【改善点】動画に字幕が必須な7つの理由とベストな対策

動画に字幕が必要な理由
フルタニ

こんにちは、フルタニです。放送局で番組作りをしてました。 字幕 を書きます。

NetFlixがアニメに字幕を表示するサービスを始めたというニュース。

動画ウォーズと呼ばれる今日このごろ。

耳に障害のある人が、Netflixに入った途端アニメを貪るように観るようになった理由を知って、ユーザーフレンドリーとは何か考えさせられました。

さて、動画編集で結構悩ましいのが字幕テロップです。

入れていた方がユーザーエクスペリエンス上で絶対有利。

でも作る手間が半端ないからです。

実際、字幕は作るのに手間がかかります。

民放でバラエティ番組のテロップ担当だった人でも「Macジョブ」だったと聞きました。

でも個人がつくる動画ではやっぱり入れたほうがいいと思います。

この記事では、文字情報の扱い、特にインタビューなどを字幕にして表示する時の技をご紹介します。

字幕テロップは入れたほうがいいと思う理由

フルタニ
字幕テロップを入れるメリットは7つあります。

・専門用語、固有名詞、造語、活舌・早口の内容が伝えられる。
・音を出せない環境でも動画の視聴ができる。
・チラ見でわかる。
・聴覚障がい者にやさしい。
・「ながら見」にやさしい。
・語学の勉強になる。
・エグい効果音を聞かずに済む。

以上です。

専門用語、固有名詞、造語、活舌・早口の内容が伝えられる。

百聞は一見にしかず。

耳で聞いた情報を脳内で文字に置き換えるストレスを字幕が省いてくれます。

音を出せない環境でも動画の視聴ができる。

混んだ通勤電車の車内とかで動画を見るとき、字幕があると大まかな内容がわかります。

チラ見でわかる。

台所作業など、女性目線で助かるのが作業中のチラ見。レシピなどの情報は音で聞くより目で見たほうが便利です。

聴覚障がい者にやさしい。

バリアフリーですね。

「ながら見」にやさしい。

料理レシピなどのチラ見とは別に、字幕があると必要なところだけ集中することができます。

語学の勉強になる。

洋画の字幕が外国語の勉強になるように、日本語の字幕は外国人にとっても役に立つツールです。

エグい効果音を聞かずに済む。

これ、結構重要。視聴者を釣るためか、過剰な効果音や音量バランスがダメな番組は音が邪魔になります。

字幕を付けることはメリットばかりではありません。

ベテランカメラマンが指摘したように、字幕をうるさいと感じる視聴者がいるのも事実です。

  • 【デメリット】民放バラエティの字幕のように押しつけがましい字幕は困る。
  • 【デメリット】美術番組や絶景紀行など映像を楽しみたい場面では邪魔になる。

デメリットも当然あるので視聴者目線で配慮することが必要です。

また、制作者にとっても字幕をつける作業は制作時間が増えることにもつながり、負担が大きくなります。

二子玉川「TAMAGAWA BREW~多摩川河畔でゆったり過ごす1日と水辺に集う人々」

たとえば賞味8分のこの動画。

ロケは半日で済みましたが、編集、特に字幕作業にはのべ4時間費やしました。

この作業を敬遠する人はかなりいます。

しかし、手間をかけただけ得られる評価があるのも事実です。

ここからは、実際に動画に字幕をつける作業を見ていきます。

動画に字幕を付ける方法

後付けで字幕を付け加える

字幕がない動画にあらためて字幕をつけたい時があります。

住宅のリフォームのような方法です。

後付けで動画に上乗せする場合、テキストを字幕として利用可能にする”テキスト字幕ファイル (srt, ssa[1] … Continue reading, ass) “を使う手段が一般的です。

DVDなどでよくみられる字幕がオンオフできるようなやり方ですね。

市販のソフトもいくつか販売されています。

VideoPadを使って動画ファイルに字幕を挿入する方法【公式サイト】

気になる点は、

  • 元動画に後付けで字幕をつくったあと、ベースにした元動画を編集すると、後付け動画もあらためて作り直さないといけない
  • 字幕付き動画としてエンコードすると動画の質が劣化する

などです。

なお、下記の編集ソフトを使えば動画を編集ソフトに素材として取り込み後付けでテロップを打ち直してエンコードできるので、改めて別のソフトを買う必要はありません。

編集段階で字幕を作り動画に直接焼きこむ (DaVinch Resolve 16 )

新規に動画を作る場合は、編集段階で字幕を用意しておいた方が効率的です。

私が使う編集ソフトはDaVinch Resolve 16です。

このソフトには通常の[テロップ]のほかに、[字幕]という機能があります。

Davinch Resolve16による字幕専用の文字テロップ の作り方

字幕とは読んで字のごとく、登場人物などのセリフを画面上の定位置に同じフォントやサイズで連続して表示することができる機能です。

色付加やサイズ変更などの細かな調整はできませんが、連続して字幕を表記する場合は非常に作業が楽になります。

「編集思考発売記念Live相談」二子玉川 蔦屋家電・出版トークイベント

上記の動画では、肩書の一カ所だけ通常のテロップを使いました。

そのほかボイスオーバー部分はすべて字幕機能を使いました。

音の切り替る点でテロップを正確に切り替えていくことができるのも字幕機能が力を発揮してくれました。

注意するのは書き出しの時だけ。

そのまま動画にエンコードすると字幕は画面から消えてしまうので、動画に上書きする設定にする必要があります。

書き出しの設定の中に字幕をデータとして保存するか、画面に表記するか選択できるので忘れないように表記するをチェックしましょう。

PremierePro

PremiereProの場合は、レガシータイトル画面から字幕を効率よく作る方法があります。

この機能を使うと一度作ったひな形をコピー&ペーストをするだけで同じものを大量に作ることができます。

さらにフォントもワンクリックで同じフォントにそろえることや、枠線に沿って好みの位置に配置することもできます。

DaVinch Resolve 16 の[字幕]のような機能といえばいいでしょう。

デメリットは個別の調整ができないこと。

あるテキストだけに色を付けたりサイズを変えたりといった芸当はできません。

こちらも、状況に応じてテロップ機能を使い分ける必要があります。

音声をテキストに変換する

字幕を作るとき、もっとも時間がかかるのが音声をテキストに変換する作業。

放送現場では”文字起こし”という作業です。

かつては文字起こし専従の業者さんに委託していた作業でした。

その作業もAIの進歩でパソコンで簡単に文字起こしができるようになりました。

生成されたテキストをもとの音声と聞き比べる作業は必要ですが。

フリーソフトとgoogle翻訳+googleドキュメントを掛け合わせるだけで 効率は8割がたアップ します。

この原稿を書いていて発見したのが AEのコンポに一括でコピペしてレイヤーに分解 する方法。

  • 修正が異常に楽 
  • フォントを変更しやすい 
  • 「下さい」を「ください」に一括して変換できる

After Effectsを習熟したら早速取り入れてみよう。

映像制作 | 動画に字幕テロップを入れるのはAfter Effectsを! – 3RD EYE STUDiOS

人物のセリフなどを文字化して動画に書き込む作業は編集工程の中でも一番時間がかかる場面です。

しかし、字幕があるなしで視聴者の受け取り方は思った以上に代わります。

なにより作り手の信頼感が大きく高まるのは字幕の持つ最大のメリットといえます。

字幕を効率よく大量に入れる方法はいくつかありますので、自分に合った編集ソフトや方法を見つけましょう。

まとめ

昔、ハイビジョンが始まった直後のことです、番組作りをしていたらベテランカメラマンから注意されました。「視聴者の見たがっているのは高画質のきれいな絵。だから画面を汚すような余計なテロップをいれるな」ガシガシ画面に情報を貼り付けていた私としては「はあー!」です。カメラマンの言い分はわかりますが、「お客さんが求めているのはハイビジョンのきれいな絵ではなく、中身でしょ」と思いました。放送局の中にいると、中の常識にとらわれて世の中が見えなくなるものです。ベテランほど昔の価値観に縛られすぎ。でもその感覚は捨てたほうがいいです。

References

References
1 SSAは、サブステーションアルファサブタイトルファイルです。Kotusという開発者が作成した字幕形式。古いフリーウェアのビデオ字幕作成プログラムであるSub Station Alphaで使用されます。SSAファイルはテキスト形式で保存されるため、テキストエディタで表示することもできます。