」で「モノラル」に直しておくと安心です。
これだけで「声が片耳からしか聞こえない問題」は即解決!
2. 不要なトラックだらけでタイムラインがぐちゃぐちゃ
素材を読み込んだら、なぜかタイムラインに音声トラックが3本、4本…と並んで「え、どれが本物?」って混乱したことありません?
僕も最初は「Premiereって勝手にトラック増やすんだな」と勘違いしてました。でも実際は「オーディオチャンネル設定」を間違えてるだけ。ステレオ素材をモノラルで読み込んだりすると、不要なトラックが勝手に生成されちゃうんです。
回避策:
必要最低限のトラックに整理!
例えば、ナレーションはモノラル1トラック、BGMはステレオ1トラック。それ以上はいらない場合がほとんどです。
テレビのバラエティ番組を担当する後輩が「どのトラックの音量を下げればいいのかわからなくなりました」って泣きそうになってたことがありました。そんな混乱を防ぐには、トラック数をシンプルに保つのが一番です。
3. シーケンス設定のチャンネル数を間違える(音が消える恐怖)
シーケンス設定って、初心者にはちょっとわかりにくいんですよね。特に「マルチチャンネル」とか出てくると、「え、なんかカッコいいからこれにしとこう!」って選んじゃう。
でもね、これが落とし穴。マルチチャンネルを選んでるのに、書き出しは普通のステレオにしてると、肝心の音が消えたり、左右のバランスが崩れたりするんです。
僕が一度やらかしたのは、企業PVの納品時。会議室で流したら「ナレーションが全然聞こえない」と言われて大パニック。調べたらシーケンスが5.1ch設定になってて、書き出しでステレオに潰されてたんですよ。もう冷や汗モノでした。
回避策:
基本は「シーケンス=ステレオ(2ch)」でOK。YouTubeやSNSに上げるならこれがベスト。マルチチャンネルは映画や特殊案件以外は触らない方が安全です。
4. 書き出し時に音量が小さすぎる(納品後にクレーム)
「完成した!」と思ってYouTubeにアップしたら、再生した視聴者から「音ちっさ!」ってコメント来たことないですか?
僕も一度、自分のチャンネルでやらかしました。せっかく編集した動画なのに、BGMもナレーションも小さすぎて、スマホで再生するとほぼ聞こえないレベル。結局、もう一度書き出し直し。あれは恥ずかしかった…。
回避策:
エクスポート前に「ラウドネスを確認」すること。
Premiereの「エッセンシャルサウンド」パネルで「ダイアログ」を選んで「ラウドネス自動調整」をかけると、基準値に合わせてくれます。
さらに、書き出し設定で「ビットレート」や「オーディオチャンネル数」を確認。MP4は2chまでしか対応してないので、必ず「ステレオ」にしておく。これで音が小さいトラブルは避けられます。
5. パン設定を忘れて左右のバランスが崩れる
「パン」って地味なんですけど、めちゃ大事。
ナレーションがちょっと左寄りとか、BGMが片方に偏ってるだけで、視聴者は違和感を覚えます。
僕が一番印象に残ってるのは、とあるバラエティ番組の収録VTR。出演者の声が全部右から聞こえる状態で納品しちゃって、ディレクターに「お前、なんで全員右に座ってるんだよ!」って突っ込まれました(笑)。
回避策:
ナレーションや声はセンター(0)、BGMや効果音はステレオで広がりを持たせる。この基本を押さえておけば大丈夫。Premiereのミキサーでパンをきちんと設定すれば、音の立体感が出て、映像もリッチに感じられます。
まとめ:音声を制する者は動画を制す
映像編集って、画のカッコよさに目が行きがちだけど、実は「音」の方がクオリティを左右します。
- モノラルとステレオの違いを理解する
- 不要なトラックを整理する
- シーケンスは基本ステレオに
- 書き出し前にラウドネスを確認する
- パンで左右のバランスを整える
これさえ押さえれば「Premiere Proの音声設定迷子」から脱出できます。
僕も昔は音声でいっぱい失敗しました。でも、その失敗のおかげで「音をちゃんと扱うことの大切さ」を学んだんですよね。
だから初心者の方も、怖がらずに音声設定をいじってみてください。慣れればむしろ楽しいです。音が整うと「映像が一気に締まった!」って感動できますから。
ぜひ今日から、音声設定を味方につけて編集してみてください!
こんにちは、フルタニです。放送局で番組作りをしてました。 Premiere Pro 音声設定の落とし穴と解決法を書きます。