【法律】ダンス動画に要注意 振り付け の権利

模写と著作権
フルタニ

こんにちは、フルタニです。放送局で番組作りをしてました。 振り付け の権利を書きます。

のいい最近はやりのパフォーマンス。とくにノリやキレのいいダンスのパフォーマンスはYouTuberにとって集客を高めるスキルの一つです。

ただ注意しておいた方がいいのは、ダンスの振り付けに付属する著作権。

たのしく踊る姿は創作性が高くなると「振り付け」に該当し、著作権で保護されることがあります。

老人ホームの健康体操の撮影で生じる二つの権利処理

例えば、プロの振り付け師が考案した健康体操があるとします。

その健康体操を取り入れた老人ホームの様子を動画で公開しようとした場合、二つの権利を考える必要があります。

  1. 振り付けの著作者に対する権利
  2. 踊っている人の権利

著作権法第10条で詳しく見てみましょう。創作性の高い「振り付け」が該当するのは三項の「舞踊又は無言劇」です。

(著作物の例示)
第十条 この法律にいう著作物を例示すると、おおむね次のとおりである。
一 小説、脚本、論文、講演その他の言語の著作物
二 音楽の著作物
三 舞踊又は無言劇の著作物
四 絵画、版画、彫刻その他の美術の著作物
五 建築の著作物
六 地図又は学術的な性質を有する図面、図表、模型その他の図形の著作物
七 映画の著作物
八 写真の著作物
九 プログラムの著作物
2 事実の伝達にすぎない雑報及び時事の報道は、前項第一号に掲げる著作物に該当しない。
3 第一項第九号に掲げる著作物に対するこの法律による保護は、その著作物を作成するために用いるプログラム言語、規約及び解法に及ばない。この場合において、これらの用語の意義は、次の各号に定めるところによる。

著作権法 | 国内法令 | 著作権データベース | 公益社団法人著作権情報センター CRIC

踊っている人の権利は「実演」といいます。「著作隣接権」の一つです。この場合老人ホームの人たちを指します。「実演」はプロ、アマを問いません。

この場合は商業目的。つまり踊りを演じることで対価をもらうケースではありませんが、演じることで生計を立てる実演家が演じた場合は、権利処理がもとめられる場合があります。

まとめ

ふだん何気なく見ているエンターティンメント。その中身は突き詰めると権利の塊であることが少なくありません。悪意がなくても軽く見ていると思わぬ場所から権利侵害というトラブルが降ってこないとも限りません。

実演については慎重に見極め、その都度許諾を意識した方が面倒に巻き込まれないための秘訣です。