Premiere Pro 「レンダリングして置き換え」完全ガイド|重いMOGRTや書き出しエラーの救世主

フルタニ

こんにちは、フルタニです。放送局で番組作りをしてました。 Premiere Pro「レンダリングして置き換え」の使い方を書きます。

動画編集をやっていると、必ずぶち当たるのが「プレビューがカクつく問題」や「書き出しエラー問題」。

僕もPremiere Proで編集していて、何度「うわ、もう無理…」と頭を抱えたことか。特にMOGRT(モーショングラフィックテンプレート)やエフェクトを多用すると、PCが「ギブアップ」してしまうんですよね。

そんな時に役立つのが、Premiere Proの「レンダリングして置き換え」

これはDaVinci Resolveにもある同じような機能なんですが、Premiere版はちょっとクセがある。でも、この機能を知っているだけで「編集地獄」から一気に解放される瞬間があるんです。今日はそのリアルな体験と一緒に、初心者でもわかるように解説していきます。

Premiere Pro レンダリングして置き換え|重いMOGRTやエフェクトを救うお助け機能

「レンダリングして置き換え」って何?

シンプルに言うと――

処理が重たい部分を先に動画として書き出して、タイムラインに置き換える機能。

これだけ聞くと「あれ?プリレンダーと何が違うの?」って思うかもしれません。

違いは、完成した動画としてファイルを生成して差し替えるという点。

  • 普通のプレビュー用レンダーはキャッシュで一時的に軽くするだけ
  • 「レンダリングして置き換え」は、実際に動画ファイルを生成してタイムラインに差し込む

だから、重いMOGRTやエフェクトでカクついても、一度レンダリングして置き換えれば「ただの動画素材」として扱えるようになります。

どんな時に使うの?

実際の例を交えて説明します。

1. MOGRT地獄からの脱出

Premiereユーザーならわかると思いますが、MOGRTを3つ4つ重ねると再生が絶望的に重くなる。

「テロップがちょっと動くだけなのに、再生がガクガク…」みたいな状況、ありますよね。

そんな時は、その部分を選択して「レンダリングして置き換え」。すると一瞬でサクサクに。

2. 書き出しエラーを回避

「90%まで書き出せたのに、最後でエラー」とか「なぜか同じ場所で止まる」とか、Premiereあるあるです。

原因がわからない時でも、疑わしいクリップを「レンダリングして置き換え」しておけば、スムーズに書き出せることが多い。

僕も以前、案件納期の前夜に書き出しが何度も止まって泣きそうになった時、この機能に助けられました。

3. プレビューを軽くしたいとき

編集作業中にタイムラインを何度も戻したり進めたりする時、カクつくとストレスMAX。

そんなときも「レンダリングして置き換え」で処理済みにすれば、快適に動かせます。

実際の手順

初心者でも迷わないように、ステップごとに説明します。

  1. タイムライン上で重たいクリップを右クリック
    • 「レンダリングして置き換え」を選択します。
  2. 書き出し形式を選ぶ
    • デフォルトではQuickTimeのProRes形式が選ばれることが多い。
    • 軽くしたいならH.264でもOKですが、品質重視ならProRes推奨。
  3. レンダリング開始
    • Premiereが自動で動画を書き出し → そのクリップと置き換えてくれます。
  4. 元データは残る
    • 元のクリップはプロジェクト内に残っているので、あとで戻すことも可能。

注意点|バグもある

便利な「レンダリングして置き換え」ですが、実はちょっとした落とし穴もあります。

バグ例

同じMOGRTを複数の場所で使っていて、それらを一気に「レンダリングして置き換え」すると…

すべてのMOGRTが最後にレンダリングされた内容で上書きされる!

という恐ろしい現象が。

僕も最初にこれをやらかして、全テロップが同じ内容になり、青ざめました…。

回避方法

解決策はシンプル。

  • まとめてではなく 1つずつ個別に「レンダリングして置き換え」する

地道ですが、現状これが一番確実です。

メリットとデメリット

✅ メリット

  • プレビューがサクサクになる
  • 書き出しエラーを回避できる
  • CPU・GPU負荷が軽くなる
  • 納期前の「もう間に合わない!」を救ってくれる

❌ デメリット

  • 置き換えた部分はエフェクトやMOGRTの再編集ができない
  • 元に戻すときに手間がかかる
  • バグに注意

まとめ|編集が止まったら「置き換え」を思い出せ!

Premiere Proで「プレビューが重い」「書き出せない」「MOGRTが動かない」――そんな時に試してほしいのが「レンダリングして置き換え」。

これは普段の編集で常用する機能じゃありません。

でも、トラブル時の「最後の切り札」として知っておくだけで、心の余裕がまるで違います。

僕も正直、この機能を知らなかったら「もうPremiereやめたい」って何度も思ったはず。

でも今は「ちょっと重いな、じゃあ置き換えるか」と気軽に対処できるようになりました。

あなたもぜひ、「困ったら置き換え」を合言葉に使ってみてください。

DaVinch Resolveユーザーの方にはこちらの記事をご覧ください。