今回は、動画素材の受け渡しによく使われる「GoFile」というファイル共有サービスについて、「便利だけど実は危ないかも?」という視点で解説します。
🔰この記事はこんな方におすすめ
・動画制作を始めたばかりで、素材の受け渡しに悩んでいる
・GoFileのリンクをもらったけど開いていいのか不安
・安全なファイル共有の方法を知りたい
ファイル共有サービスとは
個人間あるいは法人間にてデータファイルを転送するサービスのことで、一般的には「一時的にファイルを転送」するサービスのことを指します。Webブラウザなどで手軽にデータ転送でき、サービス提供社が長期的にファイル自体を保管することはありません。
ファイル共有サービス Gofile とは
GofileはフランスのWojtekという会社が運営している匿名のファイル共有プラットフォーム・アップローダーです。会社というより個人が運営するサービスというのが正解に近いです。
Gofile – Free file sharing and storage platform
GoFileは、アカウント不要・無料・最大100GBまでのファイルをアップロード・共有できるという点は、クリエイターにとって魅力的なサービスに映ります。
匿名性が高く、Cookieも使わないため大容量ファイルの即時共有やSNSでのリンク共有に適しています。
特にTwitter(X)やDiscordのようなSNSと相性がよく、URLを投稿するだけで誰でも見られる点で人気が高まっています。
Xの投稿では、ユーザーがフルHD品質の動画を広告なしでGofileのリンクを共有するケースも出てきています。

導入方法は

使い方はアクセスしたらメニューの「UPDATE FILE」クリックするだけ。

すると「Add Files」という画面に切り替わるので転送したいファイルをブラウザの画面にドラッグ&ドロップします。
機密性の高い文書や個人情報を含むデータをアップロードする場合は、事前にAES-256などの強力な暗号化を行い、適切なパスワードを設定しましょう。AES 256: Encrypt & Decrypt – Google Play のアプリ

動画もOK。
転送中は進捗状況が数値で表示されます。

アップロード完了後に共有リンクが表示されます。このリンクを利用すれば、特定の相手に直接ファイルを共有できます。

スマホなどでアップロード先からダウンロードするだけです。
Gofileには、共有するファイルに対してセキュリティ機能があります。
セキュリティ設定 | 内容の説明 |
---|---|
パスワードをつける | ファイルを見るときにパスワードが必要になる。第三者の閲覧を防げる。 |
ダウンロードできる期間を設定 | 一定時間が過ぎたらファイルにアクセスできなくなる。忘れたころに見られる心配が減る。 |
ワンタイムURL | 一度だけ使えるURLを発行。1回見たら無効になるので安心。 |
ダウンロード回数を制限 | 指定した回数だけダウンロードできるようにできる。繰り返しの不正利用を防げる。 |
共有リンクは、アクセス制限が設定されていない限り、URLを知っている人なら誰でもダウンロード可能です。そのため、SNSや掲示板など、不特定多数の目に触れる場所には投稿しないことが重要です。
簡単に使えるけどGoFileの「ここがヤバイ」3つの理由
匿名性が高く、Cookieも使わないため、個人情報を抜かれにくいという特徴のGofileですが、それが裏目に出て、マルウェアや広告目的の悪質なファイルがアップロードされやすい環境にもなっています。
📣「GoFileのファイルを開いたらポップアップだらけでPCフリーズ。結局初期化しました…」
📣「昔は使いやすかったけど、今はMalwarebytesが警告してくるから怖くて使えません」
📣「安全なファイル共有にはMEGAをおすすめします。暗号化もしてくれて安心」
情報の管理に不安
GoFileは無料・匿名で利用できるファイル共有サービスですが、その運営体制については公式に詳細が明かされておらず、「個人運営」とされることが多い点が注目されています。このような背景から、情報管理の観点では以下のようなリスクと対策が考えられます。
- 運営者の透明性が低い:法人ではなく個人が運営している可能性があるため、トラブル時の責任所在が不明確。
- プライバシーポリシーの信頼性:データの保存場所や第三者提供の有無などが明確でない。
- 法的保護の不確実性:万が一情報漏洩が発生しても、法的な対応が難しい場合がある。
ウイルス混入の危険性が高い
最も深刻なのは、マルウェア付きのファイルが紛れている可能性があること。例えば動画の拡張子はmp4なのでリスクは高くありませんが、アプリだとexe,zipになります。
こうした悪質なファイルを開いてしまうと、個人情報の流出、PCの乗っ取り、システムの破壊など、取り返しのつかない事態になりかねません。
正体不明のポップアップやリダイレクト
最近では、GoFileを開くと怪しい広告やリダイレクト先に飛ばされるという報告が急増しています。
実際に「PCがフリーズして初期化する羽目になった」「大量の広告に埋もれて操作不能になった」といった被害報告もあります。
匿名性の高さが悪用されやすい
GoFileはアカウント不要なので便利ですが、誰でもファイルを匿名でアップロード可能です。
つまり、著作権を侵害するような動画や音楽などがアップロードされたり、悪意あるユーザーがマルウェアをばら撒く温床になりかねないわけです。
リスクを理解したうえで利用しないと思わぬトラブルに巻き込まれる恐れがあります。
GoFileを使うなら押さえておきたい安全対策
ユーザーからは「スマホでも問題なく使えるし、データの共有がとても簡単」「広告が少なくてスムーズに動作する」という評価をよく聞くGoFile。
Gofileそのものに大きな問題はありません。
それでも「どうしても使いたい」という場合は最低限の安全対策を心掛けましょう。
✅ 1. ファイル提供者を確認する
信頼できる人(例:クライアント、知人)から送られたものか確認しましょう。SNSや掲示板経由の不明リンクは危険です。
✅ 2. ウイルス対策ソフトでスキャン
ファイルを開く前に、必ずウイルススキャン!アバスト無料アンチウイルス、Avira Free Antivirus、AVG無料アンチウイルスなど無料のウイルス対策ソフトでも効果はあります。
✅ 3. 拡張子に要注意
X(旧Twitter)などの投稿には、たまに「プレゼント企画」や「限定動画」などの告知と同時にGofileのリンクが貼られていることがあります。このケースはかなり要注意です。
リンクを開くだけで感染することはありませんが、ダウンロードしたファイル。特に.exe
, .scr
, .bat
, .zip
など実行型ファイルは信頼できない限り、絶対に開かないのが鉄則です。
✅ 4. ブラウザに広告ブロッカーを入れる
怪しいポップアップを防ぐために、「uBlock Origin Lite」などの広告ブロッカー拡張機能を導入しておきましょう。
✅ 5. 不要になったファイルは削除する
そのままファイルを残しておくと、他人に見られたり情報漏洩の可能性がある。
GoFile以外のおすすめファイル共有サービス
「やっぱり怖いな…」という方のために、初心者でも安心して使える代替サービスを紹介します。
サービス名 | 容量 | 特徴 |
---|---|---|
MEGA | 無料で20GB | 高度な暗号化あり、安全性高い |
Google Drive | 15GB(無料) | 使いやすく、Googleアカウント必須 |
Dropbox | 2GB(無料) | セキュリティ◎、チーム共有に便利 |
どれもセキュリティ・信頼性ともに実績のあるサービスなので、仕事でも安心して使えます。
まとめ GoFileは便利だけど「使い方次第」
GoFileは確かに便利で手軽なサービスです。でも、その反面、セキュリティリスクは利用者の責任に委ねられているという点を忘れてはいけません。
🎥動画編集者の視点からひと言
初心者のうちは、「もらったリンクは全部開いちゃう」っていうのもよくある話。
でも、自分やクライアントのPCが壊れたら、納品も信頼も一気に吹き飛びます。
安全に仕事を進めるためにも、ファイルのやり取りには慎重になりましょう!
おまけ:初心者向けテンプレート・動画素材の安全な配布方法
- 自分のGoogle Driveにアップロードし、「リンクを知っている人のみ閲覧可」に設定
- ファイル名に「動画編集用」や「素材」など明記して、怪しまれないように
- ダウンロード前に、相手に「内容説明」を必ず伝える
動画制作の第一歩は「安心・安全な素材管理」から始まります。
便利さに飛びつかず、まずはリスクを知り、備えることがプロへの近道ですよ!
こんにちは、フルタニです。放送局で番組作りをしてました。 大容量ファイル転送サービス Gofile を書きます。