【Pr】 自動文字起こし 機能で音声をテロップ入力する方法Premiere Pro

文字起こし
フルタニ

こんにちは、フルタニです。放送局で番組作りをしてました。 自動文字起こし を書きます。

動画編集で一番効率化したい作業の一つがテロップ入れです。

特にインタビューなどの文字起こしは消耗するので、少しでも時間を短縮したいものです。

そんな時役に立つのが自動翻訳機能。

Premiere Proも 2021のバージョンアップで音声変換機能が追加されました。

これで、音声認識からテロップ作成・入力まで全自動でできるようになりました。

そこで

Premiere Proの「音声変換機能」の仕組み
自動文字起こしの操作方法
メリットとデメリット

こんな疑問にお答えします。

動画から文字に起こす作業は骨が折れますよね。聞き取れずに何度も繰り返し再生しなければならないし。貴重な編集時間の邪魔してうんざりしたことありませんか。こんなお悩みを一気に解決。豊富な文字起こし経験を持つライターがプロの品質で応えます。

自動文字起こし機能の使い方

ぶっちゃけ、音声を自動翻訳するだけであるなら、Vrewなどの無料翻訳サービスを使うのがもっとも安上がりです。操作方法も簡単で実際作業も楽になりました。

とはいえ、Premiere Proをメインで編集するのであれば、かかる手間は少ない方がベストです。

Premiere Proに内蔵された自動翻訳機能の特徴は、細かな設定は不要。

ワンストップで完結することです。

流れは次の通り。

  • タイムラインに動画素材を置いて音声トラックを選択
  • メニュー[ウィンドウ][テキスト][文字起こし]から[自動文字起こし開始]をクリック
  • 文字起こしが終了したら内容を確認して誤字脱字を校正

以上です。簡単ですね。

まず動画をタイムラインに取り込みます。

テキストパネルを表示して【文字起こし開始】を押すだけ。

これでAIが自動で字幕を挿入してくれます。

ざっくり音声を変換したいなら、初心者でもわかりやすい簡単設計です。

加えて、変換結果のクオリティが高いこと。

テレビのアナウンサーが読むニュースレベルの内容であれば、AIが判読してほとんど正確に変換してくれます。

音声の下準備

中には、喋りが微妙な会話や周囲のノイズ、マイクの状態など、音声の状態が悪くてうまく変換できない場合もあります。

そんな時は調整パネルを見ながら気になる部分だけ手直しすることができます。

AIが正確に聞き分けられるように、音声データの状態を調整します。

タイムラインに素材を乗せます。

音声トラックを確認し、レベルが低い場合は上げます。

音声が小さかったり雑音がひどかったりすると変換精度が落ちます。

音声トラックをマウスで左クリックして、[G]キーを押すと、[オーディオゲイン]が現れるので[最大ピークをノーマライズ]を選びます。

すると自動的にタイムライン上の音声の波形の高い部分を0デシベルまで上げてくれます。

OKを押して元に戻ります。

テキストの自動変換

文字起こしはCreative Cloudにログインした状態で行います。クラウド上で音声が分析され翻訳されたデータがPC上に表示されるという流れです。

簡単な内容ならば、テキストパネルを表示したら[文字起こし]を選択して[自動文字起こしを開始]をクリックするだけで変換終了。

変換されたテキストをテロップしてタイムラインにならべて終了です。

込み入った調整が必要な場合は[文字起こしオプション]でお好みの調整が可能です。

オプションを設定

タイムラインにあるクリップを選択して、テキストパネルの「シーケンスから文字起こし」をクリックします。すると、自動文字起こしのウインドウが表示されます。

Premiere Proの自動文字起こしは、言語を日本語にするだけでOKですが、ウインドウの設定を変えることで細かな調整ができます。

[オーディオ分析]は、クリップから文字を起こすか、タイムラインのオーディオトラックから文字を起こすかを選択します。

普通は[ミックス]を選択します。

諸般の事情から音声トラックを指定して文字起こししたい時は、[ミックス]ではなく[オーディオ1]のように変換したいトラックを指定します。

編集で別音声をインサートした場合など、特定の音声トラックに絞って変換したい場合などに便利です。

[言語]は、アメリカ英語とイギリス英語、中国語など13言語から選べます。外国人のインタビューなど、変換したい言語が日本語と異なる場合に設定します。

[インからアウトの間のみを文字起こし]インとアウトをマークしている場合のみアクティブになります。

タイムラインで指定した範囲内のみ文字起こしをします。

なお、「インからアウトの間のみを文字起こし」にチェックを入れると、すでに文字起こし済みの部分に統合してくれます。

[さまざまな話者が話しているときに認識することをオプトインする]複数の話者の音声が混在する場合に使います。

「文字起こしを開始」をクリックすると、音声データがクラウドに送信され、パネル上にテキストデータが翻訳されてもどってきます。

その際、複数の話者のデータも[・・・不明]と分別されて表記されます。

内容を耳で聞いて、[・・・不明][スピーカーを編集]をクリックすると話者名を入力できるテキストボックスが現れるので人名を入力します。

すると、その人物の会話がすべて[・・・不明]から人物名に変換されます。

誤字脱字の修正

自動文字起こしされたテキストは誤字脱字の修正ができます。

テキストの上でダブルクリックすると、テキストの周りにブルーの枠が表示され、誤字脱字の修正ができます。

テキストの置き換え

「Premiere Pro」を「プレミアプロ」に表記を統一したい場合などテキストの置き換えは重宝します。

検索置換で置き換える場合は、テキストパネル内の検索フィールドに検索したい文字を入力し、「置き換え」ボタンをクリックします。

[次で変換]と入力できるフィールドが表示されます。ここに文字を入力します。

置き換え(個別に)、またはすべてを置換、をクリックすると置き換わります。

テロップの設定

テキストの修正が終わったら[キャプションの作成]を押して一括でキャプション化・テロップ化します。

文字起こしで生成されたテキストからテロップを作成する場合は、「シーケンストランスクリプトから作成」を選択します。

初心者はそのままでOKです。

パネルが表示されますがとりあえずOKを押して先に進みます。

するとテキストが7~8秒単位で細かく分割されたテロップに変換されます。

サブタイトルのオレンジ色の短冊状の部分がテロップです。

変換されたテロップは、画面レイヤーとは別にタイムライン上に表示されます。

個々の内容は左上のキャプションに表示される

自動文字起こしされたテキストをダブルクリックすれば文字の修正や分割など修正することができます。

微調整する時の設定項目は

キャプションの生成前に設定できること

  • [プリセット]は字幕のデフォルト
  • [形式]はサブタイトル
  • [スタイル]はなし
  • [文字の最大長]は、キャプションテキストの各行の最大文字数を設定
  • [秒単位の最小期間]はテロップの表示時間とテロップの間隔です
  • [キャプションとキャプションの間にギャップ]はテロップとテロップの隙間
  • [線グラフ]は字幕の行数です。

設定が終わったら【キャプションの作成】を押します。

すると、自動翻訳したテキストがテロップに一括変換されます。

素材の長さに比例して時間がかかるので待ちます。

句読点や括弧はテロップ化されません。

キャプションの作成の便利な点は、タイムライン上に音声に合わせたタイミングで挿入してくれる点です。

「プリセット」「形式」「文字の最大長さ」など細かなスタイルを指定することができます。

エッセンシャルグラフィックスに変換

この自動文字起こし機能は、エッセンシャルグラフィックスに変換できる点もメリットです。

Premiere Pro 2023 Ver.23.1以降の機能ですが、テロップのデザインは、文字変換後に調整ができます。

エッセンシャルグラフィックスに変換することで自由度の高いデザインが可能になりました。

[ウィンドウ][ワークスペース][キャプションとグラフィック]を選択します。

[エッセンシャルグラフィックスパネル]が表示されるので任意の設定に変更します。

エッセンシャルグラフィックスのパネルから好みのフォントを選び、サイズを調整します。

テロップの位置を移動したい場合は、テロップをクリックして表示される四角形をマウスで移動します。

文字のサイズも枠を調整することで変えられます。

音声の文字入力は枠の範囲内での調整に限定されます。

色や座布団はアピアランスを使って変えます。

色やフォントを加工したテロップの書式をほかのテロップにもコピーしたい場合は、エッセンシャルグラフィックスのスタイル作成から[新規テキストスタイル]を作成して保存します。

それだけで全体に同じスタイルを適用することができます。

Premiere Proの文字起こし機能のメリット

Premiere Proに文字起こし機能が追加されたことで動画の自動翻訳~テロップ入れの工程が短縮できました。

特に恩恵を被ったのはYouTube動画などの編集業務を委託された人たちです。

仕事で動画編集と文字書き起こしすることが多くて、テロップ作成の時間が半端なかったんですがこの機能のおかげで体感1/10くらいまで作業量減りました

文字起こしが苦痛で、編集止まるときがあったのでこの動画見れて助かりました

これで地獄のテロップ編集から解放されます!

メリットをまとめるとかなりの効果が生まれたことがわかります。

  • 初心者でもかんたん
  • 音声認識の精度が高く正確
  • 外国語も日本語に変換できる
  • 文字入力の作業時間が大幅に短縮できる
  • スタイル設定で文字デザインも可能
  • テキストデータとして書き出せる

デメリット

自動翻訳ツールすべてにあてはまることですが、精度が上がったと言っても完璧に自動翻訳できるものではありません。

  • インターネット接続が必要
  • 専門用語や同音異字には注意
  • 早口で滑舌が悪いような音声には注意

大人数の会話や専門用語など、話の内容を理解した上で聞き分けるのは利用者本人です。

チュートリアル

動画で機能の概要を学びたい人は、こちらのチュートリアルが参考になります。

まとめ

自動翻訳機能が身近なものになったので作業にかかる手間が大幅に減りました。

地名や人名、あやふやな言い回しなど、耳で聞いて内容を判断する必要はまだ残りますが、見直しはリライトのようなもので大切な作業です。

浮いた時間をよりクリエイティブな作業に当てられるので、まだの人はぜひ利用してみてください。

テロップの使い方がイマイチわからないという初心者の方はこちらの記事にまとめました。

テロップ

【備考】自動翻訳機能でもムリな素材は人に頼むのが吉

そもそも読み取り自体が難しい素材があります。

走り書きされた取材メモだとか、癖のある文字で書かれた原稿などです。

さらに会議などで使用されたホワイトボードの複写などはいくらAIが使えるからといって任せるには難ありすぎです。

そんな時頼りになるのは人間による目視です。

「雇うほどでもない」「単純作業を低コストで」「様々な労務管理から離れたい」
などのお悩みはバックオフィス業務・BPOサービスが役に立ちます。

音声データからの記事作成やAIによる自動文字起こしなど幅広く手掛けるサービス「WITH TEAM」に相談してみることをお勧めします。

(手書き(紙面やホワイトボード上のメモ等)の文字起こしサービス「WITH TEAM」)

【備考】自動文字起こしソフトVrewの使い道

速記録を起こしたりする作業など、わざわざPremiere Proを起動する必要がないシーンでは、無料文字起こしツールVrewが最強です。

Premiere Proとの連携もできるので、やめる必然性はまったくありません。むしろインストールしておくと何かの時に役に立ちます。

使い方をまとめました。

vrew
字幕編集