AI生成グラビア画像を作りたいという人が増えています。
そのためにはStable DiffusionなどのAI画像生成ツールが必要です。しかし・・・
- 始め方が分からない
- AIのことはわからないので自信がない
- お金がない
といって悩む人いませんか。
Googleブラウザを使ってAIを操作し、グラビア画像を作る方法をお教えします。
Stable Diffusionを使ってAIグラビア画像に挑戦
ここでは、手持ちのパソコンとGoogleブラウザを使って、画像生成AI、Stable Diffusionを操作する方法を解説します。
Stable Diffusionの衝撃
Twitterで“AIグラビア”がトレンド入りしたので確認したところ、大手出版社が発売したグラビア写真集が話題の元でした。
集英社は5月29日、AI生成画像を使ったグラビア写真集「生まれたて。」(デジタル限定の電子書籍、499円)を発売した。モデルには「さつきあい」という名前があるが実在はしない。
集英社、“AIグラビア”発売 実在しない“妹系美少女” 編集部が画像生成https://t.co/swkMpBztEv pic.twitter.com/SWTmZ6vF0g
— ITmedia NEWS (@itmedia_news) May 29, 2023
ついにというか、大手出版までAI生成画像に本格進出したのですから、ブーム到来です。
AI生成画像はパソコンで簡単に作れます。

この画像を見てください。
これはStable Diffusionという画像生成AIに、ChilloutMixというモデル、つまりお手本を与えいくつかの命令などを調整することでつくったもの。
生成されたのはまったく架空の人物です。
肌の質感や仕草や表情は、リアルな女性と見間違うほどのクオリティを感じますよね。
このような画像を初心者でも作れるといわれたらどんな気分になりますか。
ブログや動画のアイキャッチなど使い道は無限に感じませんか。
Stable Diffusionは誰でも無料で使えるオープンソースと呼ばれるサービスです。
Stable Diffusionは基本的に無料且つ商用利用が可能です。ただし、AIモデルによっては、商用利用ができないものがありますので、商用利用されたい方は利用規約をお読みいただきご利用ください。なお、情報は動画投稿時(2023年4月)のものになっており、今後変更の可能性があります。
操作する方法も数多く開発されています。
過去記事ではパソコンにダウンロードして起動する方法を紹介しました。
この方法は、ネットの環境にすべて依存しない分、書き出しの工程を自分でコントロールできるメリットがあります。
反対に、自分のPCにソフトを仕込む必要や、大容量のSSDを用意する必要がありました。
今回の方法は、ウェブ上で全て完結させる方法です。
Stable Diffusionを自分のPCにインストールしたり、SSDを増設する必要もありません。
処理速度などが若干遅くなったりするデメリットがありますが、初心者から中級者が扱う程度であれば十分使えます。
初めての人、お金がない人、試しに使ってみたい人はこちらをお勧めします。
ウェブ上で画像生成できるGoogle Colaboratory
GoogleブラウザにはColab(コラボ)という機能があります。
Googleアカウントを持っている人には無料で使える機能です。
CromeからはGメールなどのように直接起動はできないので、初心者には戸惑うかもしれませんが、こちらから開くことができます。
Colaboratory へようこそ – Colaboratory
この機能を使ってクラウド上のAIに作業をさせることができます。
Google Colab(コラボ)は学生さんや研究者さん向けに用意された研究用のシステムです。
無料版と有料版があり、さらに有料版は「Colab Pro」、「Colab Pro+」、「Pay As You Go」の3タイプに分かれています。
Google Colabは、一言で説明すると、Python with GPU/TPUをサクッと使えるクラウド環境だ。あれこれインストールする手間もかからない。Googleアカウントさえあれば、制限はあるものの無料で使うこともでき、搭載しているGPUは強力。Googleドライブとの連携もできる。非力なGPU搭載機しか手元にないユーザーにとっては願ったりかなったり的な存在だ。【西川和久の不定期コラム】「stable diffusion-webui」を無料のクラウド環境「Google Colab」で爆速で動かす! – PC Watch
AIに画像を生成させる手順
Google Colabを使ってAIに画像を生成させる手順は次のとおり。
- Google Colaboratory【Colab(コラボ)】を起動する
- Colabから画像生成ソフトStable Diffusionを起動する
- 別途、画像生成に必要な各種素材(モデル)を収集してStable Diffusionに読み込ませる
- AIに生成して欲しい画像イメージを入力する
以上の手順で、グラビアAI画像を書き出すことができます。
グラビアのような高画質高精細の画像をAIに命令するにはそれなりの技術が必要になりますが、下のような画像はすぐにつくれます。

自宅のPCからでも作れるのでチャレンジしてください。
Google Colabのセットアップ
作業では、Googleドライブを使います。(Colaboratoryの入り方は巻末の「よくある質問」にまとめました)
そのためGoogleのブラウザにログインしてGoogleドライブが使えるかどうか確認します。
確認ができたら、下記のサイトからColab(コラボ)を開きます。
Colaboratory へようこそ – Colaboratory
Colabへようこその画面が開き、「ノートブック」と呼ばれる作業スペースの管理画面がポップアップします。

[ノートブックを新規作成]をクリックします。

すると新規画面が表示されます。
[編集]から[ノートブックの設定]をクリックすると[ハードウェア アクセラレータ]の小窓が現れます。
[None]を[GPU]に変更します。※タイプはそのままでOKです。
※これやらないとマジでエラーが発生します。
[GPU]に変更することでPCにGPUがなくても、クラウド上にある高性能のGPU機能が使えるようになります。
まず、このノートブックにStable DIffusionを設定し、起動していきます。
Google Colabはブラウザ上で Python と呼ばれる言語(画像生成AIで不通に使われます)を記述、実行するツールです。
はじめての人には迷うかもしれませんが、基本を押さえれば慣れるのでサクッと進めましょう。
Stable DIffusionをインストールする
ノートブックの最初の行に下記のコードをコピペします。
!pip install -q torch==2.0.0+cu118 torchvision==0.15.1+cu118 torchaudio==2.0.1+cu118 torchtext==0.15.1 torchdata==0.6.0 –extra-index-url https://download.pytorch.org/whl/cu118 -U
!pip install -q xformers==0.0.18 triton==2.0.0 -U
!git clone https://github.com/AUTOMATIC1111/stable-diffusion-webui
%cd /content/stable-diffusion-webui
!wget https://civitai.com/api/download/models/11745 -O /content/stable-diffusion-webui/models/Stable-diffusion/Chilloutmix-Ni-pruned-fp32-fix.safetensors
!python launch.py –share –xformers –enable-insecure-extension-access
同時設定するモデルを変更したい場合の注意点
——Chilloutmix—————————————————–
!wget https://civitai.com/api/download/models/11745 -O /content/stable-diffusion-webui/models/Stable-diffusion/Chilloutmix-Ni-pruned-fp32-fix.safetensors
————————————————————————–
別のモデルを使いたければ、上記の部分を下記のコードに変更する
——-Counterfeitの場合——————————————–
!wget https://huggingface.co/gsdf/Counterfeit-V3.0/resolve/main/Counterfeit-V3.0.safetensors -O /content/stable-diffusion-webui/models/Stable-diffusion/Counterfeit-V3.0.safetensors
——–Loraの場合—————————————————-
!wget https://civitai.com/api/download/models/34562 -O ./models/Lora/japanesedolllikenessV1_v15.safetensors
!wget https://civitai.com/api/download/models/16576 -O ./models/Lora/epiNoiseoffset_v2.safetensors
————————————————————————–

これは、github.comにあるAUTOMATIC1111さんのstable-diffusion-webuiと、よく使うモデルの一つChilloutmixを同時に設定するというコスパのいいバッチファイルです。

このような警告が出ますが、構わず「続行」をクリックします。
途中でGoogle Cromeが許可を求めてきたら全て許可します。

1分程度で導入が終わります。
セッティング終了まで10分程度かかりますが下記のURL画面が表示されたら、
二行目のURLをコピーしてブラウザに貼り付け実行します。

ブラウザに別タブが起動して、Stable Diffusion checkpointと表題が書かれた画面が現れます。

左上の枠にChilloutmixというモデル名が表示されていることを確認します。
これで完了。
ちなみに、この画面をStable DIffusion Web UI(以下webui)といいます。UIとはユーザーインターフェイスの略です。
モデルの設定も完了しているので、あとは実際に命令することでグラビア級の画像生成ができます。
「ChillOutMix」は、TASUKU2023さん(@TASUKU2023)によるアジア系女性の画像に特化したモデルです。Stable Diffusionで描かせるとバタ臭い欧米系のタッチになりがちですが、ChillOutMixで使用されているプロンプトを応用することでかわいい画像を作ることができます。
web UIを起動する
Google ColabでStable Diffusionを使うには、Stable Diffusionタブで指示された内容を、Colab タブの中で処理するためColab タブとStable Diffusionタブを同時に起動させておく必要があります。
少女の画像を生成する
手始めに「girl」と入力して、[Generate]ボタンを押します。入力は英語で行います。

入力タブは8つあります。girlとテキストを入力するのは[txt2img]タブです。
[txt2img]とはテキストトゥイメージの略です。このほかにイメージからイメージを生成するタブ、生成する画像のグレードを上げる[Extras]などがあります。
しばらくすると枠内に画像が生成されました。
Stable Diffusionタブで手っ取り早くグラビア画像を作るには、お手本となる画像データを用意して、その画像データの中からプロンプトと呼ばれる指示書をコピペするのが早いです。使い方は後ほど解説します。

気に入った画像でなければ[Generate]ボタンを何度でも押して作り直すことができます。
画像サイズはデフォルトで512×512に設定されています。

画面はクリックすると拡大できます。
生成された画像は[Save]をクリックすると画面下にファイル名が表示されます。
同時に[Download]が表示され、クリックすることでダウンロードできます。
グラビア画像を作る
グラビア画像を作るのはプロの絵師でも大変な作業です。
そのため、完成品をもとに作ります。

画像生成されたモデルをクリックすると、その画像を生成する時使用したプロンプトと設定条件が見つかります。
これをStable Diffusionのプロンプト枠にコピペします。

このほかにもいろいろ調整項目があるので数値を動かしながら[generate]ボタンを押して生成を続けます。
生成される画像はその都度微妙に変わるので、気に入った画像があればその都度保存します。
画像生成モデルをダウンロードCivitaiとChilloutMix
画像生成の手間を省きたいなら、モデルを選んでAIに学習させるのが早道です。
その時役に立つのが画像生成AI「Stable Diffusion」のモデルを配信している「Civitai」というWebサイトです。
CivitAiは、画像生成AI「Stable Diffusion」のモデルをアップロードして保管・公開する一種のアーカイブサイトです。こ
こでは世界中の絵師さんによる作品+設計図が数多く寄せられ、気に入ったものをダウンロードすることができます。

気に入ったモデルが見つかったら画像をクリックすると詳細を見ることができます。
画面にはこの画像の設計図・仕様書にあたる情報が記載されているので、必要に応じて利用することができます。生成された画像の商用利用はできません。
また中には肖像権がグレーなものがあるので使用する際はよく確認したうえでで利用するようにしましょう。

CivitAiが注目されている理由の一つに、グラビア品質のモデルがあります。
それが「ChilloutMix」です。
アジア系の実写モデルを選ぶには突き抜けた存在で、無料で利用することができます。
見つけ方は、検索窓に「ChilloutMix」を入力してソートすると簡単に探せます。
利用にあたっては作品ごとに異なっているので、左下に書かれた規約をよく確認しましょう。
無料で使えるGoogleドライブの容量は15GBです。画像生成モデルはかなりの容量になるため、複数のモデルを使うと容量が足りなくなります。ヘビーユーザーの方は有料に切り替えてGoogleドライブの容量を増やすことをお勧めします。
アジア系美少女画像生成モデルBRA5
アジア系美少女生成モデルChilloutMixの開発が止まったこともあり、今注目を集めているモデルがBRA5です。
導入方法も含め別記事にまとめました。
アジア系美少女画像生成モデルBRA5
BRA5と並んで人気を集めているのが、アジア系美少女を生成するモデル Chilled Remixです。
生成した画像の販売やモデル自体の改変・販売も可能というかなり自由な作りになっています。
別記事にまとめました。
イラスト風画像生成モデルCounterfeit
画像生成AIのStable Diffusionで高品質な美少女イラストを生成することもできます。
使うモデルCounterfeitの導入方法を別記事にまとめました。
チュートリアル動画
まとめ
Googleブラウザを使ってAIを操作し、グラビア画像を作るにはPCとGoogleアカウントがあれば簡単にできることがわかりました。手順は次のとおり
- Google Colaboratory【Colab(コラボ)】を起動する
- 新規ノートブック(作業スペース)をつくる
- ノートブックのコードをコピペして実行
- するとStable DIffusion Web UIが生成されるのでURLを実行
- Stable DIffusion Web UIで自由に画像を生成する
Google Colaboratoryを使う方法は調べるといくつも見つかりますが、このバッチファイルにはモデルの一つChillOutMixもインストールされるように作られています。したがってモデルを調べてインストールする手間も省けるため最強です。
よくある質問
- 起動する方法は
- Google Colabのスイッチを上から順番に入れていき、最後にStable DIffusion Web UIのURLをコピーしてブラウザに貼り付けて動作させます。再起動するには、Google Colabは落とさずに、Stable DIffusion Web UIをブラウザから一旦落としてURLから起動します。Google Colabのタブはお気に入りに登録しておくことをおすすめします。
- Google ColabのGPU機能の意味を教えて
- Google Colab は、PCにGPUがなくてもColab上にあるGPUの機能を使用できます。ただし無料版では自動的に割当られGPUの種類を選ぶことができません
- スマホじゃ無理ですか
- スマホは対応していません
iPadのsafariではOKのようです
- 顔が毎回変わりますが変えたくない場合はどうしたらいいですか
- シードを固定します
- Chromeで開いてみたもののColaboratoryの入り方がわかりません
- 直接 Colaboratory へようこそ – Colaboratory から入るか、Googleドライブから[新規][その他][GoogleColaborator]で入ってください

- Google Colab の有料版は無料版とどう違うの
- 無料版のデメリットは主に三つあります
・GPU を使う場合、高速な GPU が割り当てられないことが多い
・データやモデルのサイズによってはメモリ不足になる
・最長 12 時間で自動的にリセットがかかってしまう
- 『Colab での使用量上限に達したため、現在 GPU に接続できません』 という状態はいつ復活するのでしょうか?
- 1日の利用回数上限によるものです
時間になれば回復します。下の表を参考にしてください
項目 | 無料版 | Colab Pro版 | Colab Pro+版 |
GPU | 自動割当て | 高性能 GPU が 割当られる | 高性能 GPU が 割当られる |
メモリー | ほどほど | 大量データ用 | 大量データ用 |
使用時間 | 最長12時間 | 最長24時間 | 最長24時間 |
バックグラウンド実行 | × | × | 〇 |
価格 | 無料 | 月1,072円 | 月5,243円 |

バックエンドに接続できません。という表示が出る場合。
本日の無料枠でのGPU利用枠の上限に達したことを示すメッセージです。
12時間待てばまた使えるようになるのでしばらく待ちましょう。
- Google ColabでStable DiffusionのWebUIが起動しない
- ChatGPTで確認したところ解決策は二通りあるようです。
①PyTorchとtorchvisionのバージョンを合わせる必要があるようです。具体的には、PyTorchのCUDAバージョンが11.7であるのに対し、torchvisionのCUDAバージョンが11.8となっているためにエラーが発生しているようです。
解決策としては、torchvisionを再インストールし、PyTorchのバージョンと一致するものを使用することです。再インストールする際には、PyTorchのCUDAバージョンに合わせて正しいtorchvisionのバージョンを選択してください。
②Google Colabのランタイムを再起動し、必要に応じて環境をリセットしてください。
(ChatGPTによる解答)
こんにちは、フルタニです。放送局で番組作りをしてました。 GoogleColab を書きます。